Sunday 26 June 2022 (TS)

目と手の協応/コミュニケーション

 初めての学びサポートでした。最初の緊張が嘘のように、後半は、力が抜けても外へ広がり普段通りの力を発揮されていました。

 家でも親しんでいるボコボコミニチェーンからスタート。ほぼ初めての環境のため、また意欲があり、かなり緊張が高まり上肢のコントロールに苦労していたので、いったん休みを入れました。

 次はツリーチャイム。ツリーチャイムの方を手指に近づけることで音出しに成功するよう援助。次第に姿勢が改善し、握った手を当てて操作していました。

 その次にボコボコジャバラ。視覚定位は確実にできていました。手を握ったまま蛇腹に近づけ、待つと人差し指が開いてきました。親指を援助で固定すると自ら引く動きが出ました。繰り返していると、指が開くまでの時間が短縮し、開く幅も広くなりました。

 ボコボコ棒では、棒へのリーチと共に指が開き、グラスプしてくれました。一度つかむとリリースは時間がかかっていました。

 前半の課題にて手指の操作性(手が開き、かつ指と手のひらとの距離が指2本分位と丁度良く開く)が向上したため、手のひら内での操作が可能と判断してタクトスイッチ+扇風機にトライ。学校でのスイッチ経験があり、すぐに自発的操作。オンは確実でした。

 ジェリービーンも試し、操作可能でしが、大きさや厚さからタクトの方が機能的な様子でした。

 リラックスすると抑揚のあるソフトな発声があり、単語表出の可能性を感じました。「頭あげて」に応じていて、理解力も高い様子でした。

Saturday 25 June 2022 (MM)

視線入力/目と手の協応/文字綴り

担当:松本

  久しぶりの学びサポートでした。ずっと楽しみにしてくれていたようで90分ノンストップで学習しました。覚醒も大変良かったです。やり取りも声で返事を短時間で返してくれることが多く素晴らしかったです。

■視線入力

 風船割りから始めたのですが、視線が上方へ集中しどうしてもいつものようにできなかったので、tobiiの視線を確認し、EyeMoTのPositionも行い、もう一度チャレンジ。やはり結果が同じだったので、ゲームを変えEyeMoTのSensory車、花火に取り組みました。花火の途中で、もしやと思い首を支え少し前の方に倒すように手伝うと、左側ではありますが真ん中から下の方へ視線が動き出しました。その後的あてにも同じ姿勢でチャレンジ。お父様が「ドクロを避けているようですね」とコメントしてくれた通り、軌跡でもそのことを確認できました。本人の意思がこのように確認できることも視線入力の醍醐味だと思います。

 お会いした時に、身長が伸びた感じがあったのですが、モニターを固定するパソッテルを最高位置にしても高さが足りなくなっていたようです。最後は視線で絵を描いて次の課題があるのでと説明し終わりました。

次回は、パソッテルを底上げする台を作成し試すことと、リクライニングをより後方にして試すことを行いたいと思います。

■目と手の協応

・ボコボコチェーン:右手で勢いよく引き抜いてくれました。腕にはめたゴムがズレて手の方へ行ってもしっかり握って抜き切るまではなしませんでした。以前だとある程度まで行くとどうしても手が開いてしまうことが多かったので大きな変化です。

・ボコボコチェーンミニ:左手で握り、右手で引きました。途中まで抜いたのですが、最後のひと抜きの準備に時間をかけていたので、きっかけとなるように少し一緒にチェーンを引くと、一気に引き抜いていました。

■文字綴り

・指伝話文字盤のスライドスイッチによる「送り」「決定」の2スイッチ操作:iPadアプリ指伝話文字盤を「できiPad2」とiPadのレシピ機能を使いスライドスイッチ(上下2スイッチ)操作にトライしました。介助しながらスイッチを操作してもらうと外から見ると本人がやっているかどうかの判断がつきにくいという難しさがります。しかし、目と手の協応課題の時にも教材を操作しやすい位置に提示することは当たり前にしなければならないことですし、時には積極的に支えて最後の動きは自分でということなしに成功体験を支援できないことを考えると物理的な環境設定だけでは難しい場合には介助付きのスイッチ操作は必要な支援だと思います。毎回の微妙な姿勢の違いに柔軟により簡単に対応できるのは人的な環境です。

 初めてのチャレンジでしたが、最初から行を送るために何回もスイッチを上にスライドさせてくれました。そして、決定の下への動きもこちらが読み取れるように出してくれる場面もありました。スイッチの感度が良すぎて選んだ行を過ぎてしまうことが何回かありました。そのようなやり取りで「つむ6」という文字を綴ってくれました。最終的に綴られた単語の意味は今日はわからなかったのですが、良い表情をしていたので続けていきたいと思います

・スライドスイッチの導入:導入のはずが忘れてしまい、文字綴りの後に行いました。普段から取り組んでいるスライディングブロックと同じ半球がついたスイッチを用意して、上に滑らすとぶるぶるクッション、下に滑らすとチャイムが鳴るようにしました。周りから見てもわかる動きや、支えている人しかわからない動きの組み合わせで取り組んでくれました。クッションとチャイムのフィードバックもわかりやすかったようです。終わりの挨拶のためにステップバイステップ(VOCA)に下に滑らす方のスイッチを接続して少し待つと、周りが見ても明らかな動きでスイッチを下にスライドさせて挨拶をしてくれました。

Saturday 25 June 2022 (OK)

文字入力/目と手の協応/算数・数学

担当:松本

作成したキーガードを試すところから始めました。呼吸も身体の緊張も落ち着いていてゆったりと課題に取り組めました。担任の先生も学習の様子を見に来てくれました。

■文字入力

・指伝話文字盤キーガード試し:前回紹介したアームと共にiPadとキーガードを挟み込み文字を打っていきました。途中iPad の位置をお母様と共に調整しながら良い位置に固定しました。タッチ調整もして連続打ちが出にくいように設定しました。文字配列が通常使っているトーキングエイドと違い、戸惑っている様子でしたが好きな鉄道の名前など試し打ちしてくれました。比較のためにトーキングエイドも使用したのですが、やはり使い慣れているトーキングエイドの方が指の動きも良かったです。よりシンプルなデジタル文字盤ということで他のものを試しましたがトーキングエイドを使用した方が良いという結論に本人も保護者も達しました。やはりアナログの木枠文字盤は一番使いやすそうなので、トーキングエイドの配列によりなれるために同じ配列の木枠文字盤と透明のキーガードを作成しようと思います。

■目と手の協応

・ボコボコチェーン:提示するとすぐに左右の手が交互に出てきました。

・円盤はめ:3個直線と5個面に取り組みました。「ぱっと見いくつ?」の課題にも残りいくつの課題にも正解していました。円盤を渡すと、はめ板の上において小指や親指で滑らせて穴にはめていました。

・高さ・重さ・長さ:高さの筒を提示して円柱がいくつ入るか聞いた後、実際に円柱を筒の中に入れてもらい、次に円筒の中にある円柱を自分で持って袋に入れて、右手で持って重さを確認しました。最後は、長さの確認のため、横に伸びたはめ板に円柱をはめていきました。それぞれの数が、高さ・重さ・長さと繋がるように毎回取り組んでいいます。半径60mm、高さ30mmサイズの円柱は自分で握っても持ち上げられ操作しやすそうでした。

■算数・数学

・分数の導入:正方形、円を2、3、4等分した構成課題(パズル課題)で1/2、1/3、1/4などの分数の意味成り立ちについて手で操作しながら学びました。途中正方形を斜めに切っても、やはり1/2になることをパズルをはめながら確かめました。そして、いろんな分け方をしてもいいが一つ一つのパーツがぴたりと重ならないといけない(等分)ことを学びました。ただし、よりシンプルに考えるために縦に切っていく方が良いことを伝えました。全部集めると1になる、分母分子が同じ数だと1になる、分母分子が同じ数なら全て同じ数1になることまですぐに理解できた様子でした。正方形の縦割りモデルの下の方だけをとってきて、目盛にしたらより考えやすいことなども目の前でパズルから紙に目盛を移し書きしたことですぐに分かったようでした。プリント学習に繋げられるように担任の先生に見本おプリントを渡しました。

 引っ掛かることなくどんどん理解できていることが嬉しかったようで、自分のことを指差ながら自分で考えて理解していることを何回も伝えてくれました。表情も内容が腑に落ちたようで満足そうでした。

 次回は、分数の大小、同分母の足し算引き算に進みたいと思います。

Wednesday 8 June 2022 (FKK)

音楽

担当:石橋

■活動の様子

 今回は伺った時、起きていて調子が良さそうだったので、ヘルパーさんがベッドから車椅子に移動して下さいました。時々、小さな発作はあったものの、全体を通して機嫌も良く、歌をたくさん聴いてくれました。

最初にアンパンマンの作者、やなせたかしさんが詞を書いた「手のひらを太陽に」を歌おうとしたら、
「アンパンマンは知らないんじゃないかな。」との事。ちょっと驚いたら、ずっと教育テレビを見て育ったからだそうでした。でも歌ったら、少し反応してくれて、学校で習ったのかも知れないとの事でした。

という事で、「NHK みんなの歌」から「大きな古時計」「パプリカ」。そして前回、この歌だけは目を開けて聴いてくれた「南の島のハメハメハ大王」を。
Kさんは、左手に木の卵型シェーカーを持って、右手首にも木の鈴の輪っかをはめて、ヘルパーさんと一緒に鳴らしてくれました。

続けて、リズムのある「五匹のこぶたとチャールストン」も。次にディズニー映画の「白雪姫」から「いつか王子様が」と、「アラジン」から「A Whole new world」を。

ちなみに「アラジン」のお姫様はジャスミンと言う名前ですが、この日の誕生花はジャスミンで、花言葉は「優雅、愛らしさ」とのこと。サクラ、ユリなど女の子に花の名前を付けるのは世界共通みたいで、そういえばKさんも?という話をしました。

ここで、久しぶりに嵐の「Happiness」を。なんと好評につき2回歌いました。

さて今年は沖縄本土返還50周年という事で、親はいつも子供の事を思ってくれているという沖縄の唄「てぃんさぐぬ花」を。独特の言葉と音階の歌をジッと聴いてくれていました。
この唄は、その場で次々と歌う人が歌詞を作って繋げていくらしくて、戦いを憂える歌詞もありました。

本当に世界中から戦争がなくなるとイイねと、次は「星に願いを」へ。

そして、続いて「小さな世界」を歌い始めた時、Kさんの顔が急にパッと明るくなったかと思うと、力を入れながら両手を前に伸ばし、自分で背中を起こしだしたのです。驚いたことに、そのまま背中を伸ばしたまま、歌う間中その姿勢でずっと、楽しそうにニコニコしていました。

実は今までは、笑ったように見えても口元だけだったりしましたが、今度はパッチリ見開いた目も笑っていて、口角をあげた口も歌うように開いていて、顔全体、体全体で喜んでいる感じでした。

私には、今までで一番楽しそうに見えたのですが、「こんな表情が出来るのか。」とヘルパーさんも驚いていたくらいです。

私は感動して嬉しくて、調子に乗って、間奏に中国風のメロディやアラビア風のメロディも入れて演奏しました。

そして、これまた2回も歌いました。なにせ嵐の歌よりも喜んでくれた様子でしたし。。。

最後は、「はらぺこあおむし」を絵本なしで聴いて頂いたのですが、絵を思い出している様にニコニコと宙を見つめながらジッと聴いてくれました。

スッキリしたKさんの表情を見て、コンディションさえ良ければ、いろんなことを受け止めてくれるのだなと、心から感謝した次第です。
これから、少しづつでもコンディションの良い状態が増えてくると良いなと思いました。

Sunday 12 June 2022(SY)

目と手の協応/数量/テキスト入力

担当:松本

■活動の様子

・ボコボコジャバラ:様々な種類を用意して取り組んでもらいました。引く時に力が足りない時はより力が入るように手をもう一方の手の方へ寄せて引くことや、縮める時にバランス良く両手でジャバラを持って縮めることができていました。新しく用意したジャバラはねじって接続できるのでねじる練習もしました。つけることも外すことも上手に手首をねじりながら取り組んでいました。

・円柱差し:ぱっと見いくつ問題と残りいくつ問題に取り組みました。直線配列では3まではすぐわかり、4だと指で数えて答えてくれました。なぜか5はぱっと見で正解。面配列でも3は正解。4の時に数えずに答えてみてと伝えると6と言ってから円柱を刺して4だったと気づいてくれました。繰り返すことでギャップが埋まっていくと思います。予測と確かめの練習にもなるので続けていきたいです。

・キーボードローマ字打ち:
用意したBluetoothキーボードをご本人のiPadに繋ぎスタートしました。 
バックスペースとエンターキーには、ダイソーの滑り止めをつけて物理的な手掛かりもつけました。
アプリはこえとらです。自分の名前はすぐにかけて音声読み上げして楽しんだ後に、好きな友だちの名前を書いて音声よみやげ。ここで書いたものを印刷したいということで、キーボードをwindows パソコンにつなぎ直して、ワードに打ち込んでいきました。友だちのスクールバスコースや学年まで打って印刷。印刷もマウスを一緒に動かしながら行いました。自分で書いたという達成感をプリントしたものを眺めながら味わっていました。書いたものを読み上げてもらうより、印刷したものが残る方が満足感が高かったようです。とても集中してしかも楽しんで練習していたので、しばらく、このセットで練習してもらうためキーボードを貸し出しました。

・最後に障害者スポーツ大会で勝ち取ったメダルを見せてくれました。おめでとうございます!

Sunday 12 June 2022(FK)

目と手の協応/コミュニケーション

担当:松本

久々の学びサポートでしたが、初めの挨拶のスイッチから良く手が動いていました。

■目と手の協応
・ボコボコチェーン:左右の手で最後の引き抜きを自分の動きで行ってくれました。


・ボコボコチェーンミニ:右手に握る方を左手に引っ張る方をセットすると途中まで両手を動かしながらチェーンを引いていました。どうしても自分の動きだけでは抜ききれなかったので右手を動かないように支えると、最後まで抜き切ってくれました。

■コミュニケーション
・2スイッチ導入:振動クッションとチャイムをつないでスライド式のツースイッチ操作の導入をしました。左手にスイッチをおき、下から支えて練習しました。押し出す動きの時には頭を反らせ、引く動きでは力を抜くという動きが支えている側にも見ていたお母様にもはっきりとわかりました。


・2スイッチによる指電話文字盤操作:押す動きで行や文字の「送り」、引く動きで「選択」で行いました。最初は自由に手を動かしながら、文字を書くことを体験してもらいました。良く手が動いていたので、今度は自分の名前を書こうとと提案してみました。まだまだ行や文字をぴたりと選ぶのは難しいですが、これからも工夫しながら続けて行きたいと思います。

Thursday 9 June 2022(MY)

ROCK部活動  楽器演奏と楽曲作り BTSのButterの聞き取り

 

担当:奥山

 

【活動の様子】

部屋の外で準備をしているとMYさんが呼ぶ声が聞こえました。

最初にカメラで外の様子を映して目前のiPadの画面で見せて今日の外の様子、天気の様子などについて話しました。本日は曇天模様の日。

ROCK部活動としてAC/DCのメンバーについて調べた後(全員60代後半から70代です)、Thunderstruck を視聴。やっぱりMYさんは洋楽ROCK少女。のっています。

久しぶりに音楽の演奏と楽曲作りに取り組みました。一昨年にMYさんを担当していた時に手指や足指でiPadの楽器アプリ(ThumbJam、Drum Jam)で演奏してもらい、マルチトラックレコーダー(TASCAM DP-088EX)で録音して、次に録音した音を聴きながら新しい楽器の音を何回か重ねて何曲も作っていました。MYさんの得意な表現活動です。

まず、MYさんのどの身体部位でiPadを操作するか決めてもらいました。今日は右手。MYさんの可動域を考慮してiPad miniを使って、演奏以外のスイッチに触れないようにカバーを作って使用しました。MYさんの手が操作しやすいような位置になるように、クッションやスリング(+三脚)等を用意しました。どっちもクリップを使ってiPad miniの位置の固定をしてみたのですが、よい位置に固定することが容易ではなく、次回の大きな課題です。

 

 

それでも、エレキギターの音でMajor add 9 e.g. Bb add9のスケールで音を作っていきました。2回目はドラムの音、3回目は同じエレキギターの低音で重ねていきました。MYさんは自分で演奏した音をよく聞いて音を重ねていくので、聴き応えのある楽曲ができました。

最後の残りの時間はBTSのButterの聞き取りをしました。MYさんはうんうんと頷きながら聞き取りに取り組んでいました。

Sunday 5 June 2022 (FKK)

目と手の協応/コミュニケーション

担当:松本

■活動の様子

座位保持に座り姿勢を整えて右手にPPSスイッチにセリアのチューブをつけたものをステップバイステップ(VOCA)に繋ぎで始まりの挨拶をスタートしました。

・ボコボコチェーン:左右両方の手で片方ずつ行った後に、右手で握り、左手で引っ張ることにも取り組みました。肘を支えると最後のひと引きのところ力を入れていることがわかる場面がありました。

・円柱による重さ・高さ・長さの体験:円柱を袋に入れて右手に下げて重さを感じてもらった後に、高さを感じるために円筒に、長さを感じるために型はめに一緒にはめていきました。考えているような真剣な表情で取り組んでくれました。

・スライディングブロック:右手にセットすると下に引く動きは杉に出ました。上左右は、肘を支えると自分の動きが出る場面がありました。

・凸文字なぞり:あ行から順番に手を取って私の手のひらに各行の先頭の文字を一緒に書きながらどの行を練習するか聞いていくと「た行」の時に腕を引くような動きがあったので、「た行でいいの?」と確認し、文字をなぞっていきました。

・ワンスイッチ操作で音楽プレゼンの再生:前回と同じようにPPSスイッチにセリアのチューブをつけたものiPadタッチャーに接続しスライドを進めました。感度調整がうまくいき、自分で進めることができていました。

・ワンスイッチ操作で文字盤:指伝話文字盤の自動スキャンを寝た姿勢で試しました。自分の名前を一緒に書いたのですが、やはりスキャンのタイミングでスイッチを押すのが難しかったので、次回は手伝いながら2スイッチで行送りと、決定を支援したいと思います。それでもやはり文字盤への注目度は高かったです。

Thursday 2 June 2022(OK)

音楽

担当:石橋

前回たくさんの宿題を頂いてから、半年ぶりの訪問でした。少し大人っぽくなった様なK君は、思ったより元気そうで安心しました。

まずは宿題としてリクエスト頂いた「大きな古時計」をお聴き頂きました。2曲目を歌おうとしたら、「それより、これを歌って欲しい。」とのこと。

最近はK君の好きな物を並べた替え歌を作っているそうで、そのきっかけになった歌を早速動画で見せて下さいました。

それは、なんと音楽の先生が、
NHK「みんなのうた」で「ドとレとミの音が~出な~い」の歌詞でお馴染みの「クラリネットこわしちゃった」のメロディに、タイトル「K君の大好きなVSE」として、電車の名前と駅の名前を並べて替え歌にして、ピアノを弾きながら歌ってらっしゃる動画でした。

「おもしろ~い!ステキ!」と思ったのですが、良くできているものの、元のメロディーに対して言葉数が多いので、リズムの取り方が複雑なようでした。

譜面があったので、音符と言葉の振り分け方を確認しながらゆっくり歌うと何とか出来たものの、譜面通りに歌うのは難しそうです。そこで、歌詞の言葉だけを見て、適当にメロディーをアレンジして歌ってみると、なんだか楽しくなってきました。

「出来た、出来た~!」とはしゃいでいると、K君の心拍数が跳ねあがったらしく、急いでK君の肩を抱いてお母さんが胸のマッサージを始めました。

ハッとしたものの、お母さんは冷静に落ち着いた声で「このままだと心臓が口から飛び出してきちゃうよ。ちょっと落ち着こうね。」と優しく語り掛けます。

それでもK君は特に苦しそうな表情はなく、(だから怖い所かも知れませんが)左手で文字盤に向かって、次は自分が作った豪華客船の替え歌を歌って欲しいと伝えていた様でした。

お母さんは、「その前に、昨日作ったお母さんの替え歌も歌ってほしいな。」と。
すると、ヘルパーさんがすかさず、大小さまざまな富士山のぬいぐるみを持って、ひとつひとつ紹介し始めました。K君の大事なマスコット達だそうです。
きっと一旦、K君の興奮を抑えようとしたのかも知れません。

歌詞のメモ書きを見せて頂くと、タイトルはその名も「オレの大好きなふじやまファミリー」。

K君のご家族やサポートチームを思わせるような仲良し家族の歌でした。

さて歌おうとすると、今度は言葉が少なすぎて元のメロディーに乗りにくかったのですが、繰り返すうちに、すぐにクリア。やはり言葉数が少ない方が元のメロディーに乗せやすい様でした。

そしていよいよK君作の歌詞を見せて頂くと、「オレのだいすきなごうかきゃくせん いちどはのりたいごうかきゃくせん あんぜんかくにん しゅっぱつしんこう 」とあり、
その先には「きょうのキャプテン、オレ、キイチ」とありました。お母さんは、K君の肩を抱いたままでしたが、少しゆっくり目に、K君が作った歌詞で歌ってみました。

すると、「きょうのキャプテン、オレ、キイチ」の所が来ると、自分の指を鼻に近づけて「オレ、オレ!」とアピールするようなポーズを取るではありませんか。
その得意げな様子が楽しそうなので、何度も何度も歌いました。その部分が近づくと、手を上げて用意をして待っています。そして「きょうのキャプテン、オレ」が来ると、ニコニコしながら自分の鼻を指さしてくれます。歌詞も、音楽の先生にならって後半は少し多めの言葉でしたが、上手く感じが出ていました。

K君の活き活きした様子に感動しながらも、心拍数を気にしていると、K君のマッサージをしていたお母さんが、「最近山にも興味があるみたいだから、一緒に山バージョンも作ってみよう!」という事になりました。

さて、何処からどういう基準で山を選ぶか、みんなで考えました。K君が上った事のある山はディズニーランドの山だけだそうですが、

富士山をはじめ、日本や世界の有名な山は絵本で知っている様です。みんなでアーダコーダと歌ってみては、K君が「違う」と指示を出します。

「ふじさん」を入れる場所やメロディーの乗せ方など、こだわりのK君でした。

そしてやっと、収まりの良さそうな詞と、音の振り分けが決まりました。

忘れないように動画に歌を記録したら、知らない間に時間が経っていたようでした。

途中でマッサージを受けながらも、シェーカーをリズミカルに鳴らしてくれたK君でした。

まだまだいろんな替え歌が生まれてきそうです。私も、次回までに替え歌4曲が歌えるようにおさらいしま~す。

Tuesday 7 June 2022(KS)

日本三大怨霊のはなし  日本史の「時代」について  豊臣秀吉  最新音楽情報

 

担当:奥山

 

【活動の様子】

 

本日は大学で奥山の授業を受講した学生の同行がありました。特別支援教育に興味を持ってくれています。彼の同行は2回目になります。前回はKSさんが興味を持っている大名の話をひとつ用意して話してくれました。とても嬉しいです。

 

今回は「日本三大怨霊(崇徳天皇、菅原道真、平将門)」のプレゼンを考えてきてくれました。KSさんは以前に菅原道真の話を聞いたことを覚えていて体をピクっと動かして教えてくれました。

次に日本史の時代区分の概要について説明しました。今回は名前の並びだけをお伝えしました。次回はひとつひとつの時代の特徴を説明する予定です。知識の枠組みを得ると、今後知りたいことができた時に体や頭を動かして知らせるための大切な糧になると考えています。

そして豊臣秀吉の生い立ちと業績について前回まで取り組んだことの振り返りを含めて取り組みました。

KSさんの歴史の勉強を準備することを通して、奥山自身中高の時には表面的な知識だけを覚えようとしていた歴史の奥深さや魅力を再認識することになって感謝していることをKSさんに伝えました。

残りの時間で、最新の音楽情報としてBTSの妹分のLe Sserafimのメンバーと楽曲を紹介しました。続いて奥山が次に「来る」と予想している「三月のパンタシア」の「四角運命」を紹介しました。

最後に奥山が最近見て面白かったアニメについてのプレゼンを作っていることをお話しすると、体をピクっと動かして「知りたい」と伝えてくれたところで本日の学習を終わりました。