Saturday 20 Nov 2021(MM)

音楽

担当:石橋

■活動の様子

久々に伺ったら、細長いリアルな魚の形をした打楽器(これぞ木魚?)を用意して下さっていました。前にお持ちした蛙の形をしたウッドブロックに似ているからと見つけて下さったらしく、背びれのギザギザ部分をスティックでこすると、蛙の鳴き声みたいなゲロゲロッという音が出ます。片手で持てるように尻尾の下にスティックが繋がっていて、お腹を叩くとカンカンと硬くて高い音が出ます。

ちょうど蛙の打楽器も持っていたので、さっそくご両親に其々蛙と魚の打楽器をお持ちいただき、交代でカエルの鳴き声を鳴らして頂きました。M君は、本物の蛙の声を聴いたことがないとの事でしたが、「こんな声で鳴くんだよ」と言いながら、私もウッドブロックで参加して、早速ピアノ無しの打楽器だけで「カエルの歌」をご両親と輪唱しました。声が重なって大きくなっていく所と、声が少なくなって消えていく所を、みつき君も感じ取っている様子で、面白そうにじっと聴いていました。

いきなり蛙の歌の後、
季節の歌として、「小さい秋」「もみじ」「旅愁」などもお聴き頂きました。

前回、試しにアイパッドを使ってエレキギターの音を出してみた時、興味を示したようだったので、今回は全面的に使ってみる事にしました。

ガレージバンドのアプリでロックギターにセットして、E7のコードの上にスイッチをセット。

M君が、棒スイッチを手でハジくと、それに連動して画面上のスイッチが反応して「ジャ~ン」と音が出る仕組みです。

何度か練習して上手に棒スイッチに手を当てられるようになった所で、M君の「ジャ~ン」を合図に、皆が足を2回鳴らしてすぐ続いて手を1回鳴らす、例のリズムを繰り返します。クイーンの「We will rock you」です。

歌い終わって、「こんな歌はどうかな?ちょっと合わないかな?」と聞いてみたら、M君が両手を開きながら両肘を持ち上げてきました。

お母さんによると、もっとやりたそうとのこと。

そこでM君に、好きな所で何度でも音を出して貰える様に、E7のコードだけで出来る曲「Shaky ground」を歌ってみました。ご両親は打楽器で参加。

M君は、まだ続けて音を出すのは難しいけれど、ギターの音には慣れてきた様なので、 今度はコードをAにセットして「Stand by me」を。
ご両親も一緒に歌って下さいました。

さて今回はお父さんのスチールドラムとウィンドウチャイムはありませんが、忘れてはいけないM君のテーマソング「ドレミの歌」を、
M君が初めてギターで挑戦。コードはCにセット。

M君の音から始まるというルールは変わらずに、まずM君のギターを聞いてからピアノでドシラソファミレと弾いていったら、とたんに顔がパッと変わりました。いつものようにワンコーラス終わるたびに止まって、M君の音を待つのですが、久しぶりなのに、しかも楽器も違うのに、ちゃんと覚えていたようで、ニコニコ活き活きと本当に楽しそうにギターを鳴らしてくれました。

それに、前よりM君の音を待つ時間が短くなってきたような気がします。嬉しい事でした。この曲で腕を動かす力やタイミングが掴めてきたら、他にも可能性が広がりそうな気がしています。

「パプリカ」も良く聴いていたらしく、途中で「あ~」と声を出して一緒に歌っている様でした。

「はらぺこあおむし」は、大好きな歌だそうで、お風呂の時間にヘルパーさんが歌ってくれるとのこと。
長い歌ですが、歌っている間中、楽しそうでした。

ちょうどそのお風呂の時間になったので片付けようとしたら、なんとヘルパーさんがいらして、一緒に「はらぺこあおむし」を歌いました。
M君は、ヘルパーさんに頭をなでてもらいながら、ニコニコ嬉しそうでした。

M君の好きな曲もだんだん分かってきて良かったです。
ご両親も揃い、久しぶりにM君ファミリーの音楽会が出来ました。

Wednesday 24 Nov 2021(OKN)

音楽

担当:石橋

■活動の様子

7カ月ぶりのO君は、少し体も大きく大人っぽくなったような気がしました。

最初は、「小さい秋みつけた」や「もみじ」などの季節の歌を聴いて頂きました。学校で和太鼓を練習しているそうで、ラップの芯をバチにして家でも練習しているとのこと。テーブルをトントン叩いて見せてくれました。

お母様が、何か一緒に叩けそうな曲をとの事で、
民謡ではないけれど、リズムがハッキリしていて、
歌詞に時節柄の「秋風」や「ピーヒャララ」や「ドンドコショ」が出てくるので、
「赤鬼と青鬼のタンゴ」を一緒に演奏してみる事にしました。

意外にも、これがなかなか合っていて、途中でラップの芯が何度かどこかへ飛んで行ったりしたものの、ノッテ叩いてくれました。

学校では、演奏終了の所でポーズを決める練習をしているそうなのですが、
最後の「オッレー!」の所で、バチを持って見えを切るところも見せてくれました。

今度は、外国の打楽器を叩いてみようと、いくつか前に並べて、まず鳴らし方を見てもらいました。中でも、赤、黄、緑の三色に塗られていてゴーヤの形をしたシェーカーが気になった様なので、ジャマイカのラスタカラーのお話をして、レゲエのリズムでピアノを弾いてみました。

一緒にシェーカーを振ってくれたので、そのまま、弾むリズムが面白いかなと「五匹のこぶたとチャールストン」を。

途中で、上手にリズムに合わせて鳴らしてくれました。シェーカーは、中に種やコメなどの小さい粒が入っていて、手首のスナップを利かせて粒をまとめて振るようにしないと音が出ないのですが、しっかり音を連続して出していたので驚きました。

お母様も、「ちゃんと曲と合っていましたよね。」と、嬉しそうに話してらっしゃいました。

次に馴染みのある好きな曲として「はらぺこあおむし」を。

物語の最初から最後までメロディーが付いている曲ですが、「げつようび~、げつようび~」の一週間を繰り返す所が一番好きだそうで、一緒に声に出して歌ってくれました。

テンポや曲調がクルクル変わる曲なのですが、最初はシェーカーを鳴らしていたのに、途中でブレスレット状の木の鈴に替えて、自分でちゃんと腕に通して鳴らしていました。

曲調の変化に気づいて楽器や音を変えられるのは、素晴らしい感性だと思いました。お母様も、O君が自分で対応したことにビックリされていました。

その日は「レコード週間」の最後の日だったので、レコードの話を少し。

最初の録音技術はエジソンが発明して、その時に、日本の京都の竹が利用されたとのお話をしたら、京都出身のお母様が「嵐山の竹かしら?」と、興味を示されました。

その後、拡声器が付いた蓄音機と円盤型のレコードが出来て、録音再生技術が「音楽」を通して世界に広まった事、友達の蓄音機でプレスリーのSP版を聞いて感動した時の話などをしました。

その時の歌は「オーラ―ル―」という源曲に歌詞が付いてプレスリーが映画の中で歌って、世界的なヒットになった曲で、その曲「Love me tender」を聞いていただきました。O君も知っている曲の様でしたが、じっと聴いてくれました。

次に、O君も動画でよく観ていたという「パプリカ」を。難しい曲だと思うのですが、一緒に歌ってくれました。

今回は英語の歌が少なかったのですが、もう1曲、歌詞の意味を少しお話してから、リズムがハッキリとしている「Stand by me」を、O君もお母様も一緒に打楽器を鳴らしながらお聴き頂きました。

最後にもう一度ラップの芯を持って、祭太鼓の練習がてら「赤鬼と青鬼のタンゴ」を一緒に演奏しました。

終わってから、
今一番好きな曲は何か聞いてみたら、「機関車トーマスの歌」との事。

お母様がO君専用のタブレットを出して下さったら、自分で機関車トーマスのページを出して、「この曲」と教えてくれました。曲調はお洒落な感じでセリフ入り。

次回は、「ぼくは機関車トーマス」を一緒に歌う事にしました。

前回は、お母様や私の言う事を、そのまま繰り返す事が多かった気がするのですが、今回は、自分から楽器を変えてみたり、自分の行動で好きな曲を教えてくれたりして、体だけでなく、気持ちも大人っぽくなった気がしました。大人に言われたことを、真面目に一生懸命取り組むタイプかなと思っていたのですが、ちゃんと自分を表現出来る様になってきた事に頼もしさを感じました。

単純に、私との距離が縮まってきただけなのかも知れませんが、嬉しかったです。

Friday 19 November 2021(KS)

最新の音楽情報 ボイスコミック「ヤンキー君と白杖ガール」 歴史「大谷吉継について」 英語の歌の聞き取りBTS 「Dynamite 」

 

担当 奥山

 

【活動の様子】

 

外の様子をカメラで確認。秋の進み具合を説明しました。

最新の音楽情報は大学生お勧めのBUMP OF CHICKENのRayを聞いたあと、奥山お勧めのゆるキャンのサウンドトラックからゆるキャンのテーマをお聞かせしながらKSさんの手や足に触れました。右手の指も左手の指も微細に動かして教えてくれました。

続いてコミックとドラマで話題の「ヤンキー君と白杖ガール」を紹介。ボイスコミックの面白さを紹介すると表情が緩んでいらっしゃったので期待感を持っていただいたようです。ボイスコミックのYouTube動画の入っているSDカードを渡したので後でゆっくり楽しんでいただけると思います。KSさんには間もなくサピエ図書館を利用する環境が整う予定なので、コミックも物語も今興味を持っている歴史の本も読んでいただけると思います。

次に大学生が構成した歴史の大名武将についてのお話し、最後まで友情を守った大谷吉継について勉強しました。歴史の勉強は奥が深い。

最後の時間、スイッチをやるか英語の聞き取りをするか選んでいただくと英語を選択。今年の学校の文化祭のテーマソングにもなったBTSのダイナマイトの聞き取りをしました。

次回はKSさん専用のiPadが届く予定なので、スイッチを使って活躍することをテーマに取り組む予定です。

 

Wednesday 17 November 2021(KM)

声スイッチを使って好きな方を見る 「ヤンキーくんと白杖ガール」ボイスコミック 日本の総理大臣と世界の首脳

担当 奥山

 

【活動の様子】

 

 7月にお会いして以来の4ヶ月ぶりの学習でした。その間にKMさんが知りたがっていることや試したいことなどたくさんの宿題をいただいていました。

 そのひとつが声でスイッチを操作することです。KMさんは声を出してお母さんを呼べるようになってきたので、声を使って操作の練習ができないかというご相談でした。それまでMaBeee「コントロール」アプリの「声」を使ってiPadの操作等を試していらっしゃいました。今回持って行ったのは「マイコンキットドットコム」が出しているMK305-Bという音センサースイッチキットです(キット1701円 完成品3513円)。コンデンサマイクを基盤から延長して口もとで声を拾えるようにしました。感度調整可能でON時間設定も可能です。これがあればMaBeeeを使わずに操作することができます。

 

 音センサースイッチで操作するのは電池とモーターで動く回転台でアクションカメラを載せてあります。KMさんの視野の範囲にiPadの画面をアームを使って設置すると早速声を出して画面の変化に注目している様子でした。目の使い方がうまくなり、眼球の水平方向の細かい動きが隣で見ていてわかるようになってきました。今回、眼鏡も新調されていました。

 この道具立てを使って家族の様子を確かめてもらいながら練習していただくことにしました。

 iPadのアクセスビリティ→スイッチコントロールを使って家族への「つっこみ」の複数の声ボタンを選んで操作してもらうことが次回の奥山の宿題になりました。

 最近ネットや若者の間で話題になっている楽曲を紹介した後、「ヤンキーくんと白杖ガール」というコミックと同コミックが原作のドラマ「恋です!ヤンキーくんと白杖ガール」(日テレ系10月スタート)について紹介した後、見えない方、見えにくい方も見える方もどちらも楽しむことができる「ボイスコミック」を紹介しました。もともとKMさんに「鬼滅の刃のコミックを読んでみたい」という宿題を出していただいたおかげで、コミックの音訳にはすでに長い歴史があり、サピエ図書館にはすでに「鬼滅の刃」が収録されていることなどたくさんの新しいことを知りました。また少し前に大学生から「ヤンキー君と白杖ガールというコミックが面白い」という情報を聞き、コミックを読んだりドラマを見て調べている中で、従来の音訳マンガから更に発展した「ボイスコミック」という表現形式を知ることになりました(YouTubeで「ヤンキー君と白杖ガール」「ボイスコミック」と検索すると出版社公式のボイスコミックを視聴することができます)。宿題の発注者のKMさんには是非ともお知らせしなくてはいけない情報です。今日は概要だけ触れることにして、後でゆっくり視聴してもらうことにしました。

 最後に日本の総理大臣と世界の首脳についての学習。妹さんが学校で日本の総理大臣やアメリカの大統領について勉強していることを知って、私にも詳しく教えて欲しいという宿題でした。10月中に予定していた授業が奥山の都合で延期になり、その間にO先輩やK先輩がこの学習に興味を持って先に勉強したことをお話しするとちょっと文句を言っていらっしゃるようでした。でもお互いにどんなことに興味を持っているのか情報交換をすると、興味の幅が確実に広がると考えています。そしてK先輩が「エリザベス2世は15の国の女王である」ところで驚かれていたことを紹介するとKMさんも首にぐっと力を入れて「私もそれは驚く」とおっしゃっていました。

Sunday 14 Nov 2021(SY)

目と手の協応/数量/算数/文字

担当:松本健太郎

■活動の様子
・ボコボコタッパー:自分流の引き方から両手交互に引く方法に移れるように手伝いました。最後は次に前に出すべき手に支援者が触れるという少しの手掛かりで順番に左右の手を前に出しチェーンを引いてくれました。
・ボコボコジャバラ:両手でひっぱり広げた後に、ちぢめることにも取り組みました。ぐにゃぐにゃ曲がるジャバラを縮めるためには、より高次の空間把握と運動の調整が必要で、同じようにぐにゃぐにゃしているタオルや洋服などの布を畳むことにつながる課題だと考えられます。ジャバラとタオルの違いは同じようにぐにゃぐにゃしていてもジャバラには正しい方向に縮めるとカチッというフィードバックがあることです。そのフィードバックに支えながら、楽しみながら取り組んでいました。手と手の間隔を狭くするとちぢめやすいことを説明しながら手をとりちぢめるのを手伝いました。
 学校の個別の時間で取り組んでもらえるようにジャバラを貸し出しました。


・四角入れ子: 横方向だけでなく高さ方向への調整も必要な課題ですが、上手に最後まで取り組むことができました。最初は順番に一つ一つ渡し、次に途中で順番を変えて渡して自分でいったん入れたものを出して入れ替える課題に取り組みました。ヒントなしで入れ替えも上手にできていました。最後に逆さまに置いて高く積んでいきました。ある程度重さのある木製なので安定感があり最後のピースまで積むことが出来ました。片付けまで自分で行いました。


・石蹴り入れ:手首の外旋を引き出すために取り組みました。容器の角度を調整して手首の外旋を促すようにすると、手首を外に捻りながら石蹴りを入れていました。
・円盤はめ:直線5コまでならぱっと見て正解を答えられていました。


・円柱刺し:同じく直線5個まではぱっと見でわかりました。残り幾つ問題も残りの穴2個から導入したらスムーズに答えられました。なぜか8にしたいというので3個の円柱差しを上につけて入れて8個にしたら大喜び。好きな数があるとそれを基準として様々取り組み、例えば5と幾つで8?が組み立てられ非常に有効であると感じました。

・体積パズル:分割なし、2分割、4分割、8分割の順に、最後は8分割2個、4分割1個、2分割1個を色々な向きに入れて行きました。奥行きを合わせて枠にすぽっと入れることが上手にできるので、手のひらで空間と量を把握する課題としてS君にピッタリだと思いました。学校の個別の時間に取り組んでもらえるように教材を貸し出しました。

・数の棒:2の棒を3の枠と4の枠に色々なはめかたで入れてもらいました。今日も最初は立てて入れていたので棒を増やして全部入れてもらった後に、横置きで入れるように伝えると何回か向きを変えながらはめてくれました。次に5の棒の枠を使い、2棒を入れておいて残りの隙間に3と4の棒どっちが入るか選ぶ課題に取り組みました。見ただけで正解の棒を選んでいました。ご家庭で使っている市販の数の棒も同じような使い方で取り組むと良いことをお母様にお伝えました。

・立体弁別:円柱と四角柱2つのはめ板に対し 立体一方を渡す方法、分類的弁別(いくつかのものの中から特定のものを選び出す)では、目で穴を確認するだけで正確にはめていました。

はめ板1つに対して2つの立体を渡す方法、選択的弁別(見比べてある程度それぞれの違いを認識して選ぶ)では、実際に一つ一つはめてみながら試行錯誤的にはまるものを選び出すやり方で取り組んでいました。ぼやっとした形の違いを正確にイメージできるように継続して取り組んでいきたいです。


・ひらがな字形スライディングブロック:次々に円盤を動かし上手に取り組んでいました。クロスする部分は補助が必要でした。
・文字:好きな人の名前を書いてみようというと、大好きな先生や友だちの名前を選び、立体コピーをなぞった後に、立体コピーの上に紙を置いてクレヨンで字形をなぞりました。交差がない文字は、ほとんど自分でかけていました。「み」など交差のある文字は交差の部分だけ手伝うと、あとは一人で書くことができました。今日の勉強は終わりと挨拶した後に、自分の名前も書きたいと伝えてくれたので、他の名前と同じように立体コピーをなぞってから書きました。最後に書いた文字全部をゆっくりみながら自分で読み上げました。自分で書いた大好きな人の名前を味わっているようでニコニコして何回か読み上げていました。
疲れ気味で覚醒もイマイチだったのですが最後の文字練習は熱心に取り組んでいました。大好きな人の名前が大きな力となり学習を後押ししてくれました。

Wednesday 3 Nov 2021(FKK)

スイッチ操作/目と手の協応/数量

担当:松本

<活動の様子>

■空気圧スイッチのマッチング

・勤務校の若手教員から教わったセリアのシリコンチューブをPPSスイッチにつないだ空気圧スイッチを紹介し、貸し出しました。

・まずは寝たままの姿勢でチャイムにつなぎ試したのですが、覚醒が低かったため他の活動後に試すことにしました。

・座位保持に座り、シリコンチューブを握り、iPadに+タッチャーをつけて嵐の動画をはりつけたkeynoteプレゼンの操作をしてもらいました。PPSの感度は一番低い設定でも操作できていました。それまで覚醒が低かったのですが、嵐の画面になるとよく見ていました。

・プレゼンは、5つの動画を貼りつけて、「トランジション」を自動に設定し、「遅れ」をそれぞれの動画の時間にし、曲の途中で誤操作があっても次に進まず最後まで曲を聴けるようにしました。動画が始まってしばらく経ってから次の曲に行けるようにもできますが、以前、途中で誤操作で曲が変わってしまうことにFさんが不満げだったというお母様の報告を受けてそれぞれの曲を最後まで聴ける設定にしました。

・プレゼンの「書類」→「スライドショーの設定」で「スライドショーの再生を繰り返す」にチェックして、プレゼンが終わっても最初に戻るように設定しました。

・iPad+タッチャーのジェルの部分が劣化していて、反応が悪かったのですが、お母様がその場ですぐにジェルの部分をネット購入してくれました(https://assistech-lab.com/?pid=146268283)。

・明日ちょうどOTさんが来るようで詳しく握り方を調整してくれそうです。

・シリコンだとある程度形がしっかりしていて、しかも微細な動きも捉えられるので優れものだなと再確認できました。

■目と手の協応

・ボコボコタッパーミニ:右手にチェーンの先をゴムバンドで固定し、こちらで動かしながら、動かすように誘うと何回か引いて、最後まで抜ききっていました。覚醒が低い状態でも引き抜いてくれたのは素晴らしかったです。

・スライディングブロック(直線中央穴):下に引く動きがよく出ていて自分でブロックを移動させ数回穴にはめていました。その後肘を支えながら上・左右の動きを練習しました。ボコボコタッパーとスライディングブロックはご家庭でもヘルパーさんと一緒に取り組んでいるようですぐに手の操作が出ていました。

■数量・算数

・円柱差し(直径50mm):円柱を目の前に提示した後に一緒に袋に入れ、右手で袋をぶら下げるようにして持って重さを感じてもらいました。ぶらんとした手で袋の重さを感じながら2の重さ、3の重さなどを味わっているようでした。その後それぞれの個数が入る円筒に一緒に入れて量を高さで感じてもらいました。手が円筒から落ちる感じをの違いで高い低いを学んでもらいました。最後に穴が横一列に並んだはめ板に円柱を入れながら1、2、3を長さを感じてもらいました。手を滑らせて端まで行って落ちるまでの距離の違いを感じてもらいました。

・鉄球落とし:同じように量を長さにして感じてもらいました。穴が1個の面、2個の面、3個の面を触ってもらい個数が多くなると面の長さも長くなることを一緒に確認しました。

Sunday 24 Oct 2021(SY)

音楽

担当:石橋

S君とは半年ぶりで、前にグループ学習をしたことがありましたが、1対1で向き合うのは今回が初めてでした。1対1になって、分かったことも有りました。

さて、まずS君の机の上に、いくつか打楽器を並べて、音を聞きながら気が向いたら鳴らしてもらうことにしました。 

季節の歌として「小さい秋見つけた」に続き、「赤鬼と青鬼のタンゴ」を歌ったら、この曲は良く聴いていたらしくて、打楽器を鳴らし始めました。

初めは木の打楽器を叩いていた様でしたが、突然バチを持って、打楽器の中でも音階が叩けるグロッケン(小さな鉄琴)を鳴らし始めました。
しかも隣の音と混ざらないように、上手に単音で鳴らしていました。
それだけでも驚いたのですが、
聞き覚えのあるメロディの、歌いだしの部分を何度も叩いている様に聞こえたので、「もしかしてこの曲かな?」と言いながら「聖者の行進」を歌ってみると、
S君は、そのまま後半のメロディには繋がらないものの、他の音もガンガン叩き始めました。

調子が良い曲で、Sくんもノッテきたので、何度も繰り返し歌ってみました。
お母様によると、実は学校で習った曲だそうで、「聖者が街にやってくる」と「オーシャンゼリゼ」が今のお気に入りの曲で、最近は英語の曲が好きなのだそうでした。
Oh~!さすが中学生!そこで、代表的な秋の英語曲「枯葉」を、歌詞を簡単に説明してから歌ってみました。曲の途中で枯葉が散る様にウィンドチャイムを鳴らしてもらおうと思ったのですが、チャイムを揺らして音を出すより、揺れてるチャイムを手でつかんで音を止める方に興味がある様でした。

もちろん、その時の音の止まる感じも表現として有るのですが、短調の大人っぽいバラードより、やはりリズムのある明るい曲の方が好きなのかなと思いました。
そこで、メロディの明るめの英語曲、「Home on the range:峠の我が家」「Country roads」「Smile」などを、曲の説明をしながら、歌を聞いて頂きました。

でも、このあたりから、外の様子が気になって仕方がない様子で、お母様が、「後でね。」と何度も声をかけて下さいましたが、少し休憩して、ずっと気になっていた窓の外を、ゆっくり見てもらうことにしました。

その間にBGMで「Love me tender 」と「Wonderful  world」を聴いて頂きました。
一息ついて再開。

前に「パプリカ」が好きみたいと伺っていたので、歌ってみると、なんと一緒に、ノリノリで歌ってくれました。サビの歌詞も覚えている様でした。ノッテきたところで、最後に「聖者が街にやって来る」をもう一度、となりました。すると、またしても嬉々として、出だしのメロディをグロッケンで叩き始めました。お母様とスタッフの松本さんも手拍子で一緒に盛り上げて下さいました。

やはり、ここを叩けば、あのメロディが出てくると、感覚的に知っているのではないかと思いました。最初は、SY君が曲を知っていても、出だしの音を取れたのは偶然かもしれないと思っていたのですが、間を置いて、もう一度やっても、チャンと出だしの音を出してくれたので、これは凄いと思いました。
有名な曲ではありますが、改めてこの曲の音数を調べてみたら、なんと5つの音だけで出来ていました。

その分、リズムがちょっと難しいかも知れませんが、すでに4つの音をちゃんと出しているので、順番さえ覚えて練習すれば、S君がグロッケンでこの曲を丸々通して演奏できるかもしれません。

私が指さしたところを叩いて、綺麗な音を出せるので、これは多いに期待が持てそうです。
なんだかワクワクしてきました。

今回、SY君のお気に入りの曲が分かって良かったです。さらにSY君が1曲丸々自分で演奏できそうな楽器も見つかって嬉しいです。

次回が楽しみです。

Saturday 30 Oct 2021(MH)

コミュニケーション/操作

担当:小山・松本

<活動の様子>

活動全体を通して本人の達成感を感じていました。
■姿勢
・バギーと持参の天板を使いました。
・お父様が天板を工夫して下さり、ちょうど良い高さに調整してくれました。
■コミュニケーション
・2スイッチVOCA:無地とアンパンマンの描画の2選択。利き手側が無地のた め、前半は無地のみの選択していました。後半自分からスイッチを探索して、アンパンマンを選択可能になりました。正中線を交差しての自発的なONは初めてでした。


■操作
・ツリーチャイム:提示してすぐにリーチ。時差がほとんどなし。手を大きく動かす動きでなく、柔らかいタッチで触っていました。


・ライトムーブ:音、振動の受け入れ良好(お母様によると以前は全く好まず)。前半は圧が足りず、松本がタイミングを合わせて、指でON。成功体験をするうちに両手が乗り、ONが可能になりました。


・鉄球落とし(1つ穴):穴をモチベーションに、落とす。主に手指にて。手のひらは使わず。落とした時に自慢げな表情していました。
・鉄球落とし(2穴):連続して落とすことが1度あり。点から線への芽生えです。
・筒抜き:棒と手の位置をガイドにて4回くらい行うと、手の位置の調整援助のみでグラスプ➕引き抜く動きが出ました。土台の角度調整にて操作が向上しました。棒の穴に指を入れるので、穴を塞ぐ改良予定です。


・卵握り:提示後すぐにリーチ。グラスプ。口に持っていく。リリースはなかったです。
・まわすオルゴール:持ち手のサイズベスト。リーチありました。12時のところでガイドすると重力が援助して自力操作可能でした。