Wednesday 28 June 2023 OK

音楽

担当:石橋

■活動の様子
 しばらく替え歌作りが続いていましたが、今回のリクエストは、声を出したいとのこと。それで、今まであまりやったことのないブルースのコール&レスポンスをやってみました。
 K君の大好きな「小さな世界」には、あまり出てこないブルースの響きですが、
きれいに澄んだ「三つの和音」の上に、さらに一つ「セブンス」の少し不穏な音を乗せて、延々と12小節を繰り返します。初めは、不思議そうな顔をしていましたが、お母様やヘルパーさんがニコニコと歌い返してくれるのを聴いて、K君も少し慣れてきたようでした。途中から声を出し始めて、「そうそう、イイ感じ!」というと、目が合ってニコッと笑ってくれました。

 ヘルパーさんが、「ブルースは、アフリカからアメリカに連れて来られた黒人達の作った音楽ですよね。」と説明して下さったので、私も「JAZZやロックだけでなく、ポップスも含めてルーツになる音楽で、ブルースがなかったらサッチモもビートルズも生まれてなかったかも。」と話しました。
 K君はブルースも、そんなに嫌いではなさそうな感じでしたが、やはり基本はスッキリと澄んだ三和音の曲が好みのようです。今度は、すっきりと3和音でリズミカルな夏向きラテン系の「さらばジャマイカ」を歌ってみました。ジャマイカについても、ヘルパーさんが「カリブ海の島で、白人とのいろいろな歴史がありますよね。」と説明して下さったので、音楽的には響きはシンプルな3和音なのだけれど、リズムがユニークなものが多く、特にレゲエは独特のノリがある話をしました。

 カントリーミュージックも時々聴くとのことでしたので、「Country road」を歌おうとしたら、「You are my sunshine」の方が良いとのこと。タイトルの歌詞が付いたメロディのところでは、何度か繰り返して歌いました。メロディーは聞き覚えがあるようで、K君はいきなりシェーカーを鳴らしてくれました。声も出そうとしていたのですが、今一つ。後で、歌詞よりも「ラララ~」で歌った方が良かったかなと思いました。
 「線路は続くよ何処までも」では、途中でお母様と一緒に「ぽっぽ~!」と汽笛の声を出してくれました。そして、いつもの「小さな世界~ジングルベル」を。
K君にとっては、やはりこの組み合わせが最強最愛のようでした。 

 最後に、リクエストの「大きなかぶ」の替え歌で、お母様がリードして歌って下さいました。お爺さんの代わりに「K君がまいたカブの種から大きなカブが出来ました~」で始まり、「それを引っ張る」縫いぐるみや編みぐるみの仲間達が次々と現れました。Kくんは毎回、文字盤を使ってベッドサイドにいる人形たちの中から一人ずつ名前を挙げて選んでいくと、ヘルパーさんが拾い上げて順番に並べてくれます。その間、私はピアノを弾きながら待機。そしてみんなで一緒に「よ~いしょ、よいしょ、よ~いしょ。大きなカブは(K君の合図で)抜けません。」となり、間奏後また頭に戻ります。
 最終的に10人以上だったか順番が覚えきれないほどでしたが、ついに「大きなカブは~抜けま~した!」となり、K君もみんなも、とっても楽しそうでした。「めでたし、めでたし」。