音楽
担当:石橋
伺った時、kさんがTVで外国映画を観ていたので驚いたのですが、時々観るそうで、楽しそうでした。調子も良さそうで、そのままリビングで歌う事になったのですが、壁際に個性的な花が活けてありました。なんとKさんが、午前中「華道」を習っていた時に活けた花だそうです。
「すごいね~!ステキ~!」と伝えたら、
Kさんもお気に入りのようで、明るくて活き活きとした花から元気を貰えそうな気がしました。さて外は暑かったので、「こんなに暑いと海に行きたいね。」と、文部省唱歌「うみ」と「海」の2曲を歌いました。ここで愚問ながら、「Kさんは暑いのと寒いのとどっちが好き?」と聞いたら、意味が分からないみたいだったので、聞き方が悪かったかなと思ったら、ヘルパーさんが、「たぶん私達が思う暑さとか寒さとかは知らないと思う。」と。
「1年中屋内で一定の温度だし、海も行ったことがないんじゃないかな。散歩も気候のいい時しか行かないし。」と聞いてハッとしました。
確かに、不用意な質問をしてしまったことを反省しつつ、でも、季節を肌で感じられないなら、活ける花が変わる事で季節を感じられるかもしれないと思いました。
もしかしたら、その為に習い始めたのかなと思いつつ、今度は急遽質問を変えて、「行~ってみたいな~よその国、って歌詞があったけど、どこか行ってみたいところはありますか?」これも愚問かもしれないと思ったら、
ヘルパーさんが、「ハワイかな。こないだお祖母ちゃんと一緒に、いつかハワイに行こうねと約束したんだよね。」とのこと。
それなら、「海にも行けますね。」と、やっと話が繋がってホッとしました。
それから、いつものように「さんぽ」や「手のひらを太陽に」「南の島のハメハメハ大王」「大きなのっぽの古時計」などを、
打楽器を握ってもらいながら歌い始めたのですが、ヘルパーさんがずっと一緒にKさんの手を握ってリズムを取りながら、いつもより大きな声で歌って下さいました。
Kさんも楽しそうなので、そのことを告げると、「子供とよく歌っていた曲だからね。ラップなんかは歌えないけど。」との事。お子さんがいらしたんだぁと思いつつ、
「そういえば嵐の歌でラップが入ってる歌がありましたよね。」となり、
歌詞カードがあったので久しぶりに歌ったら、なんとほとんど忘れていてメチャクチャになってしまいました。
Kさんは、それでも「あ、あの曲?」と言う風にジッと聴いてくれましたが、
「ほら、プロでも難しいっていうんだから、ラップは。」と言われて、面目丸つぶれで、お恥ずかしい限りでした。
そこで「ブルースぞうさん」を歌ったら、「あら、おしゃれなゾウさんね。」と、Kさんもヘルパーさんも楽しんで下さったようで、ちょっと安心しました。
今度は嵐の「Happiness」ならと歌い始めたら、途中で来客があり、一応最後まで歌わせていただきましたが、この日はこれまでとなりました。
このところ、Kさんの表情がすっきりしてきて良いなあと思っていたのですが、洋画を見たりお花を習ったりなどの新しい刺激の影響かも知れません。
私も良い影響を与えられるように、次回はラップをちゃんと歌えるようにしようと思います。