音楽
担当:石橋
■活動の様子
今回は比較的すぐに目を覚ましてくれて、車椅子に移って歌を聴いてくれました。ただ、それまで軽快なヘイセイジャンプを大きな音で聴いていたこともあってか、その音が消えて最初に、秋の唱歌「旅愁」と「もみじ」を歌ったら、つまらなそうでした。
珍しくハッキリわかったので、前にニッコリ聞いてくれた「ホール―ニューワールド」を。少しマシな様子でしたが、まだ今一つの様子。そこで、エイサー太鼓をお持ちしたので、今回はこれを叩いてもらおうと思いました。
最初に、手で叩く音とバチで叩く音の違いや、真ん中を叩く時と端っこを叩く時の音の違いなどを聴いてもらいました。それから、Kさんの手を持って少し上げてからパッと太鼓の上に落とすと、「トッ」と小さい音が出ました。あまり反応はない感じでしたが、今度は小さいバチを持ってもらって、同じように手を持って少し上げてから太鼓の上に落とすと、短い距離でも「カン」とハッキリした音が出て、少し反応がありました。
Kさんは上手にバチをしっかり握ってくれて、腕を落とせば鳴るように太鼓の角度を調整して待っていれば、ちゃんと音が出ました。何度か繰り返しても、嫌がらずに続けてくれました。バチは、蛙型ギロ用の細くて短いものでしたが、長い太鼓のバチよりも、Kさんの手には合っていたようでした。そのうち自分で腕を上げて自分の意志でストンと落とすことができたら、たとえ1回でも、それを合図に歌を始めることができるので、Kさんと音でコラボできる可能性を感じました。
さて少し休憩して、今度は歌を聴いてもらうことに。ヘルパーさんによると、ゆっくりの歌より、テンポのある曲の方がKさんは好きみたいとのことなので、
「Love me tender」や「 Over the rainbow」などのバラード曲も、いつもよりテンポを速くしてリズミカルに弾いてみたら、Kさんが急にニコニコと楽しそうな顔になってきました。さらに、ヘルパーさんのリクエストでブルースを2曲。Kさんも、ますますニコニコと笑ってくれました。
もしかしたら、馴染みのあるリズミカルな曲というより、Kさん好みの一定のリズムやテンポがあるのかもしれません。ちょっと発見した気持ちになり、次回にも活かせたらと思いました。