声スイッチを使って好きな方を見る 「ヤンキーくんと白杖ガール」ボイスコミック 日本の総理大臣と世界の首脳
担当 奥山
【活動の様子】
7月にお会いして以来の4ヶ月ぶりの学習でした。その間にKMさんが知りたがっていることや試したいことなどたくさんの宿題をいただいていました。
そのひとつが声でスイッチを操作することです。KMさんは声を出してお母さんを呼べるようになってきたので、声を使って操作の練習ができないかというご相談でした。それまでMaBeee「コントロール」アプリの「声」を使ってiPadの操作等を試していらっしゃいました。今回持って行ったのは「マイコンキットドットコム」が出しているMK305-Bという音センサースイッチキットです(キット1701円 完成品3513円)。コンデンサマイクを基盤から延長して口もとで声を拾えるようにしました。感度調整可能でON時間設定も可能です。これがあればMaBeeeを使わずに操作することができます。
音センサースイッチで操作するのは電池とモーターで動く回転台でアクションカメラを載せてあります。KMさんの視野の範囲にiPadの画面をアームを使って設置すると早速声を出して画面の変化に注目している様子でした。目の使い方がうまくなり、眼球の水平方向の細かい動きが隣で見ていてわかるようになってきました。今回、眼鏡も新調されていました。
この道具立てを使って家族の様子を確かめてもらいながら練習していただくことにしました。
iPadのアクセスビリティ→スイッチコントロールを使って家族への「つっこみ」の複数の声ボタンを選んで操作してもらうことが次回の奥山の宿題になりました。
最近ネットや若者の間で話題になっている楽曲を紹介した後、「ヤンキーくんと白杖ガール」というコミックと同コミックが原作のドラマ「恋です!ヤンキーくんと白杖ガール」(日テレ系10月スタート)について紹介した後、見えない方、見えにくい方も見える方もどちらも楽しむことができる「ボイスコミック」を紹介しました。もともとKMさんに「鬼滅の刃のコミックを読んでみたい」という宿題を出していただいたおかげで、コミックの音訳にはすでに長い歴史があり、サピエ図書館にはすでに「鬼滅の刃」が収録されていることなどたくさんの新しいことを知りました。また少し前に大学生から「ヤンキー君と白杖ガールというコミックが面白い」という情報を聞き、コミックを読んだりドラマを見て調べている中で、従来の音訳マンガから更に発展した「ボイスコミック」という表現形式を知ることになりました(YouTubeで「ヤンキー君と白杖ガール」「ボイスコミック」と検索すると出版社公式のボイスコミックを視聴することができます)。宿題の発注者のKMさんには是非ともお知らせしなくてはいけない情報です。今日は概要だけ触れることにして、後でゆっくり視聴してもらうことにしました。
最後に日本の総理大臣と世界の首脳についての学習。妹さんが学校で日本の総理大臣やアメリカの大統領について勉強していることを知って、私にも詳しく教えて欲しいという宿題でした。10月中に予定していた授業が奥山の都合で延期になり、その間にO先輩やK先輩がこの学習に興味を持って先に勉強したことをお話しするとちょっと文句を言っていらっしゃるようでした。でもお互いにどんなことに興味を持っているのか情報交換をすると、興味の幅が確実に広がると考えています。そしてK先輩が「エリザベス2世は15の国の女王である」ところで驚かれていたことを紹介するとKMさんも首にぐっと力を入れて「私もそれは驚く」とおっしゃっていました。