目と手の協応/数量/書字
担当:松本
昨晩のイベント参加で少し睡眠不足とのことでしたが、学習中の覚醒はよく、最後まで集中して取り組んでいました。
■ 活動の様子
1. 目と手の協応
まずはボコボコチェーンからスタートしました。左右の手を交互に使ったり、片手で手繰り寄せたりしながらチェーンを引き寄せていました。
特に、ボールチェーンを戻す際には、左右の指を器用に協応させ、最初の一粒から最後まで、すべて自分の力で短時間に押し込むことができていました。
ボコボコ蛇腹では、両手で広げたあと、左右の手を協調させながら部分ごとに折りたたみ、元の形に戻していました。こちらも、以前より明らかに短い時間で行えるようになっていました。
ネジ回し課題では、ネジを戻す工程を今日も介助なしで一人で完了。
円柱差し(5個)では、垂直に立てた台の穴に円柱がぴったり収まるよう、左右の手を使って微調整しながら行き来させており、両手の人差し指を中心とした調整の動きがとても滑らかでした。
2. 数量
明日の受診が「14階」ということに関連付け、さまざまな配置の円柱差しで「14をつくる」活動を行いました。14に到達するたびに、達成感のある表情が見られました。
続いて、数の棒を使い「14」の桁どりを練習しました。病院に関係する2桁の数字をまず自分で書き、その後、数の棒で同じ数を再現するという流れです。
その後、大きな数の棒を使い、枠の大きさにぴったり合う棒を選ぶ活動を通して、量の直感的把握や、量と数との結び付きを学習しました。
さらに、5を基準とした10までの合成・分解にも取り組みました。試行錯誤しながら棒をはめる場面と、最初から正しい棒を選べる場面の両方があり、ぴったりはまった瞬間には笑顔でハイタッチして喜び合いました。
3. 書字
病院の診察室名が「数字+アルファベット」の組み合わせであることに関連させ、明日の診察室名を予想しながら文字を書く活動を提案すると、すぐに了承して取り組み始めました。
途中「大文字はないか」とリクエストがありましたが、凸文字は小文字のみであることを伝えると納得し、凸文字をなぞったあとにクレヨンで文字を書きました。介助は必要でしたが、運筆は字形の特徴をよく捉え、イメージに基づいた動きでした。
大文字への興味は、区の社会教育の英語活動でちょうど学んでいることが理由とのことでした。次回までに大文字の教材を準備しておきます。
■ まとめ
今日は「病院」という本人の関心事を軸に活動したことで、終始モチベーションを保って参加できました。
お母様からは、病院の整然とした環境がとても心地よく感じられるとのお話もあり、本人の安心感や好みが学習への集中にもつながっているのだと感じました。
