Sunday 31 August 2025 SY

報告書

日付:2025年8月31日
担当:松本
テーマ:目と手の協応/数量/書字

全体の様子

前夜よく眠れたようで覚醒が良好でした。活動の中で、自ら量や数の関係を発見しながら学ぶ姿が印象的でした。

活動の様子

1.目と手の協応

  • ボコボコチェーン
    近況報告をしながら、左右の手を交互に使ってゆっくりと引っ張りました。チェーンを戻す際には、左右の指を器用に協応させながら粒を連続的に穴へ押し込んでいました。
  • ボコボコ蛇腹
    両手で広げた後、部分ごとに蛇腹をたたみ、両手の指先を協応させながら元へ戻していました。
  • ネジ回し
    ネジを戻す操作を一人で完了できました。
  • 円柱差し
    台を渡すと「すぐに5だ」と数に言及。その後も他の台の穴の数を直感的に言い当て、従来のように指で数えることなく正答していました。量と数の結びつきが一層明確になった印象を受けました。
    さらに「3」の台では、配列の異なる「3」や他教材の「3」を並べて確認し、既知のことを改めて楽しそうに確かめていました。この「予測の確かめ」が新たな発見と同様に高揚感をもたらすことが観察されました。

2.数量

  • 数の棒による活動
    「2の棒が枠にいくつ入るか」など予想と実際を確かめる課題で、見立ての精度が向上していました。
  • 合成・分解の活動
    5や10までの合成・分解では、試行錯誤しながら正解を導き出していました。
  • 位取りの拡張
    「11もやりたい」という希望から、数の棒を用いて300まで位取りを行いました。途中で「81から82」「91への変化」などを10の棒・1の棒の選択課題としながら進めました。その後、100のまとまりを手で重ねて500~1000を数え上げました。100が積み重なり1000になるイメージを形成したようで、自ら繰り返し確認していました。

3.書字

  • 凸文字のなぞり
    学校時代の友人の名前を立体コピーで作った凸文字をなぞりました。なぞりの動作は安定しており、介助はほとんど不要でした。
  • ひらがなの書字
    A4用紙を6分割したマスにひらがなを書きました。こちらも介助量は少なく、安定して運筆できていました。

まとめ

本日は、量と数の関係を直感的に理解する様子が特に印象的でした。また、予測を確かめる過程そのものが学習意欲を高めており、主体的に楽しみながら取り組んでいました。目と手の協応や書字も安定しており、着実な成長が実感されました。

Monday 4 August 2025 SH

音楽

担当:古賀聡子

■活動の様子
前回のセッションがアイデア満載で感動的だったことから、今回はそれを上回る体験を目指したいという思いがありました。しかし、あえて「空っぽ」の状態で「音楽を楽しむ空間」のイメージをもって訪問しました。

まずは、セッティングしながら雑談の後、お題を発表。
使用楽器は、訪問時のみ使用する電子キーボードに加え、トーンチャイムや打楽器などを準備。皆で役割分担して持ったトーンチャイムでウォーミングアップを行いました。

5音で色々なフレーズを楽しむなか、ベートーヴェン「歓喜の歌」では
「もう今年も終わり!?」と笑いがこぼれる場面もあり、和やかな雰囲気の中で本題へ。

今回のテーマは「夏といえば?」
お母様がHさんの指を読み取りながら、インタビューします。
そうしたら夏といえば、「クーラー」
 ・クーラーがないと生きていけない
 ・命を守る大切な存在
という言葉とともに、クーラーへのやさしい感謝の思いがでてきます。

私は壁の上を指差して、「クーラーの商品名に”しろくまくん”と書いてあるよ。では”しろくまくん”と呼ぼう!」
やさしさと想像力にあふれるユニークな歌詞が完成。
トーンチャイムを使ってご両親にもご参加いただき、4人で音を分担しながら、即興で一曲に仕上げました。

さらに、キーボードにも名前を!
セッションの流れの中で、使用していた電子キーボードにも名前をつけ、そのキャラクターを想像して、二曲目のオリジナルも楽器を使って、うたとトーンチャイムで即興演奏。自然な流れで、創作が重なっていく展開となりました。

最後には、両曲の演奏をビデオに撮影し、みんなで一緒に鑑賞して笑いあって、自分たちの作品を振り返る楽しさにもつながりました。

私自身にとっても、すばらしく豊かな創造活動となり、翌日の朝、「しろくまくん」に触発されて唄がでてきました。
即興の中にあるひらめき。
思いやりの言葉を大切にしながら、ご家族と共に達成感のあるセッションでした。

Saturday 26 July 2025 OK

園芸

担当:矢作

■活動の様子
前回種まきした枝豆がしっかり芽を出して育っていました。暑い中、毎日水やりしてくださった成果です!
大雨の後、新聞紙で作ったエコポットが崩れそうになったため、牛乳パックで保護もしてくださいました。

大きな鉢に土と肥料を入れて、よく混ぜ、大切な苗をそっと植え替えました。
Kさんはお布団をかけるように、優しく土をかけてくれました。稲も順調に育っているのを観察しました。

外の作業の後は、染め物を体験しました。タデアイの葉っぱ(藍染めの原料)をちぎって水の中で揉んで、染料液を作ります。もう1種類オシロイバナの赤い花で、青と赤の2種類の染料液ができました。障子紙を折りたたみ、染料液に浸して染め、乾かしたら、うちわの骨に貼り付けて完成です。最初はきれいに染まったように見えたのですが、色を定着させるために洗って絞ると、かなり色褪せてしまいました。いずれリベンジ実験することを約束しました。

Kさんは、ペットボトルジョウロの扱いにも慣れ、土を触ることが好きなようです。植物に優しく接することができ、また、お父さまを話題にしていたらお父さまに会いたくなってしまい、泣き出してしまうような心優しいKさん。気持ちがよく伝わってきたひとときでした。