Wednesday 25 January 2023 KSN

1月の音楽情報増補版

日本史「飛鳥時代」

担当:奥山

【活動の様子】

最初に外の様子の話。先週の天気予報では最低気温が−10度になると予想していた話をすると、体に力を入れて「知っている」と教えてくれました。実際には少し冷えた程度でした。

1月の音楽情報について、韓国の5人組ガールズユニットのNewJeansのDittoという楽曲の人気が世界中で爆発したことを学校の担任と勉強していたので、その続きの情報をKeynoteでお伝えしました。

New JeansのDittoのダンスが世界中の若者、特に女の子に大人気になって、小学生中学生も練習をしている話を聞いて体に力をいれていました。そして各国のダンスグループ(多分高校生くらい)のYouTubeの踊ってみた動画を見ながら、その若者たちの国がどこにあるか、日本との位置関係や人口、言語などを説明しました。とてもよく注意を向けている様子で、時々体に力を入れて「知っている」「興味がある」と教えてくれました。また、同じ日の同じ時間にロシアのグループとウクライナのグループが動画をアップしていたので、戦争という行為の意味について考えました。彼女たちのためにも戦争が早く終わりますようにと話すとKSさんも体に力を入れて共感してくれている様子でした。Dittoの踊ってみた動画を次回も調べてくることを伝えると再び体に力を入れて返事をしてくれました。

 

続いて日本史の学習は今日は飛鳥時代。飛鳥時代の出来事をドラマ風に構成して伝えたのですが、当時の天皇の後継問題で何度も争いが起きたことに触れると、また体に力を入れていました。「どうして!」という気持ちだと解釈してことばにして返しました。

毎回思うのですが、私自身中高生の時は記憶することだけを強いられて点数をつけられていたときには歴史にそれほど魅力を感じなかったのですが、KSさんに説明するために歴史の出来事を奥山の中で咀嚼して、権力者のドラマにして考えると、面白いものなのだなとしみじみ思いました。これから先の歴史は記録がたくさん残っている故にひとつの時代を何回にも分けて勉強することを伝えて終わりました。

Sunday 22 January 2023 SY

目と手の協応/数量/書字

担当:松本

■活動の様子

・目と手の協応:ボコボコチェーンとジャバラからスタートしました。チェーンは両手交互に引き抜いて、シャバラも畳むのがとても早くなっていました。ジャバラねじり連結も最初ねじる方向だけ伝えると素早くネジ入れたり、ゆるめたりを繰り返していました。石けり入れのスクリュータッパーの開け閉めもスムーズでした。石けりは2個持ちで次々とスリットに入れていました。ネジ続きでノブねじ回しもあっという間に2個外していました。

 円柱差しでは、3個が終わった後、5個の円柱を提示して円柱がいくつ足りないと質問したり、逆に5個から3個でいくつ多いの質問をしたりして進めました。正解の場合が多かったですが、穴の数が減ったり増えたりした時に自在に円柱の数を調整できるようになるように今後も取り組んでいきたいです。円柱差しの縦おきにも取り組んで上手く円柱を調整しながらはみ出ないようにさしていました。

 枠太体積パズルでは、2分割の直方体を横に入れるときの面を合わせながら入れることに苦戦していましたがすぐにコツを掴み、三角柱2分割も前回より素早く入れていました。体積パズルもいろんな入れ方を自在にできていた3次元の空間モデルの形成が着実にできていると思われました。

・数量:数の棒2、3、4、5の枠に2の棒がいくつ入るか質問し、実際にいろいろな向きで入れてもらいました。枠にいくつ入るかは、入れてみないとわからないことが多かったのですが、いろいろな入れ方を試すときに、2個いっぺんに持って回して向きを変えるとこが今日はできるようになっていました。

 5までの数の合成分解も数の棒を縦に置いて行いました。復習になりますが2+3が5になることを直感的に学んでもらいました。すぐにな得していたようです。今日は、書見台を使うのを忘れてしまったのですが、少し角度をつけて数の棒を縦おきで使うと、重力の手がかりができるので直感的に数量を把握しやすくなる可能性があります。S君も横並びの穴の円柱差しより縦おきの筒に円柱がいくつ入るか答える問題の方が、すぐに答えられることがありました。

・書字:書見台に凸文字を提示しなぞってもらい、その後クレヨンにクリップをつけたものでなぞったじを書いてもらいました。最初、凸文字を白い紙の下にひいたのですがノイズになり上手く描けなかったので、凸文字をなぞったとにすぐに白い紙の上で文字を書いてもらいました。ほとんど自分の動きでなぞることも、書くこともできていました。今日も好きな友だちの名前でしたので楽しみながら取り組めました。その後、ローマ字入力の練習をパソコンで行って終了しました。

 

Saturday 21 January 2023 MM

視線入力/目と手の協応/コミュニケーション

担当:松本

 玉落としの時に左右に滑らすような動きやスライディングブロックを左右に動かす様子から普段より、左右の手の動きが良かったですが、それは、最初に取り組んだ視線入力時の目の動きの左右の直線性にも出ていました。目と手のつながりを改めて確認できるセッションでした。

■活動の様子

・視線入力:いつものように、パソッテル(モニター台)の高さを出すために、下駄を履かせて風船割りからスタートしました。どうしても視線が上の方に集まるので、もう一度ポジション合わせのため視線入力環境支援ツール EyeMoT Positionを使い確認しました。目線の高さをより低くするために、画面を車椅子の方へ近づけると視線が真ん中に集まるようになりました。さらに、目が上の方へ向き過ぎる時には、ご本人も目を閉じることでリセットする場面もありました。風船がある程度割れたところで、センサリーの車、花火、射的に取り組みました。正中線から右側に視線が集中していたので、右半分の画面を紙で隠したところ左側にもきずき視線が左端にも動くようになりました。また、水平方向への直線的な視線の動きもよく出ていて、最終的に一箇所である程度の時間注視できれば視線によるカードの選択もより明確になると思われました。

・目と手の協応:ボコボコチェーンミニをお母様が上手に設置してくれました。より幅が広いテーブルだともっと簡単に抜き切れたと思われます。3個直線の玉落としは、手の動きに合わせて、玉落としを提示するように何回か繰り返していると、手が机の上まで降りてきて、左手をスライドさせながら球を落としたり、右手で上から直接押し込んだりする手の動きが見られました。最後は、机の上で少し斜めに提示すると入れやすそうでした。両手交互に出てきて落とす手の動きも見られました。

 スライディングブロックは、下、左右、上の方向に順番に取り組みました。手が降りてくるのを待って、また、手が離れそうになったら軽く上から介助することで穴まで滑らすことができていました。

・文字練習:凸文字をなぞるときに今までは書見台を使っていたのですが、より手元に近い位置で提示できた方が、ご本人の肘の屈曲して力が抜けているニュートラルな手の状態で取り組めると思いました。そこで、フレキシブルアームにパソコン固定用のテーブルをつけ、手元に近い位置に近づけました。いつもより力の抜けた柔らかい動きが出て、凸文字を一緒になぞることができました。思ったより手元も見やすそうでした。その後の手のひらの上に指先で書く時にも指の動きがいつもより出ていました。

 ご家庭にフレキシブルアームはあったので次回までにマグネットが付けられる板と強力マグネットバーを作ってお渡しすることにしました。

Saturday 21 January 2023 FK

目と手の協応/コミュニケーション
担当:松本
■活動の様子
 ボコボコチェーンからスタートしました。今日は、覚醒が低いようで上げるようにこちらで引っ張ることを何度か繰り返し振動を伝えました。ボコボコチェーンミニ、玉落とし、でも手の動きがなかなか出にくかったので、微細な動きを拾う空気圧スイッチでiPadのKeynoteの音楽スライドを進める取り組みに変えました。大好きなNiziUの音楽だったので、少し覚醒が上がり、スイッチ操作もゆっくりでしたができました。ここで、1月の新着ミュージックに移行したのですが、覚醒がまた落ちてきたので、お母様の提案で前回気に入ったYOASOBIのスライドに変えました。それでも、覚醒は低いままだったので、今度は、大好きな文字の練習をしました。目は閉じ気味でしたが文字の練習の時には凸文字なぞりの時も、手のひらに指で字を書くときも指先が動いていました。今日からマジックを一緒に握り書くことも取り入れました。ペンで書くことは、次回も継続して取り組んでいきたいです。
最後にスライドスイッチを一緒に動かし、ステップバイステップを操作して終わりの挨拶をしました。

Saturday 14 January 2023 OK

目と手の協応/書初め

担当:松本

約3ヶ月ぶりの活動でしたが、集中して取り組んでくれました。

<活動の様子>

■目と手の協応

 ボコボコチェーンからスタートしました。左右の手で交互に引きました。その後、直径5cmの円柱差しに取り組みました。この大きさがあると握りこみが防げるので、穴を見つけて時のリリースもスムーズで、ほとんど自分の操作だけで円柱をさしていました。最初に提示した時の穴の数も、残りの数も前回から導入しているトーキングエイドの文字盤を指差しして答えていました。この文字盤は構造上、数字のところに枠がないのですがとても正確にポインティングできていました。

 本日は、この後に書初めに取り組むため、スライディングブロックで上下左右斜めを確認しました。指先を意識してもらい取り組みました。直線の後、L字に取り組みましたが綺麗に指先も使って滑らせていました。

■書初め

 ペンを一緒に持って数字を書いたことはあったのですが、文字盤でやりとりできるため文字を書くことには学びサポートではほとんど取り組んでませんでした。今回は、指先で習字ができるZenbrush 2というiPadアプリを使い取り組みました。

まず何を書くか相談し、いくつか候補が出た中で、最終的に「ふじ一(いち)」にするという決定を文字盤で伝えてくれました。「ふじ一」Fさんがキャラクターにつけている名前です。

 早速、凸文字を介助しながら一緒になぞりました。Kさんは、自分の動きが出るのでその動きが大きすぎないように制御したり、指の動きが安定するように支えたりすることが主な介助です。肘を屈曲させておいた方が柔らかい指の動きが出るので、そこに合わせて凸文字やiPadを提示しました。文字をなぞった後に、iPadを提示すると、綺麗な指先の動きが出て、素敵な文字がかけました。何回か練習する中で、介助なしでもかけたのですが、指が少し左右に動くので、介助したほうが楽に自分の動きを出せていたようです。

介助のポイントは、まず一番力が抜けて、そこから柔らかい動きが出るポイントを探すことです。ニュートラルな状態といっても良いかもしれません。経験では、緊張が強い方ほど、力が抜けるポイントは屈曲位のことが多いです。

 一文字につき、何回も集中して練習しました。その後、書初めについてスライドで学習して終了しました。データをご家族に渡してゆっくりどれが良いか選んでもらうことにしました。

Monday 9 January 2023 TS

コミュニケーション/操作

■活動内容
・「アンパンみーつけた」の絵本の紹介の後、Step by Stepを使い、質問役をすることを提案すると絵本に手をのばす。録音は「○○(3キャラクター名)どーこだ?」。Step by Stepは天板中央上部に設置。本日緊張が強く、右手が出た後に左手がのびました。音声が出力され、相手が「う〜ん」と思案する様子に大笑い。その後、答えの正誤をツースイッチのVOCAにて本児に判断してもらうように設定しました。試行中1回のみ誤るが、他は正確。意欲と関心が高いことで全身の緊張した様子。次に誰に質問するかは、アイポイントや指差しにて、順を意識して選んでいました。
・はい・いいえカードは、「はい・もう一回をピンクの円」、「いいえ・おしまいを水色の四角」で紹介して天板に貼りました。途中で剥がすことに意識が向いたため取り除きました。
・銀円盤3個のはめこみは、左手が屈曲位である方が、手のひらが開きやすく、その状態で円盤を握ってもらい開始。空いているくぼみの定位は明確でした。本日は緊張が高いため援助者が土台を近づける方法でinしました。リリースは重さや大きさが合うのか、スムーズにできていました。
・ボコボコレバー:前課題と同様に、開始を屈曲位にすることで、レバーの把持がスムーズ。角度を調整することで、レバーの移動も連続的にほぼ終点まで可能となりました。

Sunday 11 December 2022 TS

コミュニケーション/操作

■活動の様子
 ・絵本の紹介の後、ステップバイステップを使い後輩に読み聞かせることを提案し、
試行を勧めると意欲的に手をのばしました。録音は文中の繰り返し「あけて あけて このはこあけて」。ステップバイステップは天板中央上部に設置。左手にて操作できました。タイミングはやや速く、読むという意図はやや弱かったかもしれません。表情は笑顔でした。
・ヴォイスペンにも取り組んだ。ぺんの把持の持続は難しく、何らかの補助は必要でした。
 ペンの角度を紙面に垂直にすると音声が表出されるため、肘の介助を要しました。VOCAとしての活用には上記のような操作の課題もあると思われました。
・50音表木枠付きでは、「さ」はどこ?の質問に指さしで答えてくれました。おおまかな位置に手指が動きました。肘を支えることで運動的負荷を減らすことを試みました。
 人差し指の爪にシールを貼ってポインテイング意識を高めようとしましたが、気になるためはがしていました。
・銀玉落とし1穴は、落とす→トレー上の銀玉を掴む→穴に乗せる、という一連の活動を途切れずに行えた。
・回転オルゴールは、持ち手を把持しようと努力していました。肘介助により12時の位置でハンドルに手をかけ、オルゴールを保持している介助者の調整により右回りで半円動かせました。何度か繰り返すと動きがよくなりました。残りの半円を上げることは援助がひつようでした。
・大中小の3円のはめこみは、握って入れることを好むため、円盤を握ってもらいて開始。円盤の大きさにあったくぼみをみつけて近づけていました。リリースの際に指が開ききらず苦労していましたが、あきらめずに最後まで取り組んでいました。

Friday 30 December 2022 OK

読み聞かせ/目と手の協応/数量概念/算数/見本合わせ

担当:谷田部

■活動の様子
 先月は体調を崩されていましたが、その後食欲も回復して、かなり元気に過ごせるようになったそうです。今回も様子を見ながら学びサポートを実施しました。今日は17歳の誕生日記念学びサポートになりました。この間も、ほぼ毎日、Kくんからメールをもらって、やり取りを楽しんでいました。

《読み聞かせ》
 前回に続き、導入には絵本の読み聞かせを行いました。前回読んだ「パンどろぼう」の面白いお話を、絵の解説をしながら楽しみました。次に、さらに面白い絵本「いいからいいから」の続編を読みました。

《数量概念/算数》
 M先生から教わった円柱はめを、立てて入れる方法に取り組みました。真正面から円柱を差し込まないと入りません。やはり最初は斜めから入れようとしていたので、多少難しかったようです。
 次に正方形の木枠を分割したパズルをやりました。2分割、4分割、6分割をやりました。はめることは上達しました。形を考えてはめられるように、練習を重ねようと思います。
 次に、円盤はめを行いました。3個の円盤と2個の円盤で5個になることも数えながら取り組みました。穴に円盤を上手に入れられました。

Thrsday 22 December 2022 OK

音楽活動

担当:石橋

■活動内容

 今回は、久々に「赤いカプセル」の制作会議を離れて、クリスマス・シーズンに合わせた曲をたっぷり聴いていただこうと思っていました

ところが、Kくんが聴きたいクリスマスソングはジングルベル1曲だけ。しかも「小さな世界」とサビで繋がる例のお気に入りの曲です。「赤鼻のトナカイ」や「サンタが街にやってくる」は、キッパリ「いらない」とのこと。

クリスマス曲には、他にも楽しい曲や綺麗な曲もあるのに、ちょっと残念だなと思っていたら、お母さんが動画を見せてくださいました。この特別バージョンは、K君が考えたのかと思っていたら、ベリー・メリー・クリスマスとして、ディズニーランドのイッツ・ア・スモール・ワールドでシーズンになると毎年かかっている音楽だそうです。

「小さな世界」と「ジングルベル」の永遠ループ。動画を見せていただいて、ウキウキして最高に高揚するアレンジだなと、あらためて思いました。歌っていると気持ちがすっかり明るくなるようで、Kくんもシェイカーを鳴らしてノリノリでした。

しばらく連続して歌った後、クールダウン的に、K君の大好きなホルンと同じ金管楽器であるトランペットの音色に替えて、低音でテンポを落として弾いてみました。

K君は「アレ?」と思ったようでしたが、すぐにホルンを意識したことを分かってくれた様子で、じっと耳を澄まして聴いてくれました。ただ、もっと低い音が出せればホルンに近づけると思うのですが、鍵盤の少ないミニピアノではギリギリ限界かなと言うところでした。

次に、「僕の大好きなクラリネット」の替え歌シリーズを、英語の先生が英語で歌詞をつけて下さったらしく、歌ってみることになりました。
後半は駅名の連続なので日本語で歌った時と変わらないのですが、前半の音の載せ方が少し難しかったものの雰囲気が変わって面白かったです。

せっかくだからと、今まで作った日本語の替え歌も歌ってみることに。ところが、
途中まではすんなり歌えたのですが、K君とお姉さんが作った替え歌バージョンでは思わぬ苦戦に。とにかく文字数が多いのです。何回もトライして、やっとスムーズに歌えた時は、思わず「ヘイ!」と叫んでいました。K君には受けていたようでしたが。

さてお母さんによると、夜K君が寝た後、たまたまお母さんが「ブラジル」を聴いていたら、K君も起きてきて興味を示したとのこと。こんな曲でしたっけ?と弾き始めたら、お母さんがクリップの入ったガラスの瓶を持ち上げて打楽器代わりに鳴らし始めました。ヘルパーさんもシェーカーを持って鳴らし始め、だんだん止まらなくなってきて皆で大合奏に。
K君は、最初は「何これ?」と言う風に難しい顔をして首をかしげていましたが、なんと途中から一緒にシェーカーを振っていました。思いがけないセッションに、皆が楽しんだ次第です。
終ってからK君が、文字盤で「なんべい」と記してくれました。そういえば、「青いカプセル」の花売り娘も「南米」出身だったそうで、もしかするとラテン音楽も好きなのかも知れません。次回は、サンバっぽい曲にも挑戦してみようかなと思います。

それにしても、   
お母さんもヘルパーさんも、本当にK君が言いたい言葉が見つかるまで、根気強く何度も言葉を投げかけながら探していました。
「赤いカプセル」が出来上がるまでいったい、どれほどの言葉の往来があったことだろうと思いました。でもそのことで、K君はどんなに自分に自信を持てるようになったことでしょう。  

年を越してしまいましたが、K君や皆の想いが伝わる作品に仕上げられたらと思います。今年もどうぞ宜しくお願いいたします。