音楽
担当:古賀聡子
■活動の様子
約束の時間に訪問すると、いつもは指でコミュニケーションを取るお母様が不在で、お父様が付き添われ、「僕は”指談”ができないからな〜」とおっしゃってましたが、言葉でなくとも、音楽ができる、交流ができるというセッションにしたいと思いました。
お母様は、同じ障害を持つ仲間のご葬儀に参列されているとのことでした。
対象者の方は、お顔が青白く血管が浮き出ており、身体がまだ起きてなくて冷えているように見えました。YouTubeの遊び歌をじっと見つめたまま、私の方を見ないで、無反応のように思えましたが、私は元気よく3曲ほど歌い踊り続けました。
すると、少しずつ私の顔をじっと見つめてくれるようになり、血色も良くなってきました。良いウォーミングアップとなりました。
次に、足の裏や指を一本ずつ丁寧に触れながら、リズムや音を伝えました。
すると、自然と手がキーボードに乗り、声を出したり、身体を動かしたりするようになり、表情も豊かになっていきました。上半身もそのあと、手をとって歌いながらダンスし、クルクルとまわったりして、夢中で楽しんでいるうちに、気づけばあっという間の1時間が過ぎていました。
リズム、身体を使った触れ合い。一瞬一瞬の判断の連続の中で、音楽を通じたコミュニケーションができることに喜びを感じる時間でした。
