Sunday 20 Dec 2020(OC)

目と手の協応

担当:松本

■活動の様子

外はとっても寒い日でしたが、Cさんは体調も良く、覚醒も良くベストコンディションでスタートすることができました。

・初めの挨拶:ステップバイステップに「学びサポートを始めます」と録音して押してもらいました。手が外側にあったので手がかりのために最初は肩に、次に手に触れるようにステップバステップを提示するとスイッチを押して言葉を再生してくれました。そのまま、スイッチをつかんで手が机上に出てきました。

・ボコボコじゃばら:机の左下に手を置いたまま左手でつかみ離さずに3回ほど力強く引っ張ってボコボコという音を鳴らしながら伸ばしてくれました。

・ボコボコタッパー:大好きな円筒を先につけ引っ張ってもらおうと机の左下にある左手ものに触れるように提示すると円筒を握り続けてくれ、こちらでタッパーを引っ張りボコボコという音を伝えることができました。

・2重円筒抜き:上の円筒を抜いて頭に持っていき床に落とす、鉄の円柱は抜いて机に置く、を3回ほど繰り返して手を右袖の中に入れて終了しました。

・スライディングブロックスイッチ:足が動き出したので足でスライドして音を出してもらいましたが方向ある動きまで引き出せませんでした。机をとって足元を見えるようにした方が良かったビデオを見て気づきました。その後、机上に提示し左手を教材に持っていくと外側にスライドさせて音を鳴らしてくれました。

物をつかもうとする動きの多い方の方向性のある動きを出すためには、このように分離しない(部品が取れない)教材はゆこうである一方で、操作がある程度上手な方には、スライディング教材は退屈なのかもしれないし、ガイドレールが返ってノイズになり自分の思った動きをしてくれないことがストレスになるルカもしれないと思いました。

・鉄球落とし穴ひとつ:右の袖の中に入った左手を出すように援助すると、すぐに鉄球に指でつまもうとする動きで落としました。いったん左手が机の左下に落ちても、腕に教材を触れて教材があることを伝えると左手が机上の鉄球に戻ってきてつまもうとする動きで落としました。

・鉄球落とし穴2つ:机上提示するとしばらくあちこちに探索していた左手が机上に戻ってきた瞬間を捉えて教材の上に導くと1個目の球を指先で押すような動きで落としました。しばらく待ったり、教材を腕に触れて誘っても2個目には手が伸びませんでした。

・ボコボコ円筒抜き:右の袖の中に入った左手を出すように援助し円筒に左手が触れるようにすると抜いて、入れての一連の動作を何回も味わいながらしていました。抜いた円筒を自分で右の方へ持っていってもまた、棒にさすことも繰り返していました。長い棒にしても同じように繰り返し、抜いたり挿したりしていました。かなり長い棒でしたが、頭の上の空間まで感じながら取り組んでいるようでした。この辺りから、覚醒と運動のコントロールが一番良い状態になって調整された滑らかな動きが出てきました。

 

・ビー玉入れ:2個穴、3個穴、3個穴面、4個穴面、階段状3個穴に取り組みました。途中手が出てこない場面もありましたが、次々にビー玉を渡すようにすると面をビー玉で叩きながら穴を探して入れるということを繰り返して全部の穴に入れていました。

・ボコボコレバー :左手が机の左下にあったのでレバーに手をのっけると下に引く動きで何回かレバーを動かしました。机の上では教材の位置が高すぎてうまく握れない様子でした。

・鉄球落とし再び:横一列では、3個まで自分で鉄球を面をたどって探して落としていました。5個一列の時には、3個まではスムーズに、4個目は見つからないようでお母様が縦に置くとできるかもと提案してくださり、縦に置くとすぐに気づき落としてくれました。見やすいいちに提示することの重要性ともに手を見えない場所へも導いて徐々に探索幅を広げることの重要性を再確認できました。

・2重円筒抜き再び:外側の円筒をぐるぐる回す動きを長く続けていました。最初は指で回転させる動きで、次に手のひらを使って回転させる動きに変わりました。教材を味わっている様子が教材とじっくり対話しているように映りました。支援者は、動かないように台を押さえているだけでした。このように教材に能動的に働きかけ何かをつかもうと取り組んでくれる瞬間があることは教材を作成するものにとっては大変励みになります。

・石蹴り入れ:左手に次々に石蹴りを渡し、手首が外に回るような角度にスリットを固定すると手首を外に回しながら石蹴りをどんどん入れてくれました。手の力も抜けていてとても良い状態で運動をコントロールしているのが伝わりました。

以上です。