Wednesday 24 Nov 2021(OKN)

音楽

担当:石橋

■活動の様子

7カ月ぶりのO君は、少し体も大きく大人っぽくなったような気がしました。

最初は、「小さい秋みつけた」や「もみじ」などの季節の歌を聴いて頂きました。学校で和太鼓を練習しているそうで、ラップの芯をバチにして家でも練習しているとのこと。テーブルをトントン叩いて見せてくれました。

お母様が、何か一緒に叩けそうな曲をとの事で、
民謡ではないけれど、リズムがハッキリしていて、
歌詞に時節柄の「秋風」や「ピーヒャララ」や「ドンドコショ」が出てくるので、
「赤鬼と青鬼のタンゴ」を一緒に演奏してみる事にしました。

意外にも、これがなかなか合っていて、途中でラップの芯が何度かどこかへ飛んで行ったりしたものの、ノッテ叩いてくれました。

学校では、演奏終了の所でポーズを決める練習をしているそうなのですが、
最後の「オッレー!」の所で、バチを持って見えを切るところも見せてくれました。

今度は、外国の打楽器を叩いてみようと、いくつか前に並べて、まず鳴らし方を見てもらいました。中でも、赤、黄、緑の三色に塗られていてゴーヤの形をしたシェーカーが気になった様なので、ジャマイカのラスタカラーのお話をして、レゲエのリズムでピアノを弾いてみました。

一緒にシェーカーを振ってくれたので、そのまま、弾むリズムが面白いかなと「五匹のこぶたとチャールストン」を。

途中で、上手にリズムに合わせて鳴らしてくれました。シェーカーは、中に種やコメなどの小さい粒が入っていて、手首のスナップを利かせて粒をまとめて振るようにしないと音が出ないのですが、しっかり音を連続して出していたので驚きました。

お母様も、「ちゃんと曲と合っていましたよね。」と、嬉しそうに話してらっしゃいました。

次に馴染みのある好きな曲として「はらぺこあおむし」を。

物語の最初から最後までメロディーが付いている曲ですが、「げつようび~、げつようび~」の一週間を繰り返す所が一番好きだそうで、一緒に声に出して歌ってくれました。

テンポや曲調がクルクル変わる曲なのですが、最初はシェーカーを鳴らしていたのに、途中でブレスレット状の木の鈴に替えて、自分でちゃんと腕に通して鳴らしていました。

曲調の変化に気づいて楽器や音を変えられるのは、素晴らしい感性だと思いました。お母様も、O君が自分で対応したことにビックリされていました。

その日は「レコード週間」の最後の日だったので、レコードの話を少し。

最初の録音技術はエジソンが発明して、その時に、日本の京都の竹が利用されたとのお話をしたら、京都出身のお母様が「嵐山の竹かしら?」と、興味を示されました。

その後、拡声器が付いた蓄音機と円盤型のレコードが出来て、録音再生技術が「音楽」を通して世界に広まった事、友達の蓄音機でプレスリーのSP版を聞いて感動した時の話などをしました。

その時の歌は「オーラ―ル―」という源曲に歌詞が付いてプレスリーが映画の中で歌って、世界的なヒットになった曲で、その曲「Love me tender」を聞いていただきました。O君も知っている曲の様でしたが、じっと聴いてくれました。

次に、O君も動画でよく観ていたという「パプリカ」を。難しい曲だと思うのですが、一緒に歌ってくれました。

今回は英語の歌が少なかったのですが、もう1曲、歌詞の意味を少しお話してから、リズムがハッキリとしている「Stand by me」を、O君もお母様も一緒に打楽器を鳴らしながらお聴き頂きました。

最後にもう一度ラップの芯を持って、祭太鼓の練習がてら「赤鬼と青鬼のタンゴ」を一緒に演奏しました。

終わってから、
今一番好きな曲は何か聞いてみたら、「機関車トーマスの歌」との事。

お母様がO君専用のタブレットを出して下さったら、自分で機関車トーマスのページを出して、「この曲」と教えてくれました。曲調はお洒落な感じでセリフ入り。

次回は、「ぼくは機関車トーマス」を一緒に歌う事にしました。

前回は、お母様や私の言う事を、そのまま繰り返す事が多かった気がするのですが、今回は、自分から楽器を変えてみたり、自分の行動で好きな曲を教えてくれたりして、体だけでなく、気持ちも大人っぽくなった気がしました。大人に言われたことを、真面目に一生懸命取り組むタイプかなと思っていたのですが、ちゃんと自分を表現出来る様になってきた事に頼もしさを感じました。

単純に、私との距離が縮まってきただけなのかも知れませんが、嬉しかったです。