操作・コミュニケーション
担当:小山
教具・教材の使用と子どもの様子
母が持参してくださったひらがなマグネットを用いてひらがなアセスメントを行いました。黒地8キー板にて「と」「な」「さ」をランダムに提示したところ、「さ」は確実に選択できました。「な」は正反応が見られましたが、「と」は誤反応が見られ、数字との1/2選択でも誤りがありました。
「しゃべるんです」を用いたVOCAアセスメントでは、6キー上に「さ」「と」「な」を配置して提示しました。「さ」は正反応が見られましたが、操作時に面を使って(添わせていく)コントロールするため誤作動が増える傾向がありました。次回はカバーの使用を試行します。あわせて、くだものイラストでは「ぶどう」を1/4選択で右上を正反応し、食事写真の1/2選択では誤作動はありませんでした。
太チェーン抜き・小チェーン抜き・棒抜き・回転ハンドルでは、左右の手の使用促進、たぐり寄せ、連続的な操作の観点で様子を確認しました。右手をゴムで固定して取り組んだところ、チェーンを引ききった後にたぐり寄せが見られました。一方で、操作を数回行った後にサイドテーブルにあるひらがなマグネットを指さして要求することが多く、本人の関心がひらがな教材に強く向いている様子がうかがえました。
ひらがなマグネットは本人の希望に基づいて取り組み、マグネットを自分で取ってボードに貼ろうとする行動が見られました。握りの保持は可能でしたが、リリースの際には4指が開くものの親指が開きにくく、苦労する様子がありました。
銀円盤3穴入れでは操作性のアセスメントを行いました。マグネットに比べ、円盤の厚みにより適度に手指が開きやすく、さらに重みがリリースを助ける様子が確認できました。穴への見当付けがあり、面を用いて滑らせながら入れる操作が見られ、一部のみ援助で入れることができました。