Saturday 23 Sept 2023 MM

視線入力/目と手の協応/文字

担当:松本

■活動の様子

・視線入力:今日から5Cを導入しました。いつものように23インチモニターにつけて、アプリでポジショニングを確認すると全てOKのマークが出ました。4Cより感度が良さそうでした。風船割り、センサリーの車、玉転がし、花火、絵描の順に取り組みました。いつもより広い範囲で視線が広がっていました。特に絵描では、筆の太さなどを変えながら長時間塗り重ねていました。流石に疲れたのか、視線を右側に外したので終わりの合図かどうか確認して終わりました。

メニュー画面までは、思ったように選ぶことが難しい様子だったので、カードを用意して選んでもらい、操作は手伝っても良いと思いました。次回までに筆の種類などのカードを作ろうと思います。

・目と手の協応:ボコボコチェーンミニを左右の手で位置を変え取り組みました。最後の引きがなかなかうまくいかないところもじっくり時間をかけて準備して自分で引き抜いていました。全身を使ってなんとか引き抜こうという強い意志が身体の動きでよく伝わってきました。

 鉄球落としでは、右手屈曲位置で何回か試した後に、机上に置いて取り組むことができました。3個直線課題では2個まではすぐに手を教材面でスライドさせて落としていましたが、3個目の手前で手が上がりました。教材面まで手を介助して置くと、横に滑らせ最後の3個目の玉を落としていました。

 スライディンブロックは、下右左上の動きに取り組みました。下右の動きは比較的すぐにできましたが、左の動きは難しくそれでも、反対方向に開いてしまう手を教材面上に介助して戻して待つことを繰り返すと左に滑らす動きが出ました。上への押す動きはさらに難しく、騎乗面ではうまくいかなかったので、右手が屈曲したところに教材を持っていくとブロックを上方向に滑らす動きが出ました。

・文字:ユニバーサルアームにつけた専用の書見台に凸文字を貼って右手でなぞりました。あ行からどの行を練習するか聞いていくと、か行のところで、手の動きと声で合図してくれました。凸文字なぞり→介助者の手のひらの上に指で字を書く→ブギーボードに専用ペンで字を書くの順に取り組みました。力は抜けていて、所々自分の動きでなぞったり、書いたりすることができました。カ行を選んだのは、コンサートにいくことを伝える(コンサートの「こ」)ためだったかもしれないとお母様が教えてくれました。

Saturday 23 Sept 2023 SY

目と手の協応/数量/文字

担当:松本

<活動の様子>

眠たそうな様子でしたが、ウォーミングアップ課題の後、少し休憩すると覚醒が戻り、残りの課題にじっくり取り組めました。

◾️目と手の協応

・ボコボコチェーン:両手交互にチェーンを引いた後に、前回と同様にボールチェーン一粒ひつつぶずつ穴に戻していきました。最初は手元の力加減に苦戦していましたが、コツを掴むと次々にチェーンを入れて最後まで根気よく続けていました。

・ボコボコ蛇腹:広げた後に素早くたたんでいました。力加減が絶妙で手指操作の向上が見られました。

・ボコボコ蛇腹スクリュー:ねじりながら接続していました。最初のネジ合わせだけ手伝いました。

・円柱さし:5個の円柱さしを、横、縦、垂直に提示して取り組みました。垂直提示では、円柱が一方に出過ぎないように両手で調整していました。

・枠ぶと体積パズル:三角柱の組み合わせで以前は苦戦していたのですが、今日はすぐに枠にピッタリとはめていました。

■数量

・数の棒パズル課題1:2、3、4、5に2の棒がいくつ入るか聞いて、棒を渡し、その後にいろいろな入れ方をするという課題を行いました。棒の数はずべて正解していました。

・数の棒パズル課題2:3、4の枠にピッタリ入るより多い数の棒を渡して余分な数の棒を当てる課題に取り組みました。入らないときは、他の棒を試したり、入れ替えたりしながら試行錯誤的に正解を導いていました。

・数の棒ピッタリ課題:6から10までを2列入る枠に入れて、1から5の棒を入れながらピッタリ枠に入る組み合わせを探す課題を行いました。これも入れ替えたりしながら、とても集中して試行錯誤して枠に収まる組み合わせを見つけていました。見つかった時には「1たす2たす3は6」と一緒に行って確認しました。いろんな組み合わせの後必ず5と幾つと聞いてはめてもらう課題にも取り組みました。この課題にはすぐに正解していました。

・11以上の数:10まで終わると11をやりたいといったので、どうしようか迷っていると、10の棒の脇に1の棒を入れて「11だ」と何かに気づいたように嬉しそうに伝えてくれたので、「じゃあ12は?」と聞くと2を横に置いてくれました。9までスムーズにいったので、「20は?」と聞くと2の棒を10の棒の横に置いてしかし何かしっくりこない表情だったので、咄嗟に10の棒を10の棒の上に置いてこれが「20、10が二つだね」というと納得した様子でした。その後21から29、そして30まで置いてみました。この取り組みの中で、自分で繰り上がりの実感をつかめる方法を見つけたようでした。このような「これどうなってんだ」という内発的な動機づけを始点とした気づきを今後も大切に積み重ねていきたいです。

◾️文字

・ウォーミングアップ課題:マグネフとみぞなぞりの本に取り組みました。マグネフは、ペンを左手にもち、玉を浮かして、右手で玉を押して落とすという課題と、直線や■、×などの課題を渡し、できるだけ早く指で押して落とす課題を行いました。早く落とせるかなと問いかけると自然になぞる動きが出てきました。ペンを使うことと玉を落とすこと両方とも楽しんでいました。夢中になっていて取り組んで気がついたら指先のコントロールが上手になる良い課題でした。

・立体コピーをなぞり:好きな友だちの名前をなぞりました。手を支えなくても全ての文字一人でなぞれました。

・クレヨンによる書字:メガネクリップでクレヨンを挟んだものを左手に持ち、凸文字指なぞりの後にA4のコピー用紙を半分に折ったものに一文字ずつ書いていきました。「は」の丸部分だけ迷っていたので手を添えて方向を伝えました。残りは一人で上手に書いていました。「さ」などの鏡文字もなかったです。書く紙の面積も最初に比べると小さくなってきています。次回は、A44つ折りで試してみたいです。

Sunday 10 Sept 2023 OK

目と手の協応/数量概念/平仮名/プリント学習

担当:谷田部

■活動の様子
 8月は、狭山市まで一人旅ができました。それ以来の再会です。体調も機嫌も良くすぐに勉強に入れました。花火の絵本を読んだ後に、花火の動画を見ました。しかし、花火の動画よりフォークソングの動画を選び直していました。今回もリラックスした雰囲気の中、1時間近く椅子に座って勉強できました。自分から終わるということもありませんでした。ウォーミングアップで、石けりの筒落としをやりました。スムーズにできました。

《数量概念/算数》
 次に円盤型はめを行いました。今回は夏の重複研で学んだことを取り入れました。位置、方向、順序を学ぶことで、特に真ん中を意識させることです。また、先月から目の使い方のトレーニングを始めたそうです。今までより自然に手元を見ているように感じました。今回は真ん中と左右を意識して型はめに取り組みました。やはり真ん中については未学習に感じたので、継続する必要を感じました。左右も、「手を挙げて」と言えばわかるのですが、円盤を左右に入れることになると曖昧になりました。間を飛ばさずに順番に入れる課題も、まだ完全にはできてはいませんでした。次に縦方向に円盤型はめをしました。2次元の平面から、上下方向を想像する勉強です。上は成功率が高いですが、下から順番にはめることはアドバイスが必要でした。

《平面構成》
 平面構成では、2.4.6枚の板を型にはめました。この勉強も、手元を自然に見ながらできているように感じました。次の板をはめる時に手でずらして隙間を開けていました。6枚の板もスムーズにはめ込むことができました。

《プリント学習》
 鉛筆を使う時は、目玉クリップ鉛筆を使っていました。目玉クリップに滑り止めと鉛筆を挟んだ筆記用具です。今回も線のなぞり書きするプリントに取り組みました。鉛筆を持つ手が机から浮いてしまいますが、目玉クリップ鉛筆を使うと本人も書きやすそうでした。

■まとめ
 8月は狭山市駅まで、特急レッドアローに乗って一人旅をするプランが実行できました。出発までは少しメソメソしていたそうですが、帰ってきた時は自信に満ちていたそうです。本人もお母様も勇気を出して挑戦した旅でした。帰る時に電動車椅子の操作を見せてくれました。上手に操作できていました。小6の時に、私が電動車椅子の指導を始めましたが、それ以降高等部3年まで空白の期間があったようです。K君には電動車椅子は無理だと過小評価されたようでした。

Wednesday 30 August 2023 FKK

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 今回は、目覚めたばかりとはいえ、幸い目を開けている時間も長く、ご機嫌も良さそうでした。初めてお持ちしたレインスティックは、楽器の説明をしながらKさんに片方の紐を手に持ってもらって、反対側を私がゆっくりと動かすと、シャラシャラと聞こえてくる音を、一瞬ハッとする表情をしてからニコニコと何度も聴いてくれました。ヘルパーさんが、その様子を見て「Kちゃん、楽しい? 良かったね」と言って下さり、実は、進め方を悩んでいたので嬉しかったです。

 そのヘルパーさんは今まで積極的にKホイッスルを練習して下さっていた方なのですが、先月のKホイッスルのことをお話したら、あらためてKさんには難しいかもということになりました。実はその方自身も、Kさんが自分で誰かを呼べるようにと、鈴の入ったシェーカーをKさんに鳴らせようとかなり練習したそうなのですが、まだ自分で鳴らすことは一度もなかったそうでした。スイッチを押すと音が出て用を知らせる機械もあったそうなのですが、そもそも用がある時に誰かを呼ぼうという意思で押せるかどうかで、今は使ってないようでした。ましてKホイッスルは、形状的にKさんには大きくて使いづらい様子。KホイッスルはKさんオリジナルの楽器として、補助しながら時々使えれば良いかなと思います。

 さて今回は、「パプリカ」や「Whole new world」、「Over the rainbow」など、ずっとニコニコして聴いてくれました。以前好きだった様なのに、このところ時々反応のなかった「森のくまさん」や「南の島の大王」なども、今回は楽しそうに聴いてくれました。

 そしていよいよ、いつも私が弾いているミニピアノを、Kさんの前に置いてみました。ヘルパーさんが、Kさんの手を取って「ほらほら弾いてごらん」と鍵盤の上に乗せると、いきなり伸びる音が出て、チョッとビックリした様子でしたが、手を引っ込めるでもなく、興味を持ったようでした。このミニピアノは、自動演奏に合わせて鍵盤を押すと、曲に合った和音が出てきて、まるでセッションしているみたいに聴こえる機能が付いているのですが、それを思い出して自動演奏に切り替えたら、いきなり16ビートのタイトな曲が流れてきました。Kさんは、ハッとしながらもニコニコ聴いています。Kさんの大好きな「嵐」の曲に似た演奏だったからかもしれませんが、自分で鍵盤の上の握りこぶしの角度を変えてみると、ちゃんと曲にそった和音が移動していきます。私が「Kさん、すごい、すごい!上手!」と言うと、嬉しそうに笑っていました。

 初めて会った頃は、ピアノには興味を示さなかったようなのに、これは嬉しい発見でした。次回は、これを発展していければと思います。

Wednesday 23 August 2023 HT

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 今回は貴重な年代物のピアノを、わざわざ調律して下さったとのこと。早速弾いてみると、低音や中音が弾きやすくなっていました。ありがたいことです。調律の際、前板を外して弦がむき出しになったところを、T君はお母様と一緒に、ずっと興味深そうに見ていたそうでした。

 今までの様子を見て、身近な楽器の中では、T君の興味がピアノに一番あることは何となくわかるのですが、何とか少しでも、自分で音を出せるようになればT君も楽しいだろうなと改めて思いました。
 今回も、まずはゆっくり一緒に座ってラブミ―テンダーを弾いてみました。前回は、体の外側に向かって握りしめたT君の手を取って、人差し指の第2関節の曲がったところや親指の曲がったところで鍵盤を押していたのですが、体の外側になら指を開くことができるので、伸ばした指一本で音を出せないかと考えました。やはり押さえる鍵盤を自分の目で確認しやすいし、隣の音とも混ざりにくいからです。
 誰でも押せば音が出るピアノですが、なにせT君は掌や握りこぶしでギャンギャン乱暴に鍵盤を押したことは一度もないのです。それだけ音に敏感で、目の前のピアノという楽器から出てくる音を注意深く聴いているような気がしました。

 正確に単音を出していける指はどれか試してみようとしたのですが、腕の動かせる角度的に少し難しかったようでした。無理に指を開かせようとして申し訳なかったのですが、次は、この日初めてお持ちした「レインスティック」をお見せして楽器の説明をした後、レインスティックの片方の端についている紐をT君の手に巻き付けて持ってもらいました。反対側を私がゆっくりと持ち上げるとシャラシャラと音がします。今度はT君の手より下に降ろしていくと、またシャラシャラ・ザーザーと音がします。手にもいくらか振動を感じるのか、T君は遠くを見るようにジッとして聴いている様子でした。

 それからT君の好きなクリスマス曲を何曲か聴いていただいたのですが、T君はおもむろに電気ピアノの方へ移動して、スイッチを触りだしました。初めに電気ピアノの音が出たので、ブルースを弾いてみました。もしかして一緒に弾けるかなと思ったのですが、そんな気分でもないようで、T君はスイッチをまた動かし始めると、いきなり自動演奏でスコット・ジョプリンの「メイプル・リーフ・ラグ」が始まりりました。ご機嫌なラグ・タイムで、私も大好きな曲ですが、T君も上半身を左右に揺らしながら嬉しい楽しいのサイン。久しぶりに見るダンスでした。

 ひょっとして、これを聴きたくて今まで何度も電気ピアノを触りに来ていたのかなと思ったら、今度はショパンの幻想即興曲が始まりました。何とも煌びやかな超絶技巧の曲で、これまた上半身を右へ左へと揺らしつつノッている様子。やはり典型的なピアノ曲が好きなんだなと思いました。

 演奏が終わると、今度は生ピアノに戻り、ペダルの所をジッと見ています。ここを押すと、中の弦が解放されて音が響いてくることを説明しながら、押した時と押さない時の音の違いを何度も聴き比べてもらいました。とても興味がある様子で、一緒にペダルを押しながら、ジッと聴いていました。改めて、T君のピアノ好きは揺ぎ無いものとして感じた次第です。

Tuesday 5 Sept 2023 FKK

音楽

担当:三輪

■活動の様子
 2ヶ月ぶりの活動、今日は目をぱっちりと開けているKさんに会えました。
最初に風船パペットをつくりました。風船の色を選んでもらい、手動ポンプで一緒にふくらませます。今回は珍しく赤を選びました。いつもは推しの大野くんカラーの青を選ぶことが多かったので、「今日は赤なんだ〜」と声をかけると、表情と舌と顔全体を動かし「ウフフ」といい感じを伝えてくれました。左手でしっかり押さえてポンプの感触を感じて、風船を棒につけて振ったりリズムをとったりして遊びました。

 折った色画用紙の手足にカラーのボンボンをつけて(これも今回は赤系を選んでくれました)風船につけます。用意してきた画用紙の顔をつけるのはやめてマジックで一緒に顔を描きました。Kさんの目に似た感じになったのでわたしが眉毛を描きました。ふわふわと手足が動く感じと風船のポンと当たる感触を感じながらしばし二人で眺めました。

 次はいつもの大野くん塗り絵、左手と右手と交代しながらクレヨンを握って色を塗りました。きちんとクレヨンをキープして握ってくれるので安定した筆致で描けるようになってきた気がします。ひと色塗り終えたら、写真と並べて確認、次の色にの繰り返しで、しっかりとした塗り絵が完成しました。

Wednesday 16 August 2023 OK

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 少し夏痩せをしたようなK君でしたが、今日は、いきなり海の歌を歌って欲しいとのリクエストがあり、文部省唱歌の「うみ」(うみは広いな大きいな)と「海」(松原とおく、きゆるところ)を歌ってみたのですが、K君がイメージしていた海の歌とは違ったようでした。他の海の歌をお母様が探している間に、夏の歌でも良ければと、「サマータイム」を歌ってみました。お母様の好みのようでしたが、K君の反応は一瞬ニヤッとしたものの、やはり違うようでした。

 実は、今回初めて「レインスティック」という楽器をお持ちしたので、K君の聴きたい海の歌を探している間に、その楽器の説明をしました。諸説あるものの、発祥はアフリカと言われていて、偶然見つけた古い乾燥したサボテンを振ってみると雨の様な音がするので、中を見てみるとサボテンの針や小石が入っていたとのこと。その後、世界各地に広がり、インドネシアではサボテンの代わりに竹が使われ、ペルーなどの南米では今でも雨乞いの儀式に使われているそうです。
 南米に興味があるK君は、「へえ~。」という反応でした。お持ちしたのは、おそらくインドネシア製で、竹筒の内側を螺旋状に針のような竹が刺さっていて、その中をサボテンの刺や小石がシャラシャラとぶつかりながら落ちていくのですが、その音は本当に雨の音に聴こえます。勢いよく角度を変えると大きな音がしてドシャ降りの音ですが、ゆっくり角度を変えていくと優しい雨の音がします。
 学校にも、透明のプラスティック製の「レインスティック」があったそうで、この楽器のことは知っていたようでした。波の音がする大きなタンバリン状の「オーシャンドラム」も学校にはあったそうですが、聴きようによればレインスティックも波の音の様にも聴こえるよね、と言うと同意してくれました。

 お母様が「こんなのは?」と、プレスリーの「ブルーハワイ」の入ったCDを見せて下さったので、「ブルーハワイ」のメロディをピアノで弾きながら口ずさんでみました。k君が作ったお話「赤いカプセル」の中では、未来のK君がハワイで結婚式を挙げたくらいなので、ハワイアンのメロディは少しK君のリクエストに近づいたようでした。

 すると、やはりディズニーのリトルマーメイドの「アンダー・ザ・シー」が良いとのこと。ただ聴いたことはあるけど、恥ずかしながら、どんな曲だったか思い出せないでいたら、お母様がスマホで動画を出してくれました。その場でコピーするには難しいけど、全体の音と雰囲気が良かったので、そのまま、シェーカーを振りながらyoutube と一緒にコラボすることにしました。K君もシェーカーを鳴らしてくれて、ヘルパーさんはレインスティックをシェーカーのように鳴らしてくれました。私はシェーカーを振りながら、サビの所だけ一緒に歌いました。やっと、K君の思う海の歌が見つかって、Kくんも楽しそうでした。その場でリクエストに応えられなくて申し訳なかったけれど、動画とコラボするのも悪くないかなと思いました。

 今度は、ディズニー繋がりで「A Whole new world」を和やかに聴いていただき、前にK君とお母様が好きだったという「フニクリフニクラ」と「線路は続くよ何処までも」を歌いました。

 そしてお約束の「小さな世界~ジングルベル」に。
ただ今回、反応は何故か今一つで、ジッと遠くを見るように聴いていました。お母様が用事で席を外した時に、もう一度、ゆっくりとゆったり目に「小さな世界~ジングルベル」を歌ってみたら、少し笑ってシェイカーを振ってくれました。
 次に、先月一緒に作った替え歌「ハチ公バス」を4コース歌ってみました。「この替え歌は、よく頑張ったよね。」と、お母様。K君も、気に入った様子でした。
もうひとつ替え歌といえば、K君に教えてもらった鉄道唱歌の替え歌で「山手線」も。ゆっくりめに何周かしたあと、少し早めに1周、そしてもっとスピードアップして1周歌ってみました。やはり「東京」「渋谷」に比べて「高輪ゲートウェイ」の駅名が長いので、高速では難所なのですが、その様子を見てKくんはニヤニヤ。
 最後は、かなり早めに山手線2周して、なんとか脱線することもなく無事到着。終了となりました。

 

Sunday 2 Sept 2023 KS

目と手の協応/文字/支援機器メンテナンス

担当:松本

■活動の様子

 本日は、覚醒が低い状態でしたが、様々な提案をしてみました。

最初に、見るシステムと視線入力のメンテナンスを行いました。

見るシステムのアクションカメラがiPhoneに認識されない問題があったのですが、

一旦iPhone側のカメラのWifi設定を消去し新たに設定し直すことで解決しました。

視線入力は、パソコンのアップデート関係のメッセージに回答することで解決し、覚醒が上がった少しの間ですが

取り組むことができました。

 目と手の協応は、アクションカメラで手元をうつし、視線入力で使っているモニターに映しながら行いました。

手を動かすことが難しかったので、ボコボコチェーン、スライディングブロックの順番で一緒におこないました。

 その後、お母様自作の凸文字を使い、指で一緒に自分の名前をなぞりました。

 最後に、奥山支援員から頂いた9月の音楽情報を一緒に見ました。動画スタートの合図はPPSスイッチで口角の動きを読み取り、ステップバイステップで合図を出せるようにしました。微細な動きでしたが、合図を出してくれ一緒に動画を見ました。

 最後に、サピエ図書館(音声図書、マルチメディア図書の配布を行なっているサイト)のご紹介をお母さんとご本人にして登録申請も一緒にして終わりました。

Wednesday 26 July 2023 HT

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 今回は伺ってすぐ、お母様が電話の対応に当たられている間、T君はずっと静かに私に寄りかかってくれていました。必然的に抱っこするようにゆっくりと背中をなでていたせいか気持ちが同調したみたいで、初めからスムーズに音楽に入っていけたようでした。
 ピアノに向かって一緒に座り、ゆっくりと「ラブミ―テンダー」を歌い始めました。今度はT君の左手を取ってメロディーを一緒に弾き始めると、嫌がらずにワンコーラスを完奏。すると、思いがけずお母様がT君の右手を取って、同じようにメロディーを弾き始めました。一瞬、お母様に任せた方が良いかなと思いつつ、キリの良い所まで弾いてみようと、そのまま続けてみました。両手で同じメロディをオクターブ違いで、それぞれ別の人の手でリードされながら弾くという初めての状態でしたが、T君は嫌がらずに両手をお母様と私に任せながらジッと音を聴いている様子でした。両手が右方向に動くと、音も高く聞こえることや、高さが違うけど右手と左手は同じメロディーを出していることや、一つ一つの鍵盤を叩いて音を繋ぐことでメロディが出来ることを、もしかしたら体と目と耳で感じていたのかもしれません。何度か繰り返している間も、とても興味を持って音を聴いている様子でした。

 次は「ハロードリー」を、お母様に口ずさんでいただきながら、弾いてみました。T君は自分で右手を時々ピアノの上に置いて、ピロッ、ピロッと音を入れてくれます。それが偶然なのかメロディに合っていることがあり、お母様と驚きあいました。すると今度は、電気ピアノの方に行きたがって椅子を降りると、お母様がスイッチを入れて下さいました。もしかして伸びる音を出したいのかなと思ったのですが、自分でスイッチを触っただけで音は出さずに、そのまま床に座ったまま体が止まってしまいました。本当は何をしたかったのかわからないまま、たまたま床に並べてあった太鼓でリズムを作って叩いてみると、珍しくジッと聴いてくれているようです。

 初めて打楽器にも反応してくれました。単音ではなく、いくつかの音でリズムを作ると、メロディはないけど音楽が現れて見えてくる感覚でしょうか。打楽器にも興味を持ってくれて喜んでいると、お母様がT君にはお気に入りのドラマーがいるとのこと。なんとスウィング・ジャズのドラム・バトルの動画で、片方の人だけを好んで聴いているとのことでした。ジーン.クルーパという歴史的なドラマーの一人だとか。歌やトランペットだけでなく、ドラムの音の違いも判るのだとしたら、本当に驚きでした。

 感心しつつ、太鼓の横にあった鉄琴を爪ではじいて、軽い気持ちで「ラブミ―テンダー」を演奏してみました。するとT君が興味を示してくれたので、お母様が何種類かのバチを出して下さいました。その中からプラステックのバチを持って鉄琴を叩いてみたら、とても硬くて大きな音がしてビックリしました。
「これはチョッと音が激しすぎるかな?」と言ったら、お母様が持っていたバチの中から、T君がバチを選んでくれて、小さいゴムのようなバチで叩くと、なんと爪と同じ柔らかい音がしました。T君は、かなり正確に音を聴き分けていて、素材によって出てくる音が違うことも知っていたのかもしれません。

 感動していたら、お母様が「やはり鉄琴よりピアノが聴きたいみたい。」とのことで、再びピアノの前へ並んで座りました。そこで、T君の好きなクリスマス曲を歌ってみると、ピアノの高音の方を自分から手を出して弾き始めました。ゆったりとリズムに合う感じで主旋律も壊さないように、ピロッピロッという感じで音を入れてくれました。

 たまたまなのかもしれませんが、今回は本当に驚くばかりの発見の連続で、改めて大きな可能性を感じた次第です。

 

Sunday 23 July 2023 OK

目と手の協応/数量概念/平仮名/プリント学習

担当:谷田部

■活動の様子
 前回体調が悪かったので心配しましたが、今回のK君は、咳もなく穏やかな表情で勉強できました。1時間近く椅子に座って勉強できました。自分から終わると言うこともありませんでした。途中トイレに行きましたが、勉強が途切れることもありませんでした。

《平面構成》
 体調が良さそうなので、すぐに勉強に入れました。久しぶりに平面構成のはめ板をやりました。2.3.4.6枚のはめ板も難なくできました。

《数量概念/算数》
 次に円盤型はめを行いました。今回は数を数えながらではなく、順番にはめることだけを指示しました。すると、飛ばすことなく、順番にはめ込みました。数を数えながらだと、飛ばしてしまうことが分かりました。

《ひらがなカード学習》
 公文のひらがなカードを4枚机に並べて、指示したひらがなカードを選ぶ練習をしました。今回は選び間違いがありました。

《立体構成》
 立体構成では、木のブロックを上に積む練習をしました。不安定になると崩れてしまいます。両手を使って慎重に積めるようになりました。バランスを考えて崩れないように積めました。頂上にさとこちゃん人形を乗せて完成しまた。

《プリント学習》
 前回、えんびつを持ちやすくするための支援グッズを渡しました。目玉クリップに滑り止めと鉛筆を挟んだ筆記用具です。今回もなぞり書きするプリントに取り組みました。鉛筆を持つ手が机から浮いてしまいますが、鉛筆の持ち方はとても良くなりました。線もはみ出しが少なくなりました。

■まとめ
 体調が心配でしたが、すっかり良くなりました。表情もとても落ち着いていて、1時間集中して勉強できました。8月は狭山市駅まで、特急レッドアローに乗って一人旅をするプランを立てました。