Sunday 4 Apr 2021(OC)

目と手の協応

担当:松本

■ 活動の様子
吸引が多かったですが、覚醒も良く課題に次々に取り組むことができました。
外に行く手の動きも少なく、机上で操作することに集中していました。

・ステップバイステップ:スイッチを押してはじめの挨拶をしました。手が外側にあったのでステップバイステップを肩のあたりに当てて手がかりを示すとスイッチの方に手が出てきて押してくれました。

・ビー玉はめ:手渡しで直線穴、面の穴の課題に取り組みました。こちらの提示が追いつかないぐらいの速さで玉を穴にはめていました。

・4cm高さ円柱差し:ビー玉はめと同様に取り組みました。面を円柱で擦るようにして穴を探す動きも見られました。

・カタカタ筒抜き差し:短いものから初めて、一番長い40cmのものまでで取り組みました。抜く操作はとてもスムーズで、抜いた後しばらく円筒をテーブルに打ちつけたり頭の上で回したりして味わっていました。手が棒の方に戻ってくると円筒を擦り付けてカタカタいわせながら、棒の先端までたどり着き円筒を差し込んで落とし、カチンとという良い音をさせていました。カタカタというフィードバックが棒に沿って上へ行き先端を探すという動作を引き出したように思います。
その後も、円筒をたっぷり時間をかけて味わっていました。途中棒に気付いてもらうように頭で円筒を味わっている時に棒を手に触れてもらうようにすると棒先端へ手が動き円筒を入れる操作を見せてくれました。
この教材は他の方とのセッションでも筒の太さ、穴の大きさ、カタカタというフィードバックどれもちょうどよく能動的な手の動きを引き出していました。
少し改良してスマイリングストアでも販売する予定です。

・石けり入れ:いくつか入れた後、外に手がいって石けりを左後方へ落とす動作が繰り返されたのでので鉄球落としに切り変えました。

・鉄球落とし:手を机上に戻したい時に大変有効な教材です。叩く動きだけで落とせるので何回も取り組め、Oさんの場合もそのうちに手が机上に戻ってくることが多いです。本日もこの教材で机上の操作に戻って来ました。

・回す教材:手が机上に戻って来たところを見計らって市販の回す教材を提示しました。持ち手を回転させることに注意が向いたようで回す動きは引き出せませんでした。持ち手に遊びがあり動かす方向がハッキリと伝わらなかった可能性はあります。市販のもので課題がピッタリしたものを探すのは難しいこと再確認できました。

・太いアルミ円柱はめ;最初は左後方に落としていましたが、円筒を円柱に触れるように提示すると繰り返し円筒にアルミをはめ込んでくれました。最後の一個をはめたところでセッションを終了しました。

・ステップバイステップ;始まりの時と同じように肩のあたりにスイッチを触れて提示するとスイッチの方に手が出てきて押して「終わります」の音声を再生してくれました。

Sunday 21 Mar 2021(OKN&SY)

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 春の嵐というよりも、まるで台風並みの風雨の中、
果敢にも、しかも笑顔でお越し下さった皆さんと、新事務所で初めての「学びサポート」が始まりました。

お母様によるとO君は、非日常の緊急事態が大好きだそうで、よりによって悪天候のお出かけに大喜びだったそうです。
S君はというと、ガラス張りの事務所が気に入ったらしく、雨の中、外からもっと見たがったそうなのですが、お母様が、「また天気の良い日にね。」となだめながら中に入って下さったそうでした。
其々わざわざお越し下さった上に、有難い事でした。

さて春分の日を迎えた翌日でもあり、「どこかで春が」「春の小川」「花の街」など 、春の歌を3曲、それぞれの曲や作家のエピソードをお話しながら聴いて頂きました。

特に、大正元年発表の「春の小川」のモデルとなった川が、今は渋谷のビルや道路の下を流れている事には、驚かれたようでした。

中学生という事で、「Over the rainbow」「Smile」「As time goes by」など英語の歌も少し。

二人一緒のサポートは初めてでしたが、O君とS君は大の仲良しみたいで、気が付くと、車椅子の車輪と車輪を超えて手を握り合っていました。

お互いに安心するのかなと思いました。

さて打楽器をピアノの前に並べて、
その中からウッドブロックや鉄琴の使い方を見て頂いてから渡したところ、二人とも上手にポイントに当てて音を出してくれました。

そのまま好きに音を鳴らしてもらうことにして、
「5匹のこぶたとチャールストン」「小さな世界」「Save the last dance for me」など、リズムとテンポのある曲を。

知っている歌詞もあったようで、一緒に歌ってくれました。

今度は、順番に私とピアノの連弾をして頂こうと場所の移動をしてから、まずは年上のO君からブルースセッション!

ピアノには興味がある様で、一生懸命に集中して弾いてくれました。お母さん達もコール&レスポンスで参加して下さいました。

ところが場所変えをしたS君が、急に「あれ、あれ!」と外を指さしています。

外の日よけテントに雨が溜ると、一気にバサーッと水が落ちる時にテントがひっくり返る様子を見つけて、目が釘付けになったみたいでした。

私も「わ、おもしろい!」と言いつつ、「次はS君の番ね。」とピアノの前に位置を変えたら、S君は外が気になって仕方がない様子。

お母さんが、「後でゆっくり見ようね。」とフォローして下さり、何とか一緒に弾き始めて、最後はガンガン弾いてくれました。

二人とも、音楽や楽器には興味がある様なので、少しづつ、相手の音や自分の音を聞けるようになったら、
いつか、それぞれの役割を決めた合奏が出来るかもしれません。楽しみです。

Saturday 3 April 2021(FKK)

目と手の協応/文字/数量概念

担当:松本

活動様子
・iPadにアクションカメラをつないで手元が見える様に設定してから始めました。
・設定してすぐに画面をよくみながら手を動かしてくれました。
■目と手の協応
・振動にぎりスイッチ:握ると振動が伝わるスイッチをステップバイステップにつなぎ、初めの挨拶をしようとしたところ、発作になり少し休憩しました。
・ボコボコチェーンミニ:発作が落ち着いたところで、右手にチェーンを握ってもらい、こちら側でひいて最後のひと引きのところをKさんの動きで引き抜いてもらいました。次に左に棒部分を握り、右手でチェーンを引っ張るスタイルで行いました。自分で力を入れる表情が確認できたので積極的に手伝って、最後のひと引きを自分の動きで引き抜いてもらいました。何回か手伝う内に、能動的な手の動きも出始めました。


・スライディングブロック:下上右左の順にブロックを動かして行きました。下(引く動き)は得意で自分の動きで動かせていました。他の方向も手伝いながら何回か繰り返すと自分の動き出来る場面が多かったです。手がうまく動かない時も、動かそうという意思が表情と身体の緊張からよく伝わってきました。


■文字
・凸文字なぞり:一緒に手を持って文字をなぞりました。もう少し大きな手の動きの方が字形のイメージが伝わりやすいのでA4の立体コピーの50音をお送りすることにしました。
■数量概念
・円盤はめ:1、2、3の一列穴の型に取り組みました。最初に穴が何個あるか、次に1個入れたら残り何個か、という質問をして、選択肢を順番に1個?2個?と声かけで提示しながら行いました。まばたきや表情で答えてくれたら、実際に手で一緒に触ってみて正解かどうか確認しました。
・円筒へのアルミ円柱はめ:重さで量を確認するために円柱を掌に置きました。これが1つの重さ、2つの重さという風に言葉を添えました。次に高さで量を確認しました。円柱が1個入る円筒、2個入るもの、3個入るものに一緒に円柱を入れて行き1個の高さ、2個の高さ、3個の高さと言葉で説明しました。画面でよく手元も確認しながら考えている様子でした。
・最後は、もう一度振動握りスイッチをステップバイステップにつなぎ終わりの挨拶をしようとしたのですが、スイッチが合わなかったため、ご家庭で使っているいつものスイッチをお借りして、終わりの挨拶ができました。

お母様曰く、頭を使うと発作が出るということでした。今回のセッションでも数回発作が確認で来たのでたくさん頭を使ってくれたことがわかりました。

Friday 19 Mar 2021(OC)

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 今年になって初めての訪問で、覚えていてくれたかなと心配しつつ、体調は悪くなさそうで安心しました。
いつものように、打楽器とキーボードを目の前のテーブルに並べて、好きに鳴らしてもらう様にして、まずは春らしい歌「花の街」と、オリジナルの「桜の木の下で」を聴いて頂きました。

この日の誕生花は、「アザミ」。花言葉は「独立、人格の高潔さ、触らないで」などだそうですが、これは、アザミの葉や蕾の刺により国土を守ったと言われるスコットランドの言い伝えによるものだそうでした。

少しCさんのキャラクターにも当てはまる気がしました。

そこでCさんのテーマソング、「A Whole New World」を。

いつものように首を動かし始めたので、チーちゃんの首振りに合わせてピアノの音を単音で出してみました。

直ぐに思い出した様で、Cさんの動きが止まると同時にピアノも止めると、しっかりこちらを見てくれました。

共鳴してることを感じてくれたのか、表情が変わり、首振りの速度も、一瞬早くなったかと思うと、また元のテンポに。

そのままピアノを単音から和音に変えて、声も掛けながら合わせて続けていると、テーブルやテーブルの上のキーボードを叩き始めました。

弾きやすいようにとキーボードの位置を変えたら、キーボードを払いのけてしまったので、打楽器だけにしたら、太鼓を叩き始めました。
そのまま手を横や後ろに移動して、テーブルや柱も叩き始めました。だんだん乗ってきたようなので、ピアノの和音をブルースコードに変えて、「シャバダバ~!」のコール&レスポンスタイムに突入。

その日は「ミュージックの日(3-19)」でもあり、ラブソングのスタンダードをたくさん聴いて頂きました。Smile ,The Rose ,As time goes by ,It’s a sin to tell a lieなど、

ちょっと、C さんには大人っぽいかなと思いつつも、スタンダード系は嫌いじゃないらしく、じっと聴いてくれていた様子でした。

楽器では、手で太鼓を叩くのが一番得意な様なので、次回は一緒に私も打楽器を叩きながら、何か歌えないかなと思っています。

Friday 26 Mar 2021(OC)

美術

担当:眞鍋

Cさんの得意な動きである「トントントントン」で、犬のステンシルでTシャツに柄をつけました。

手を出して、よく動かしてくれたので、可愛い作品が出来ました。

Sunday 21 Mar 2021(MM)

視線入力/目と手の協応/数の概念/文字

担当:松本

 本日も途中吸引を挟みながら約90分ノンストップで学習。痰がいつもより多かったものの覚醒が高く、目の力がとても強かったです。
■視線入力
・設定:ご家庭で購入していただいた、パソッテルとモニターに持参の視線入力装置とパソコンをつなぎ行いました。
・風船割り:ずっとやりたかったらしく、繰り返し取り組みました。頭の位置も安定し、いつも苦手な左側もよく見ていました。
・射的のビデオアセスメントモード:アイドルの写真が左右真ん中に出ていくる動画を使いました。視線が上の方に行っていましたが、写真がある位置に横移動していてみようとしている事ははっきり分かりました。最後の方は写真のアイドルの目の位置に視線を向けることができていました。

■目と手の協応
・ボコボコチェーンミニ:右手を先に動かしたり、左手を先に動かしたり、いろいろな両手の動きのバリエーションを使いながらチェーンを抜いてくれました。セットした時には、動きを停止することもできていました。最初の頃に比べると、抜ききるまでの時間も短く、また、抜く方法のバリエーションも増えていました。親指を棒の付け根にしっかり当てていたことも素晴らしかったです。


・スライディングブロック:下、上、右、左の動き全て自分だけでできていました。手で押すことが難しい場合は、親指を使っていました。どうしても右手が後ろに動いて、ブロックから手が離れる時には、手を後ろに行ける所まで一回反らせてから、再びブロックの上に手をのせるようにしました。後ろに反らないように運動を調整している様子も何回も見られました。


■数の概念
・太い円柱がさね:筒の中に、一緒に円柱を重ねていきました。最後に、数が大きくなると高さが高くなること手を筒の上に置き実感してもらいました。
・太い円柱も持ってみる:右手のひらに、円柱を1個、2個、3個の順番に持ってもらいました。数が大きくなると、重くなることを実感してもらいました。
・円柱差し:1〜5個直線配列の円柱差しを提示して、一緒に穴を指先で触りながら穴の数を確認しました。円柱をさす場面では、円柱の先を穴に入れる所までは手伝い、そのあとは自分で手を離して円柱を滑り入れる方法で入れていきました。入れながら残りの穴幾つかを指を支えながら触ってもらい数えました。自分の動きで穴に触れ確認する場面もありました。
■文字なぞり
・なぞる行の決定:なぞりたい行を「あいうえお?」「かきくけこ?」と順番に聞いていくとは行で「は行」で身体に力を入れて選んだので一文字一文字、ところどころ本人の動きも拾いながら一緒になぞっていきました。立体コピーをなぞった後に同じ文字を手のひらにも書いてもらいました。最後に、今なぞった文字の中で一文字だけ手のひらに書いてと問いかけて待つと、「ほ」を今までにないはっきりした指の動きで書いてくれた。保健室の「ほ」だけと伝え、セッションを終了した。

■次回
2021年5月23日(日)13:00―

Sunday 21 Mar 2021(FK)

目と手の協応/数の概念/文字

担当:松本

■目と手の協応

・ボコボコチェーンミニ:動きが出なかったので途中まで2人羽織で手伝いながら行ないました。

・ボコボコタッパー:抜け切る手前までこちらが、後ろに下がりながら引っ張ると、最後のひと抜きは手首で引っ張る動きで抜ききってくれました。

・スライディングブロック:下、上、右、左の動きを穴の手前までセッティングすると手首をひねる動きでブロックをスライドさせ穴にはめていました。

・セッションの最後に、手が動いてきたということでお母様が再度ボコボコチェーンミニセッティング。数回勢いよく引き抜いていました。

■数の概念

・円柱差し:1〜5個直線配列の円柱差しを提示して、最初に穴がパっと見ていくつある?と質問しました。「1個?2個?・・・」と順番に聞いていき、まばたきや声で答えてもらい、次に一緒に穴を指先で触りながら正しい穴の数を確認しました。円柱を指す場面では、一緒に入れながら「残りの穴いくつ?」の質問をして、上記の方法で答えてもらい、確認を行ないました。パっと見いくつ問題も、残りいくつ問題も、1個足りない数を答えることが多かったのですが、それは視野の問題で全体を見ることができなく正しい穴の数が答えられないためかもしれないとお母様が伝えてくれました。

・太い円柱がさね:筒の中に、一緒に円柱を重ねていきました。最後に、数が大きくなると高さが高くなること手を筒の上に置き実感してもらいました。

・太い円柱も持ってみる:右手のひらに、円柱を1個、2個、3個の順番に持ってもらいました。数が大きくなると、重くなることを実感してもらいました。

■文字なぞり

・なぞる行の決定:なぞりたい行を立体コピー文字盤で一緒に触りながら選びました。まずは「サ行」。桜が咲いてるねと話しながら「さしすせそ」を一文字一文字、ところどころ本人の動きも拾いながら一緒になぞっていきまた。立体コピーをなぞった後に同じ文字を手のひらにも書いてもらいました。次に選んだのは、「は行」。同じようになぞった後、一文字だけ私の手のひらに書いてみてと伝えると、「ひ」の文字の形を書いたようだったので、「ひ?」と聞くと、声を出してそれだと伝えてくれました。「なんで『ひ』なのかな?」と聞くとお母様が「ひまのひじゃないの?」と声を掛けました。すると、また声でそれだと伝えてくれました。コロナで家にこもりがちで「ひま」だよねと共感しながら「ひま」という2文字をなぞってセッションを終了しました。

■まとめ

・目と手の協応課題や数の基礎の学習で手を使うことで覚醒が上がってきました。視線入力は、全て本人が行うという主体性を最大限に保証できる反面、脳性麻痺で眼球運動の困難さがある方にとっては、こちらが物理的に手助けできないため、できるか、できないか、1か0かの活動になってしまう可能性があると感じました。もちろん、背景整理や眩しさの軽減、シンプル(刺激の焦点化)など見やすい環境を整えるという手助けはできるのですが。その点、手を使う活動は、最後の最後は本人の動きという能動性を保証しながら、こちらが手助けできる割合が多いです。しかも手助けの量も、その日の覚醒や体調に合わせて支援者が柔軟に調整できる課題であると再確認できました。

 

■次回

2021年5月23日10:00-

Saturday 20 Mar 2021(OK)

目と手の協応/数学・算数

担当:松本

■目と手の協応
・ボコボコチェーン:左右交互の手の動きが出ていました。
・棒抜き(棒の長さ10cm):左右の手の側と体の中心に提示して抜いてもらった。スムーズに上方向に抜くことができていました。
・ボコボコレバー :左手と右手交互に手の側において奥手前の動きで動かしていました。どちらの手も始点から終点までスムーズに動かしていました。
・メダルはめ:5の面のメダルだけぱっと見でわからなかったので、指で数えいました。
■メダルはめによる掛け算の導入
・前回掛け算の意味として、「猫の足」「オートバイの車輪」などを題材に扱ったが本人は納得できなかった様子。そこで、いつも慣れ親しんでいるメダルはめを使いもう一度掛け算の意味導入を行いました。九九自体の暗記は毎日入浴時などにしているとのこと。
・2個ずつ:白枠にメダルが2個入る型はめを用意。2×3の式の2は、メダルの数、3は白枠の数として説明しました。メダルを入れながら白枠を増やしていってその都度「何かけるなに?」と質問しました。文字盤で正確に答えてくれました。
・3個ずつ:白枠にメダルが3個入る型はめを用意。2の段と同じようにメダルを入れながら枠を増やしその都度「何かけるなに?」と質問しました。文字盤で正確に答えてくれました。
・メダルを入れないで、白枠とはめ板だけで質問(2個ずつ、3個ずつランダム):白枠とはめ板を提示し「何かけるなに?」と質問しました。文字盤で正確に答えてくれました。途中から、枠を電車に、メダルを乗客に見立て文章問題風に問うてもスムーズに答えられました。12人定員の車両、100人定員の車両とより数を広げても立式できていました。ああそうだったのかというスッキリした表情が印象的でした。
・以上のかけ算導入からわかったこと:ご本人の親しみのあるメダルはめというわかる世界で説明するということが大事であるということ。バイクや猫は親しみがなくわかる世界ではなかった様子。馴染みのあるもので理解しそこを土台として、安心できる基地として、そこから世界を広げていくというのは、どの学習でも基本となる。本人のわかる世界、親しみのある世界から広げていくことがどの場面でも肝要であることを改めて気付かせてくれました。


■繰り上がりのある足し算
・紙ベースで計算できるような工夫をお伝えしました。
・最初にiPadのKeynoteプレゼンと数の棒を使って7+6の計算を行いました。
・7と6をそれぞれ5と2、5と1に分けて、5と5で10、2と1で3で13というやり方。7と6の上にマスを作りその上に数を書いていく方法。納得してくれて練習問題も3題ほど引っかかることなく解いていました。
・全てのパターンの繰り上がり計算プリントを解きましたが文字盤でつまずくことなく答えていました。


・途中の計算の時も例えば、「3から2とったから残りは?」という質問にも文字盤で3−2=1という形で答えていました。答えだけを指さすことが少なく、きちんと式を最初から指差して答えにたどり着くことが多かったです。3、2だから残りは1というのが同時的な思考方法だとすると3−2=1というのは継次的(順番に考える)な思考方法かもしれないです。Kくんは継次的に考えることが多いです。空間把握の苦手さをそれで補っているようです。
・そのため、このマスを書いて文字を埋めていくというやり方は継次的な思考方法(継次処理)の方には合っているかもしれないです。とても整理がついて納得した様子でした。

■次回活動予定
2021年5月22日(土)10:00ー

 

Friday 25 Dec 2020(OC)

音楽

担当:石橋

Cさんは、初めは少し眠そうな感じでしたが、まずはカーペットの上でテーブルを挟んで、小さいキーボードで「A Whole new world」や「White Christmas」を聴いて頂きました。

クリスマスの当日だったので、サンタクロースの由来についてお話したら、だんだん調子が出てきた様で、大きなスタンドピアノで、「ブルースぞうさん」を。続けて「モッキンポットブルース」をお母様達とコール&レスポンスで。

やっとCさんも、いつもの首振りが始まりました。私も合わせてピアノを弾きつつ首振りを一緒に。お母様もマラカスで同調共鳴してくれました。Cさんとは少し離れていたのですが、Cさんをじっと見ながら、合わせて音を出す時よりも、合わせて音も止める時の方が同調共鳴感が深まるような気がしました。

クリスマスのバラード曲「Have yourself a merry little Christmas」と「The Christmas song」の聞き比べも。

さて、なんと今回はフィンガーシアターがお正月版にお色直しされていて、またしても叔母様達の力作に感動しました。ミニ門松、ミニ凧にミニ締縄、そして来年の干支の牛まであって、お正月ムード満載です。さっそく皆で曲とリズムを決めて、「お正月」と「1月1日」の音源を撮りました。Cさんは、ウィンドウチャイムと太鼓をいっぱい鳴らしてくれました。皆が円になって打楽器を演奏するのが、少し馴染んできたのかも知れません。今回はお父様がカメラ係で参加して下さいました。

さあ、可愛い獅子舞の衣装(軍手に獅子舞の素敵な絵を張り付けて)を着けて、レッツダンス!この時も、Cさんの太鼓が炸裂です!今回も、御家族総出で素敵な動画を作って下さいました。本当にお疲れさまでした。

今回、一番嬉しかったのは、片付けている時、Cさんが寄ってきて、ピッタリ体にくっついてくれたことでした。ちょうどウィンドウチャイムを手に持って仕舞うところだったので驚きましたが、暫くじっと体を寄せてくれて、Cさんの温もりが伝わってきました。表情も柔らかく、やっと、心を寄せてくれたのかなと嬉しさでいっぱいになりました。もしかしたらサンタ帽をかぶって、大きなクリスマスツリーのピアスをしてたからかも知れませんが、Cさんから最高のプレゼントを頂いた気がします。

Saturday 19 Dec 2020(MH)

コミュニケーション/操作

久しぶりの再会。やや緊張しているものの「パプリカ」を口ずさむとすぐに笑顔になりました。

予定を知るためのステップとしてプログラムをオブジェクト表示するところからスタートしました。

■活動の様子

<コミュニケーション>

・写真カード(アイポイントによる表出の学習):無地と写真2種のカードを示すと、無地はほとんど見ずに写真のみに視覚定位。速い。次回から写真2種の選択に取り組めそうです。

・VOCA(自発的な表出・VOCA1/2選択):今回は、VOCA提示時からONの操作。スイッチ自体を手にして口に持っていく行動はほとんどなかったです。因果関係理解を維持。机左方に設定しても、右手にて正中線を越えての操作確実でした。VOCA2種の提示に対し、ほぼ右側のみを選択していました。表出のないことにけげんな表情になっていました。再びミニマックのみにして成功体験を積みました。

<操作>

・チェーン引き(操作・遊びの拡大):自発的にリング部分に手指をかけました。数トライ目で右方に引く動きが出て、ゴム掛けなしで引き出すことありました。左手の動きが出てきたため、ゴム補助で本体保持。右手にて引く左右の分離協応前回よりも見られました。

・銀玉落とし1穴2穴(操作・遊びの拡大):穴への関心の高さ+因果関係理解の向上から、玉を落とす意欲アップか?。手指よりも、親指の付け根あたりを玉上にガイドすることで、押し込むような動きが出ました。目手の協応は弱い。玉の温覚は入力されているかもしれない? 「ポン する?」で笑い、視線が玉へ向きました。

・きのこ取り(操作・遊びの拡大):手に対し、きのこが大きい印象だが、手指を縁にかけて取り出す動きが出ました。VOCAに貼り付けたカードをはがす時のような得意な動きを使っていました。

・スライドスイッチ+チャイムメロディー(点から線へ方向性に対応した操作へのステップ):すぐに因果関係を理解。下方から上方への動きが良かったです。何度か繰り返した後、スイッチの方向を変えてトライするも対応しました。次回さらに方向を変えて実施したいです。

・ミラーボール+スイッチ(お楽しみ):ミニスイッチ操作は確実。光に驚く。光+「お星がひかる」の歌を歌うことでややリラックスしました。

<VOCAによるコミュニケーション遊びの提案>

松本より、ビックマック1台貸し出し。これまで実施してきた写真カードの選択して「パプリカ」を録音してあるビックマックをONにする遊びに加え絵本の繰り返しのあるフレーズを録音し、本児に読んでもらう遊びを提案しました。例「だるまさんが」、「おおきなかぶ」など。

<操作時に、目手の協応を維持しなくなった場合の対応>

活動の内容を擬態語にして声掛けすることで、その声への関心の高まりから活動対象への注目が促される傾向があることをお伝えしました。