目と手の協応
担当:松本
■ 活動の様子
吸引が多かったですが、覚醒も良く課題に次々に取り組むことができました。
外に行く手の動きも少なく、机上で操作することに集中していました。
・ステップバイステップ:スイッチを押してはじめの挨拶をしました。手が外側にあったのでステップバイステップを肩のあたりに当てて手がかりを示すとスイッチの方に手が出てきて押してくれました。
・ビー玉はめ:手渡しで直線穴、面の穴の課題に取り組みました。こちらの提示が追いつかないぐらいの速さで玉を穴にはめていました。
・4cm高さ円柱差し:ビー玉はめと同様に取り組みました。面を円柱で擦るようにして穴を探す動きも見られました。
・カタカタ筒抜き差し:短いものから初めて、一番長い40cmのものまでで取り組みました。抜く操作はとてもスムーズで、抜いた後しばらく円筒をテーブルに打ちつけたり頭の上で回したりして味わっていました。手が棒の方に戻ってくると円筒を擦り付けてカタカタいわせながら、棒の先端までたどり着き円筒を差し込んで落とし、カチンとという良い音をさせていました。カタカタというフィードバックが棒に沿って上へ行き先端を探すという動作を引き出したように思います。
その後も、円筒をたっぷり時間をかけて味わっていました。途中棒に気付いてもらうように頭で円筒を味わっている時に棒を手に触れてもらうようにすると棒先端へ手が動き円筒を入れる操作を見せてくれました。
この教材は他の方とのセッションでも筒の太さ、穴の大きさ、カタカタというフィードバックどれもちょうどよく能動的な手の動きを引き出していました。
少し改良してスマイリングストアでも販売する予定です。
・石けり入れ:いくつか入れた後、外に手がいって石けりを左後方へ落とす動作が繰り返されたのでので鉄球落としに切り変えました。
・鉄球落とし:手を机上に戻したい時に大変有効な教材です。叩く動きだけで落とせるので何回も取り組め、Oさんの場合もそのうちに手が机上に戻ってくることが多いです。本日もこの教材で机上の操作に戻って来ました。
・回す教材:手が机上に戻って来たところを見計らって市販の回す教材を提示しました。持ち手を回転させることに注意が向いたようで回す動きは引き出せませんでした。持ち手に遊びがあり動かす方向がハッキリと伝わらなかった可能性はあります。市販のもので課題がピッタリしたものを探すのは難しいこと再確認できました。
・太いアルミ円柱はめ;最初は左後方に落としていましたが、円筒を円柱に触れるように提示すると繰り返し円筒にアルミをはめ込んでくれました。最後の一個をはめたところでセッションを終了しました。
・ステップバイステップ;始まりの時と同じように肩のあたりにスイッチを触れて提示するとスイッチの方に手が出てきて押して「終わります」の音声を再生してくれました。