視線入力/目と手の協応/文字綴り
担当:松本
久しぶりの学びサポートでした。ずっと楽しみにしてくれていたようで90分ノンストップで学習しました。覚醒も大変良かったです。やり取りも声で返事を短時間で返してくれることが多く素晴らしかったです。
■視線入力
風船割りから始めたのですが、視線が上方へ集中しどうしてもいつものようにできなかったので、tobiiの視線を確認し、EyeMoTのPositionも行い、もう一度チャレンジ。やはり結果が同じだったので、ゲームを変えEyeMoTのSensory車、花火に取り組みました。花火の途中で、もしやと思い首を支え少し前の方に倒すように手伝うと、左側ではありますが真ん中から下の方へ視線が動き出しました。その後的あてにも同じ姿勢でチャレンジ。お父様が「ドクロを避けているようですね」とコメントしてくれた通り、軌跡でもそのことを確認できました。本人の意思がこのように確認できることも視線入力の醍醐味だと思います。
お会いした時に、身長が伸びた感じがあったのですが、モニターを固定するパソッテルを最高位置にしても高さが足りなくなっていたようです。最後は視線で絵を描いて次の課題があるのでと説明し終わりました。
次回は、パソッテルを底上げする台を作成し試すことと、リクライニングをより後方にして試すことを行いたいと思います。
■目と手の協応
・ボコボコチェーン:右手で勢いよく引き抜いてくれました。腕にはめたゴムがズレて手の方へ行ってもしっかり握って抜き切るまではなしませんでした。以前だとある程度まで行くとどうしても手が開いてしまうことが多かったので大きな変化です。
・ボコボコチェーンミニ:左手で握り、右手で引きました。途中まで抜いたのですが、最後のひと抜きの準備に時間をかけていたので、きっかけとなるように少し一緒にチェーンを引くと、一気に引き抜いていました。
■文字綴り
・指伝話文字盤のスライドスイッチによる「送り」「決定」の2スイッチ操作:iPadアプリ指伝話文字盤を「できiPad2」とiPadのレシピ機能を使いスライドスイッチ(上下2スイッチ)操作にトライしました。介助しながらスイッチを操作してもらうと外から見ると本人がやっているかどうかの判断がつきにくいという難しさがります。しかし、目と手の協応課題の時にも教材を操作しやすい位置に提示することは当たり前にしなければならないことですし、時には積極的に支えて最後の動きは自分でということなしに成功体験を支援できないことを考えると物理的な環境設定だけでは難しい場合には介助付きのスイッチ操作は必要な支援だと思います。毎回の微妙な姿勢の違いに柔軟により簡単に対応できるのは人的な環境です。
初めてのチャレンジでしたが、最初から行を送るために何回もスイッチを上にスライドさせてくれました。そして、決定の下への動きもこちらが読み取れるように出してくれる場面もありました。スイッチの感度が良すぎて選んだ行を過ぎてしまうことが何回かありました。そのようなやり取りで「つむ6」という文字を綴ってくれました。最終的に綴られた単語の意味は今日はわからなかったのですが、良い表情をしていたので続けていきたいと思います
・スライドスイッチの導入:導入のはずが忘れてしまい、文字綴りの後に行いました。普段から取り組んでいるスライディングブロックと同じ半球がついたスイッチを用意して、上に滑らすとぶるぶるクッション、下に滑らすとチャイムが鳴るようにしました。周りから見てもわかる動きや、支えている人しかわからない動きの組み合わせで取り組んでくれました。クッションとチャイムのフィードバックもわかりやすかったようです。終わりの挨拶のためにステップバイステップ(VOCA)に下に滑らす方のスイッチを接続して少し待つと、周りが見ても明らかな動きでスイッチを下にスライドさせて挨拶をしてくれました。