Sunday 21 May 2023 FKK

目と手の協応/スイッチ操作/ 文字

担当:松本

■活動の様子

・目と手の協応:今日は、寝た姿勢で行いました。左下側臥位に近い仰向け姿勢でした。は、いつも使う左手は屈曲した状態で落ち着いていたので、その形のままボコボコチェーンミニをセットして途中までこちらでチェーンを引くと、肘を支点に引く動きが出ました。一回の引く動作でチェーンが抜けないことがわかると、一旦、力を抜き少しだけ肘を伸ばす方向へ動かして、もう一度引っ張る動作を繰り返すことができました。とても力のオンオフがはっきりしていてコントロールが上手でした。この動きを今日は使えると思いスライディングブロックに移りました。

 

スライディングブロックは、屈曲した状態の左腕に合わせ立てた状態で手にフィットするように提示すると、引く動きと力を抜いて押す動きをうまく調整してブロックをすべらせ何度も穴に入れていました。

 後でお母様にきいたのですが、ボトックスをしたばっかりで緊張が緩んでとても良い状態で先日の三輪支援員の美術の時もよく手が動いていたそうです。

スライディングブロックは、kさんの可動域に合わせた、より小さなものを次回までに用意しようと思います。

・スイッチ操作:先程の動きを使ってスライドスイッチを2スイッチ操作しました。引く方にヘルパーさんがステップバイステップに入れてくれた歌声、押す方にブルブルクッションをセットしました。「ブルブル」「歌」とこちらで指定すると、上手にスイッチをスライドさせフィードバックを楽しんでいました。途中ヘルパーさんにも代わってもらい、kさんの意図的な動きを感じ取ってもらいました。今回のスライドスイッチは、バネ反発で、スイッチをOFFに戻せるようにするためのベロとなる部分があり、そこを見るとご本人の動きがどちらの方向に行きたいのか読み取ることができます。スライド幅があり最後まで動かせなくても、このベロを見たり、手を添えているとどっちの動きをしたいのかが伝わり、ときには、方向が伝わったらそちらへ手伝いことも可能です。スライド幅を短くすることも可能ですが、そうすると今度は、勢いをつけるために一旦反対側に動かす時も、反対側のスイッチを押してしまい誤操作が多くなってしまいます。

ある程度のスライド幅を保ちつつ、介助で手伝いながら操作するのが今日は良いと思いました。介助付きスイッチ操作により本人の力を今まで以上に引き出すことが可能です。

・ 文字:そのままスライドスイッチをできiPad2に繋ぎ、指伝話文字盤で、自分の名前を書きました。得意な低動きの方で行や文字を送り、押す方で決定をしました。とても真剣に取り組んでいたので、今後も継続していきたいです。途中、苗字も書く?と聞いて入力を始めると名前の行で決定をしていたので「まだ名前で練習したいのね」と聞くと、笑顔でそうだと伝えてくれました。よく知っている文字で納得するまで練習したい様子でした。

 次に凸文字なぞりと書字。今日は、指の可動域が狭かったので、小さい凸文字で自分の名前の文字を人差し指でなぞった後に、ブギーボードにツボおし棒を鉛筆持ちで字を書きました。最近気づいたことですが、いろいろな握りやすいペンは用意しているのですが、特に年齢がある程度上の方々は、鉛筆持ちでしっくりくる場合は多いです。スイッチ操作の時と同じやり方で、ペンが進む方向を介助者に伝えながら書きました。ブギーボードの優れた点は、質圧が弱く、かなり小さな文字でも運動の軌跡をしっかり記録してくれるところです。書いている時はすごく真剣な表情でした。可愛い字が書け満足そうでした。

 スライド式だと運動の方向が決まっていて、本人がそちらに操作しやすいということはもちろんですが、介助者も本人の動きが読み取りやすいです。書くことを介助する時は、より動きが開く方向になるのでより集中力を要します。そのためスライドの時の、読み取りがしっかりできているとオープンな動きになった時も読み取りやすいと感じました。そういた意味でも、目と手の協応の時の教材の提示の仕方やスライドスイッチ操作時の介助は重要になってくるのだなとおもいました。

 最後にヘルパーさんが、脈が最初早かったが学びサポートが始まると落ち着いたと教えてくれました。覚醒もよく、集中して取り組め、満足そうな表情でした。次回も楽しみです。

Tuesday 16 May 2023 FKK

美術

担当:三輪

■活動の様子
 4月はお休みさせてもらったのでひと月ぶりの活動です。
はっきりとした表情で迎えてくれたKさん、挨拶をして今日の活動の内容を説明し、素材を触って確認しました。

 その1、陶器の絵付け。持参した素焼きのお茶碗にマスキングテープを貼りました。テープの輪っかをKさんの指に通して、テープをしっかり持ち、テープをひっぱり、お茶碗の上に貼っていきます。陶芸用の絵の具の青を小さくカットしたスポンジを握ってもらい押し付けて塗りました。絵の具が乾いてから、マスキングテープをひっぱって剥がしました

 その2、大野くん塗り絵。いつものように身体の左手に写真を貼って、アウトラインを描いて用意した塗り絵をクレヨンで塗ります。陶器の絵付けが左手での作業でしたので、右手でクレヨンを掴んでもらい、顔、髪の毛、お洋服と色を相談しながら塗り進めます。茶のジャケットを着ている写真を「大野くんカラーの青にする?」と聞いたところ、それは嫌だとの意思表示があり、写真と同じ茶に塗りました。

 その1ではテープを押さえて維持するために力をこめて動いてくれました。とても熱心に力んでくれたので、発作かと心配してしまいましたが、目で笑って答えてくれました。
 その2も持続した集中力で作業できました。両手とも手指の緊張が柔らかくなってきてスムーズに作業できました。

 お茶碗は、次回までに焼成して持ってくるお約束をしました。塗り絵を眺めて、次回のお約束をして終了しました。

Friday 28 April 2023 HT

音楽

担当:石橋

■活動内容
 T君の準備が出来るまでピアノを弾いていたら、いつの間にかT君が横に座ってくれたので、T君のお気に入りの一つ「ハロードリー」を弾いてみたら興味を示してくれました。メロディーを、T君の手を持って一緒に弾けないかなと思ったのですが、この時はまだ、T君は聴く方が良かったみたいでした。
 さて、以前学校で合奏をした時の動画を見せて頂いた時に、T君が鉄琴の上にマレット(バチ)を置いたまま右へ左へと動かしながら音を出しているのを見て、
こういう音の出し方が出来ることを知って、ちょっと感動したことがありました。
この方法は、単音を正確に出せなくても音階を上がったり下がったりしながら、ギターのコードを鳴らすような感覚でリズムを作るのに使えそうな気がしました。
 実は、T君の大好きなサッチモの演奏でも、「ラビアンローズ」という曲の中に、鉄琴の上に置いたマレットが転がっていく音に近い音が何度か出てくる部分があり、これなら興味を持って音を出してくれるかなと思いました。ただ、T君がマレットを落とさないように握ることは難しいので、お母様がサポーターを使って手に固定して下さいました。
 
 ちょっと音の進行の似ている「As time goes by」をゆっくりめに歌い、最初は聴いて貰って、好きな所で途中から鉄琴を右へ左へと鳴らしながら入ってきてもらうようにしました。なかなかタイミングが難しかったかもしれませんが、歌っていると、そのうち独特の転がる音階の音が聞こえてきました。
 正確に4拍子に合わせて、とっても良い感じでしたので、内心「ヤッタ~!」と思って振り返ったら、なんとお母様が鉄琴を片手で持って前に構えて、もう一方の手でT君の手を取って一緒に鳴らしてくれていました。鉄琴を机の上に水平に置いたままだとT君の腕が動かしにくかったそうで、結局、鉄琴を起こして音が出る面を垂直に立てて、マレットを正面から押し当てながら擦る様に右へ左へと動かしていた様でした。
 
 T君もお母様も楽しそうではありましたが、鉄琴を片手で持ち上げたまま音を出すのは不安定だし、何より疲れるに違いありません。マーチングバンドのシロホンの様に、最初から立てた状態で固定できれば良いのかもしれませんが、これはまた課題になりそうです。ただ、この音の出し方は、悪くはない気がしました。

 ところで前回、プレスリーのロカビリー風の曲に興味を示していたT君ですが、今回は新しいお気に入りを見つけたそうでした。あの美しいバラード「Love me tender」を、フランク・シナトラが肩を上げ下げしておどけながらリズムを取り、それをプレスリーが受けて、アップテンポの4ビート(デキシーランドJAZZ風)で歌っている動画です。早速、そのリズムで「Love me tender」を歌ってみると興味を示したようで、また横にお母様と一緒に座ってくれました。
 そこで今度こそT君に単音でメロディーを弾いて欲しくてお母さんにお願いしたら、最初の8小節を、T君の手を取ってお母様が一緒に弾いて下さいました。続きの8小節を私が弾きながら歌うと、T君も興味を示したようで、何度も繰り返して一緒に「Love me tender」を演奏できました。知っているメロディーを、「自分が今弾いている」という感覚を持てたら、もっと鍵盤の一つ一つに興味が出てくるかもしれません。

 さて、今回もクリスマス曲コーナーでは、まずは「ホワイトクリスマス」を歌い始めると、「ハッ!」と、T君が固まったみたいで、一番興味を示してくれたようでした。続いて、「赤鼻のトナカイ」や「サンタが街にやって来る」など、お気に入りの曲が続くと、上半身を右左へ揺らしながらダンスをしてくれました。やはりクリスマス曲が一番好きな音楽のようでした。

 和んだところで、もう一度鍵盤に触れてもらおうとブルースセッションを始めようとしたら、残念ながらお風呂の時間となりました。T君は今の所、どちらかというと自分で音を出すより、音を聴く方が好きみたいな気がしますが、T君が自分で音を出すとしたら、何が一番良いのか、無理なく楽しめる方法が見つけられたらと思います。

Saturday 6 May 2023 OK

目と手の協応/算数

担当:松本

■活動の様子

・目と手の協応:ボコボコチェーンをいつものように、両手で交互に引っ張った後に円柱差しに取り組みました。
ところが、力が抜けて円柱を持ってくれず、穴の数も文字盤で示してくれないので、もっとお話しする?と伝えると、興味ある送迎バスの話を話してくれました。ちょうど良い頃合いで、分数の復習に移りました。

・算数:分母は、分ける人数、分子は分けたものをいくつとってくるかの数ということを基準となる正方形の板と分けた板を枠にはめながら確認していきました。次に分子は1のまま分母だけ増やしていく大小比較をしました。最初は板で大きさ確認をした後、板なしで今までの例題から予測して新しい問題を解く試みをしました。板(具体物)から自由になってイメージ操作の楽しさを実感してもらえるように工夫しました。例となる1/2と1/3、1/2と1/4の大小関係をじっくり見て、さらに、分ける人数が多くなると一人の取り分は少なくなる説明を聞きながら1/3と1/4の大小を正確に答えていました。
 不等号についても口が開いている方が大きいかったことを復習して、不等号も正しいものを選びました。最後の方は、自分でペンを持って書いてもらいました。板では表現しにくい大きな数の問題も全問正解していました。
 次は分母固定で分子を増やし大小関係をまずは具体物で比べて、分けた後にとってくる数が増える説明をすると後は板なしで、大きな数の問題までスラスラと正解していました。
 復習だったのでわかりにくい分母が変わる問題から取り組んだのですが見事にイメージ操作で問題が解けていました。
物から解放されて、意味や法則がわかると大きな数も自由に扱える楽しさを実感してもらえたようで、満足そうな笑顔が出ていました。
 
 円柱差しでいつもの元気がなかったのは、最初のウォーミングアップは最小限にして早く分数に取り組みたいというアピールだったと後から気づきました。次回からは、今日すぐに手が伸びたボコボコチェーンが終わったらすぐに分数に移ろうと思います。
 このように学習内容の自分なりの重きをはっきり伝えてくれたのは初めてでした。社会人になったことの影響がこういったことにも現れてくるかと気づかされました。

Saturday 6 May 2023 FK

目と手の協応/文字/支援機器メンテナンス

担当:松本

■活動の様子
・目と手の協応:ボコボコチェーンからスタート。何回かこちらでタッパーを持ちながら下がって引き抜くことを手伝い、両手を持って揺らしたりしながら刺激すると、自分の力で以前のように思いっきり引き抜くことが数回できました。ボコボコチェーンミニも両手にセットすると1回自分で引き抜いていました。徐々にではありますが、入院以前の手の動きが戻ってきたようでした。
 スライディングブロックは、引く動き、左右の動きは、教材の上に手を置くようにして十分時間を待つと、自分でブロックを動かし穴にはめていました。一番難しい上へ押す動き。スライディングブロックの場合、他の動きはなんとなくの手の動きで処理できるのですが、上へ押し出す動きは、意図的な手の動きでないと難しいです。これも、手をブロック位の上に乗せしばらく待つと見事自分で動かして穴にはめられました。入った瞬間の自信に満ちた表情が印象的でした。時間はかかるものの、きちんと運動が停止してから起こす次の運動なので、以前より意図的な落ち着いた操作が可能になっていると感じました。
・文字:凸文字をなぞった後に、介助者の手のひら、ペンを持ってブギーボードの流れで、練習しました。手の動きは弱めでしたが、特定の文字の時に力が入っていました。特に「し」の時ははっきり力を書いていました。マンションの大規模修繕で毎日すごい音がしているらしいのですが、今日は工事がお休みなので「しずか」と言いたいのかなと聞くと、こちらを見つめ瞬きしたので、「そうなんだね」と応答しました。ペンの持ち方は、つぼおし用の棒を、通常の鉛筆持ちにすると落ち着いて書けていました。最近様々な持ち手を作って試しているのですが、年齢が高い方は、運動機能に関係なく、通常の鉛筆持ちで落ち着く方が多いです。
・支援機器メンテナンス:視線入力のアプリのアップデートと、iPadのスイッチ接続の仕方の復習をお母様と一緒にしました。両方とも上手くいきそうです。家にいる時間がさらに充実することを願っています。

Sunday 23 April 2023 OK

読み聞かせ/目と手の協応/数量概念/算数/見本合わせ

担当:谷田部

■活動の様子
 今月は、とても勉強がはかどりました。今月の読み聞かせは、猫の店長のコンビニにいろんな動物達がやってくるお話しです。元気で明るいK君と勉強できました。今日も絵本の読み聞かせから勉強に入りました。今回も楽しく勉強できました。

《読み聞かせ》
 今回も導入には、絵本の読み聞かせを行いました。今回は「ねこいちてんちょう」の絵本を読みました。ねこいち店長のコンビニに、森の中のいろいろな動物達が買い物に来るお話しでした。次回の学びサポートまで、ご自宅でも読んで欲しいのでお貸ししました。

《数量概念/算数》
 今回も最初に円盤型はめを行いました。前回からの課題の左右の方向を意識しながらはめる学習です。「こっちから入れるように」と指示すると入れられますが、左右の方向を言葉で指示しても、まだ間違える時がありました。右から順番に数を数えながら円盤をはめるようにアドバイスしましたが、左から入れていました。左右の認識が曖昧なのかもしれないので次回再挑戦します。やはり途中で一つ飛ばしてはめることがありました。円盤をはめるタイミングより早く数を数えるので飛ばしてしまうようです。操作性は向上したので、認識と結びつけて学習する段階になっています。

《立体構成》
 立体構成では、立方体の型はめですが、最初に上下方向の認識を確認しました。「上に積んでね」と言いましたが横に並べてしまいました。上への積み方を教えると、上手にブロックをバランスよく上に積めました。

《見本合わせ》
 果物の木製パズルに取り組みました。見本を提示しましたが、あまり確認せずに直接穴に果物パズルをはめていました。果物が少し複雑な形をしているので、ピッタリ方向が同じでないとはまりません。なんとか試行錯誤してできました。ご家庭での宿題に置いて帰りました。

《プリント学習》
 今回は、プリント学習までできました。ひらがなの文字を使った問題です。まだ正解率が6割程度なので引き続き取り組みます。

■まとめ
 今月も認識を強化する支援を加えています。右から、左からの指示が、やはり不確定なので、ご自宅でも左右を意識されるようにお願いしました。上下方向も三次元から理解ができるように、ブロックを上に積む学習をしました。これは理解が早そうでした。プリント学習もよく取り組めました。ご家庭で普段からプリント学習に取り組んでいる成果だと思います。果物の型はめパズルを宿題に出しました。

Wednesday 12 April 2023 FKK

音楽

担当:石橋

■活動の様子

 今回は伺う数日前に、なんとKさんが足に火傷を負ったとのことで、それもあってか、ぐっすりとお休み中でした。ヘルパーさんと様子を見つつ、無理をしないでKさんが目を覚ますまでゆっくり待つことにしました。ヘルパーさんの話によると、小さい頃からKさんは我慢強くて、あまり泣いたことがないそうです。そのぶん、痛いところに気が付くのが遅れたりすることもあり、それを心配している様子でした。
 早く良くなると良いですね、と話していたら、Kさんが目を覚ましたようなので、ベッドサイドでKさんの好きな嵐の「Happiness」など、明るめの曲を数曲歌いました。ただ、体調を考えたら、あまり大きな声で歌う気になれず、遠慮して歌っていたら、また眼を閉じてしまいました。
 ヘルパーさんによると、目だけ閉じて起きているかも知れないので、せっかくだから何か歌ってあげて欲しいとのこと。それではと、今度は手持ちの譜面の中から、ヘルパーさんに選んでいただきました。
 「星に願いを」「Over the rainbow」「Smile」「大きなのっぽの古時計」など、しっとりバラード系の曲を数曲聴いていただきました。
 Kさんは、目を閉じたまま時々ニッと笑ったような時もあったものの、今回は「Kさんホイッスル」も持つだけでした。

 ヘルパーさんによると、嬉しいことに、「Kさんホイッスル」を時々持って練習をして下さっていたそうなのですが、毎日2・3回はする歯磨きでも、未だに歯ブラシを噛んだりして上手く磨かせてくれないので、ホイッスルの練習は月に1回だから、扱えるようになるのはかなり難しいのではないか、とのことでした。
 私としては、真摯に取り組んで下さっていることが有難く、Kさんが嫌がらずにずっと握っていてくれることが嬉しかったりするので、そこにKさんが楽しいと思ってくれる時間があれば、まずは十分かなと思っています。

 余談ですが、Kさんの枕元の壁には、お祖母様が、19歳になったKさんに贈ったという、黒墨で書いた和歌の横に朱墨で椿が画かれた半紙が貼ってあり、ヘルパーさんが、ずっと気になっていたそうで、「なんて書いてあるか読めますか?」とのこと。確かに、かなりの達筆で「K、19歳の春」だけは分かるものの、何とか読める漢字が「藤原何某」だけで、次回までに調べてくることを約束しました。そして、藤原清輔朝臣と言う、平安時代後期の歌人が読んだ歌であることが分かりました。
「長らへば またこのごろや しのばれむ 憂いしと見し世ぞ 今は恋しき」
百人一首84番。新古今集より出典。現代語訳は、「もし生き長らえたなら、辛いと思える今の世も、やがて懐かしく思い出されることでしょうか。かつて辛いと思っていた世の中が、今は恋しく思えるのだから」
 お孫さんの成長を喜びつつも、ポジティブなお祖母様の心を思い、早く火傷が直ることを祈りました。

Wednesday 19 April 2023 OK

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 お母様によると、卒業してから生活サイクルが変わって、少しお疲れ気味とのことでしたが、そんな中、先月のライブの動画をずっと見てくれているとのこと。有難い嬉しいことでした。
 特に、「赤いカプセル」の上映の部分を何度も繰り返して観ているそうで、ご家族以外の方達と一緒に観るのは初めてでもあり、他の人の反応にも興味がある様子とのことでした。演出として、エンディングテーマ曲を、出演者たちが動画に合わせて一緒に歌い始めたことにも驚いたそうでした。気付いてくれて嬉しかったです。

 それではと、まずは「青いカプセル」のエンディングテーマを聴いていただき、続いて「赤いカプセル」のエンディングテーマも歌ってみました。特に「赤いカプセル」の歌詞は、K君の納得する言葉を見つけるのに、お母様やヘルパーさん達と奮闘したので、特別な思い入れがあります。K君は、満面の笑みで喜んでくれました。

 次は何を歌おうかなと思っていたら、今回はお母様の一言で、みんなでハチ公バスの替え歌作りをしてみようとなりました。そもそも学校の音楽の授業で始まった替え歌作りだそうですが、第1作は先生の作った「Kの大好きなメトロホームウェイ」で、なかなかのお気に入りのようでした。せっかく習ったことなので、卒業してからも自分でトライしてみようと思ったそうです。
 ところでハチ公バスとは、渋谷駅から出発する渋谷区運行のコミュニティバスのことなのですが、それぞれバスの色が違う4つのルートがあり、替え歌も4種類作ろうとなりました。
 まずは「神宮の杜ルート」を走る青いバスの、気になる停留所や寄りたい場所、好きな名所などをK君が挙げていって、その中から単語を選んで歌ってみることにしました。ヘルパーさんもいろんな情報を集めて下さって、中でも驚いたのが、表参道駅は渋谷区ではなく、なんと港区にあることでした。インパクトがあったので、それも歌詞に入れようとなり、やっと作品ができました。歌ってみたら、K君も気に入ってくれたようで、まずは良かったです。
 ただ完成した後、第1作から新作9番まで続けて歌う時がやはり大変で、歌詞カードを読みやすくコンパクトに作り直すか、テーマごとに分けて編集するかした方が、今後も展開がしやすいかなと思いました。

 さて次回は、どのコースにしようかな。

Saturday 8 April 2023 MM

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 いつもの様にご両親とM君に打楽器を持っていただいて、「おもちゃのチャチャチャ」から始めようとしたら、なんと今回も、ちょうど直前に聞いていた曲らしく、歌い始めたら、M君は初めからニコニコでした。続いて、「南の島のハメハメハ大王」と「さんぽ」を合唱合奏。どれもM君のお気に入りの曲で、ニコニコと楽しそうでした。
 調子が良さそうなので、ここで、後半に始めようと思っていたウィンドウチャイムを使うことにしました。実は前回、お父様のスチールドラムを活かすと共に、M君のウインドウチャイムで始まる曲を「ドレミの歌」以外にもう1曲増やそうと、「大きなクリの木の下で」にチャレンジしたのですが、どうもM君を混乱させてしまったようでした。その一番の理由は、おそらくM君のウィンドウチャイムの後、M君の予想した曲とは違う曲が始まったからではないかと。
そこで、今回は逆に、全曲M君のウィンドウチャイムの音を合図に演奏を始めることにしました。ただ、何の曲が始まるか分からないので、まず一度「練習」として曲を聴いてもらってから、「では本番、チャイムをお願いします。」と毎回2回ずつ同じ曲を歌うことにしました。

 今回は「パプリカ」や「五匹のこぶたとチャールストン」などの「みんなのうた」系だけでなく、久々にブルースのレスポンスや、「Smile」など英語の曲もM君のチャイムで始めました。「Stand by me」では、一緒に歌っているお母様の顔を、M君がビックリしたようにジッと見ていたようで、お母様がしきりと照れていらっしゃいました。
 クイーンの「We will rock you!」の時は、一度練習で聴いてもらったものの、足拍子と手拍子のリズムだけの歌なので、ちょっとビックリしたのかもしれません。「では、チャイムをお願いします。」と言っても、なかなかチャイムを鳴らしてくれませんでした。それで、先にリズムを始めて、M君のチャイムが鳴ったら歌い始めることにしました。ところが、ご両親も私も足がつりそうになって、「まだ?」と聞いても、なかなかチャイムが鳴りません。M君は、興味を持ってジッと聴いている様子ではあるけれど、もしかしたら気に入らない曲だったかな?と思ったら、突然、強いチャイムの音が鳴りました。そこで、強めに私も歌い始めました。
M君は、曲中でもチャイムを鳴らしてくれて、ご両親も一緒に楽しんでくれた様子で嬉しかったです。

 今回驚いたのは、素早い動きでビックリするほど大きな音を鳴らしたことと、右手をチャイムの横で止めて、初めて左手をチャイムの下から触って鳴らそうとしていたところでした。ウインドウチャイムにも慣れてきて、手の使い方や力の入れ方など、M君なりにいろいろ見つけているのかもしれません。
 終わり頃に「ドレミの歌」を歌ったら、今までのパッと表情が変わる喜色満面ではなく、もちろんニコニコではありましたが、全ての曲がM君のチャイムで始まることを、だんだんわかってきたみたいでした。

 終わってから、「今日はいっぱいチャイムを鳴らしたから疲れたでしょう?」と声をかけたら、M君がこちらを見て、話しかける様に、延々といっぱい声を出してくれました。初めてのことなので感激していたら、お父様が「そういえば初めて見たけど、どの曲だったか、歌に合わせて唇を動かしているみたいだった。」とのこと。もし一緒に歌ってくれていたとしたら、本当に嬉しいことでした。

Tuesday 18 April 2023 ON

最新音楽情報

数学「分数」

SENSIM

 

【活動の様子】

最近のNewJeansのDitto の踊ってみた動画でいろいろな国から動画がアップされていることを紹介しました。

続いて、ONさんの右足で棒スイッチを操作するためのアームを堅牢なものに変えて試してみました(マンフロット ダブルアーティキュレーテッドアーム)。アームのブレがない分、棒スイッチの反応が良くなりうまく操作できる様子を共有しました。

次に数学の分数は、分母が異なる分数の計算をするために、「倍数」「約数」「「約分」について勉強しました。約分の説明の動画は前回と同様に英語の短い動画を用意したのですが、「約分」は英語で言うと「simplify the fraction」であることを事前に提示すると、真剣な表情で目前の動画を見ていました。主体的に注意を向ける仕組みとして、ただ簡単にする場合もあると思いますが、注意を向けるタネ(この場合はsimplifyということば)を仕込むことによってモチベーションが上がると考えています。

最後に右足で棒スイッチを操作してSENSIMで電車を運転しました。