Wednesday 30 June 2021(ON)

数学とスイッチの操作

担当:奥山

【活動の様子】

ONさんが大好きな数学の続きです。前回は一桁の減法の計算をするためには「分解と合成」の3つの数を頭に入れておけばいいということを学習しました。今日は、二桁の減法です。一の位を見たときに引く数よりも引かれる数の方が大きいことが生じます。それを頭の中で操作するためにはどのように「表現」すればわかりやすいかがポイントになると考えています。

引かれる数(被減数と名前がついていることを今回知りました)が二桁、減数が一桁で、被減数の一の位が減数よりも小さい場合ということです。

二桁の引かれる数を十の位と一の位に分け(手順①)、その十の位の数から引く数を引き(手順②)、その答え(差)に引かれる数の一の位を加えると答えにたどり着きます(手順③)。これをKeynoteの画面に「アニメーション」機能を使ってわかりやすく提示してONさんに納得していただくのが本日のミッションです。ONさんが納得している、していないの判断は彼の目の動きです。

結果はONさんの目がクリクリ動き、むしろ「丁寧すぎ、遅すぎ」(バリエーションの問題が多すぎ)だと非難しているように感じました。感じたことはことばにしてONさんに返しながら確かめていきます。

「早く三桁にいって欲しいってこと?」と尋ねるとONさんの目がクリッと動きました。これが次回の私の宿題です。

次にスイッチの操作。最初に手足を触って動きを確かめました。今日はシンプルタッチスイッチ2(システムデザイン・ラボ)でアクションカメラを設置した回転台を操作して「好きな方を見る」という内容。タッチスイッチと回転台の間には「カチッ」という音と振動のフィードバックを返すモジュールを挟みました。アクションカメラの映像はWi-FiでiPadの画面で見るという道具立てにしました。

タッチスイッチの先端をONさんの左手の指先に設置すると、ONさんの指が頻回に動いて目はiPadの画面をじっと見つめていました。ONさんの見て確かめたいというモチベーションにはまった様子でした。

次は、どうやったら日常的にこのシステムを使って「見たい方を見る」ことができるかということでした。ONさんに「ONさんに使ってもらうカメラは用意してあるよ。もうONって名前を書いておいたよ」と伝えると嬉しそうに笑ってくれました。

回転台は専用に作りました。タッチスイッチとフィードバックのモジュールも持っている。あとはiPadなのですが、GIGAスクール計画で先日配られたiPadは指定のアプリしか入れることができない仕様と判明。オーダーメイドできないことが大きさ制約になっていますが何か解決策を考えましょう。

ONさんがいつも学ぶ機会を作ってくれます。感謝。