Saturday 21 January 2023 MM

視線入力/目と手の協応/コミュニケーション

担当:松本

 玉落としの時に左右に滑らすような動きやスライディングブロックを左右に動かす様子から普段より、左右の手の動きが良かったですが、それは、最初に取り組んだ視線入力時の目の動きの左右の直線性にも出ていました。目と手のつながりを改めて確認できるセッションでした。

■活動の様子

・視線入力:いつものように、パソッテル(モニター台)の高さを出すために、下駄を履かせて風船割りからスタートしました。どうしても視線が上の方に集まるので、もう一度ポジション合わせのため視線入力環境支援ツール EyeMoT Positionを使い確認しました。目線の高さをより低くするために、画面を車椅子の方へ近づけると視線が真ん中に集まるようになりました。さらに、目が上の方へ向き過ぎる時には、ご本人も目を閉じることでリセットする場面もありました。風船がある程度割れたところで、センサリーの車、花火、射的に取り組みました。正中線から右側に視線が集中していたので、右半分の画面を紙で隠したところ左側にもきずき視線が左端にも動くようになりました。また、水平方向への直線的な視線の動きもよく出ていて、最終的に一箇所である程度の時間注視できれば視線によるカードの選択もより明確になると思われました。

・目と手の協応:ボコボコチェーンミニをお母様が上手に設置してくれました。より幅が広いテーブルだともっと簡単に抜き切れたと思われます。3個直線の玉落としは、手の動きに合わせて、玉落としを提示するように何回か繰り返していると、手が机の上まで降りてきて、左手をスライドさせながら球を落としたり、右手で上から直接押し込んだりする手の動きが見られました。最後は、机の上で少し斜めに提示すると入れやすそうでした。両手交互に出てきて落とす手の動きも見られました。

 スライディングブロックは、下、左右、上の方向に順番に取り組みました。手が降りてくるのを待って、また、手が離れそうになったら軽く上から介助することで穴まで滑らすことができていました。

・文字練習:凸文字をなぞるときに今までは書見台を使っていたのですが、より手元に近い位置で提示できた方が、ご本人の肘の屈曲して力が抜けているニュートラルな手の状態で取り組めると思いました。そこで、フレキシブルアームにパソコン固定用のテーブルをつけ、手元に近い位置に近づけました。いつもより力の抜けた柔らかい動きが出て、凸文字を一緒になぞることができました。思ったより手元も見やすそうでした。その後の手のひらの上に指先で書く時にも指の動きがいつもより出ていました。

 ご家庭にフレキシブルアームはあったので次回までにマグネットが付けられる板と強力マグネットバーを作ってお渡しすることにしました。