Sunday 9 Nov. 2025 OK

目と手の協応/数量/国語

担当:谷田部

■活動の様子
ほぼ毎日、Kさんとのメールのやり取りで、作業所にも通い、安定して過ごされている様子が感じられました。今は、お友達に会いたいという希望を叶えたい気持ちが強いようでした。学びサポートをする時は、youtubeでKさんのお気に入りのフォークソングをかけながら取り組みました。講師とのやりとりも、おうむ返しはだいぶ減り、ご自分から質問をされることも増えました。笑顔で楽しそうに取り組まれて、とても良い時間を過ごせました。

《図形認識と手指の操作》
いしけりの穴落しをウォーミングアップでやりました。タブレットが右側に置いてあるので、左手で入れています。穴を注視しなくても入れているようです。

次に円盤型はめをやりました。3つの穴の真ん中と左右に円盤を置く課題をやりました。3つの穴だと比較的真ん中を意識できるようです。

次に、立体構成をやりました。四角い枠に、分割された木片を入れました。今回も4分割では、隙間を自分で空けて完成できました。手元をよく見ながら取り組めていました。

次に、木のパズルをやりました。4分割は簡単にできました。5分割は長方形の向きを間違えてなかなか入りませんでしたが、サポートするとをはめ込むことが出来ました。こちらも手元を見ながらできました。

今回はご用事があるということで、プリント学習まではできませんでした。

Tuesday 23 Dec. 2025 HK

担当:奥山

「いきものの寿命」「PPSスイッチ」「サピエ図書館」

 最初に今日のメニューを伝えて、Keynote教材「いきものの寿命」に取り組みました。要所要所で目を開いて画面を確認していらっしゃいました。HKさんのために作った「いきもの」シリーズのKeynote教材を他の方も楽しんでいらっしゃることをお伝えしました。
 次に、サピエ図書館の利用についてお母様とお話しをしました。HKさんが好きなコミックの「音声図書」もサピエ図書館に既にある可能性があることをお伝えして、次回以降も活用方法について情報交換することにしました。
 続いてPPSスイッチでKeynote教材のページをめくっていただきました。今回はピエゾセンサーをこめかみに貼り付け、その様子を画面で確認していただきながら進めました。PPSスイッチとiPadタッチャーの接続については途中にワンショットターマーを挟んだりするので「煩雑」になるので、ひとつひとつお母様と(その延長にはヘルパーさんとも)情報を共有しながら進めました。

Saturday 13 Dec. 2025 OK

園芸

担当:矢作

■活動の様子
前回収穫して干しておいた稲を、今回は脱穀体験と稲わらを用いた正月飾りづくりに活用しました。

まず穂先を折り取って、割りばしに挟んで引っ張り、房から粒を外します(脱粒)。次に、すり鉢に入れてすりこぎでゴロゴロすると、もみ殻が外れ、玄米になります(もみすり)。玄米をすりこぎでトントンたたいて白米にします(精米)。脱粒は気持ちよい音がするので、Kさんも楽しみながらどんどん進めてくれました。すりこぎを使うのも、腕の力が強いので、しっかりゴロゴロ音を立てて、することができました。玄米が出てきたら、手のひらにのせてふうっと吹くと、軽いもみ殻だけが吹き飛び、玄米だけを取り分けることができます。Kさんはこの吹き飛ばしもかなり楽しかったようです。
ただ、少量であってもすべて玄米になるまでゴロゴロするのは地道な時間のかかる作業になるため、体験した後は宿題とさせていただきました。米を食べられる状態にするまでの、手間ひまかかる脱穀の流れを実感していただけたかと思います。

湿らせた稲わらで、縄をないました。20㎝ほどの小さなものですが、しめ縄として水引や紙垂(しで)などの飾りをつけて、正月飾りにします。縄をなうのは1人では難しく、共同作業が必要なので、しっかり端を持っていてもらうようお願いしました。紙垂を折ったり、他の飾りを付ける場所も選んだりしていただき、小ぶりながら豪華な正月飾りになりました。

また、10月に作ったハロウィンリースに、フレッシュの針葉樹(ブルーアイス、ヒバ)の枝をプラスして、香りのよいグリーンのクリスマスリースに変身させました。ワイヤをねじる作業をたくさん頑張ってもらい、すてきなリースに仕上がりました。

その他、大根、かぶ、ブロッコリー、にんじんの葉っぱの観察をして、虫はもういないことを確認し、追肥をしました。お花の寄せ植えも順調で、花がらを摘むと蕾が上がってきて、たくさん咲くことをお伝えしました。今後も楽しみです。

Sunday 7 Dec. 2025 FK

目と手の協応/文字/スイッチ操作

担当:松本

⬛︎活動の様子

・目と手の協応

 テーブルを取って肘を後ろに引ける状態を確保し、ボコボコチェーンから取り組みました。片方の手にリングをヘアゴムで固定し、チェーンにもう一方の手をのせると、リング側の手と同時にチェーン側の手も引き、タッパーからチェーンを引き抜いていました。リング側の手では肘を引く動きも見られました。

 平面に埋め込んだカバサでは、右手をカバサの上に置いてスタートしました。今日はカバサの方に集中してほしかったため、ウインドチャイムは設置しませんでした。得意な「引く」動きだけでなく、肘を伸ばす「押す」動き(手前から奥の動き)もねらい、肘と手を介助しながらしばらく取り組みました。その後、3回程度、自分から肘を伸ばして手前から奥の動きを行うことができました。この動きは、前後に倒れるように動く立体ボコボコレバーや、玉落としを縦に一列に並べた教材でも、今回初めて見られました。肘・肩・手首の調節がかなり上手になっている印象を受けました。

 通所施設でも、最近は覚醒が低くなることが少なく、手の動きもよく、作業量が増えたとお母様が伝えてくださいました。今ある力を最大限に活用した支援機器を使った活動参加のサポートとともに、応答的感覚教材による感覚の使い方や運動コントロールの学習の成果が、ゆっくりではありますが周囲の方にも実感できる形になってきたことを嬉しく感じました。

 その後、大きな円盤のスライディングブロックで、上下左右の動きを一緒に確認してから文字学習に移りました。

・文字学習

 文字盤で本日練習する文字を選び、凸文字なぞり → 手のひらに書く → メッセージボードに書くの順で行いました。今日は「は」行の中から、さらに「ほ」を選びました。訪問ヘルパーさんの復帰を伝えたい様子でした。

・スイッチ操作

 iPadの操作をスライドスイッチで行いました。奥山支援員の12月の音楽情報を、手前に引く動きでスライドを進めました。振動スピーカーを使用しました。今日は紅白初参加アーティスト特集でした。聞いたことのある歌のときには、瞬きや頭の動きで私の方を向き、反応を教えてくれました。

Sunday 7 Dec. 2025 MM

視線入力/目と手の協応/スイッチ操作

担当:松本

⬛︎活動の様子

・視線入力

 本日もモニターをセッティングして待っていてくれました。ご家族に設定していただいたポジションで、調整なしですぐにスタートできました。いつものように風船割りから始め、車、玉、花火、対戦塗り絵の順に取り組みました。今日は上の方に視線が寄りがちでしたが、意識して他の方向にも動かす場面が見られました。

・目と手の協応

 ボコボコレバーミニからスタートしました。右肘が脇の保持支えのところにハマって動かしにくそうだったため、そこから外すと、すぐにチェーンを抜き切っていました。

 平面埋め込みカバサ、平面埋め込み回転ドラムでは、手前から奥に向かって右肘の伸展と屈曲を調節しながら、何度か自分で動かしていました。T字レバーの立体的に弧を描くボコボコレバーでも同様に、手前から奥へ動かすことができていました。引く動きも押す動きも、一気に力が入ることなく、ゆっくりと滑らかに動かしていました。

・スイッチ操作

 iPadの操作をジェリービーンスイッチで行いました。奥山支援員の12月の音楽情報を、手前に引く動きでスライドを進めました。今日は紅白初参加アーティスト特集でした。ずっと画面に釘付けで視聴していました。同世代の若者がどのような曲を聴いているのかの手掛かりになるため、紅白を観てみてと伝えました。

Saturday 29 Nov. 2025 MM

音楽

担当:石橋

■活動の様子
寒い時でも日向を歩くと気持ちが良いものですが、まず初めに、今回は久しぶりにトトロの「さんぽ」を歌ってみました。Mさんも大好きな歌だそうです。
続いて、散歩の途中で見た黄色のイチョウや赤いモミジや桜の葉を思いながら、「もみじ」と「旅愁」を。今年は歌う機会がなかったので、ついでに英語の「枯葉」も聴いていただきました。

秋が短かくなったことを話しながら、今シーズン初の「北風小僧の寒太郎」を歌ってみたら、歌い出してすぐにMさんはパッと顔を明るくして「あ、あの曲。」という風にニコニコしています。
この曲独特のリズムが気持ちよく、ご両親も打楽器を鳴らしながら掛け合いで歌って下さいました。

いつものように、お馴染みの曲をたくさん歌いましたが、ご両親の打楽器は、とてもリズミカルで気持ちよく、どんな曲もMさんの気持ちに寄り添っているようでした。きっと一緒に、今まで何度も聴いてきた歌なのだろうなと思いました。
Mさんは知っている好きな曲だとわかると、パッと顔をほころばせて飛び切りの笑顔を見せてくれる事がありますが、今回は、「おもちゃのチャチャチャ」や「ジングルベル」などもパッと嬉しそうに反応してくれました。

さて中でも、特にMさんがお気に入りの歌が2曲あります。もちろんパッと表情が明るくなる曲ですが、聴くだけでなく、Mさんが奏者として楽器で参加する曲です。当然ながら音を出す位置が決まっていて、そのタイミングによって私の歌が始まります。

その一つ「ドレミの歌」。始まりを、Mさんのウインドウチャイムからと言うルールは、すっかり定着したようですが、「次はドレミの歌を歌うから、Mさんが初めにチャイムを鳴らしてね。待ってるからね。」と言ってから始まりの一発が出るのには、やはりどうしても暫く緊張した時間が続きます。
みんなの視線もあり、久しぶりでもあり、普段しない動きなので、腕をスムーズに動かすには大変な集中力も必要です。
でもひとたび、イントロでチャイムを鳴らして歌が始まったら、間奏の終わりで再びチャイムを鳴らすことはもう理解できているようで、比較的スムーズに2番の始まりのチャイムや3番の始まりのチャイムも鳴らせるようになってきました。

それだけでなく、曲の途中でピッタリと歌に合わせてキレの良いチャイムを鳴らしてくれることもあり、驚きました。ゆっくりとキラキラした音だけでなく、「ジャンッ」とか「ジャッ」とかアタックの強い音も出せるようなのです。
実は以前は、他の場面でも「キラッ」と音を出すことがあり、偶然かなと思っていたのですが、今回は曲中で複数回、あまりにもタイミングがピッタリ合い、しっかりと意志を持った音に聴こえました。もしかしたら意図して鳴らしているのかも知れないと感じた次第です。
実は、なんとお父さんも前からそんな風に思っていたそうでした。もしそうならMさんの感じ方が、より演奏の表現として伝えられることになるかも知れません。

そしてもう1曲、「はらぺこあおむし」のいくつかの場面転換の場所にウィンドウチャイムを入れてもらえないかとうながしていたら、毎回少しづつですがMさんなりに理解して参加してくれている気がします。
前より短い時間で反応してチャイムを鳴らしてくれているようでしたが、チャイムの扱い方も少しづつ慣れてきたのかもしれません。
お母さんが、進行に合わせてMさんの前で絵本を広げて見せてくれていましたが、物語の進行はだいたい覚えている様子でした。

鳴らし方による音色も少しずつ違って、もしかしたら意識しているのかも。完全に音のコントロールは出来ないまでも、心の中で場面転換が出来ているとしたら、凄い進歩だと思います。
終盤のサナギからチョウチョが出てくるシーンでは、一番のクライマックスになる所なので、時間がかかってもMさんが場面を理解して自分の気持ちで音を出せるようになると素敵だなと思います。

なんだか私一人で興奮してしまい、
終わった後、「上手に鳴らせたね。」とMさんに声をかけたら、Mさんも私に何か話しかけてくれました。
残念ながら正確には理解できなかったけれど、「音を出す事は楽しいね」と言っているような気がしました。ハイ、私もそう思います

Monday 8 Dec. 2025 SH

音楽

担当:古賀聡子

■活動の様子
1.トーンチャイム合奏(「フリーセッション」&「きよしこの夜」)
 皆さん(5人)にそれぞれに2音を担当してもらい、指示のタイミングに合わせて演奏しました。
最初から曲を演奏するのは難しいかもと思いましたが、区切って最後までできたので合奏としての響きを楽しみつつ、いい緊張感のある集中状態が生まれ、「鳴らしたいタイミング」「実際に出た音」のズレを調整するトレーニングができました。

2.キーボード体験(指の介助あり)
 必要に応じて手指を支え、鍵盤に触れる・押す動作を補助。両手を使っての音が出る感覚の喜びを大切にしました。親御さんも喜んでいたのが印象的でした。

「今年も音楽をたくさんできたことが嬉しい」「来年もまた音楽をたくさんしたい」と感想をいただきました。

Friday 5 dec.2025 MO

担当:奥山
【活動の様子】今日の予定についてお伝えした後に、MOさんが奥山の先生になって指筆談の練習をしていただきました。続いて、天畠大輔さんのあかさたな話法の動画を見ていただいて試していただきました。
次に「くま」のはなし。未だに毎日のように耳にするくまについてKeynote教材で情報をお伝えしました。
続いて、習字の練習。筆を運ぶ際に下(カットテーブルの面)を見ることが難しいために、今までは、テーブルの面にカメラを向け、プロジェクターを使ってその映像が目前のボード上で見える道具立てを使っていたのですが、今回はなるべく特殊な道具立てを必要としない仕組みを考えました。tobiiで使うアームに傾斜板を立てかけるようにして、MOさんの肘を支えて腕の位置をあげることによって、自分の手を見ることができるように準備しました。肘を支えた際に力が入るので、これからは、お気に入りの音楽を聴きながら腕や肩の力を抜く取り組みをすることを提案しました。書くときにも好きな楽曲をかけながら書くことを提案させていただきました。
最後に12月の音楽情報を紹介しました。紅白歌合戦に初出場のグループを紹介させていただくときには、アイドル系の楽曲に目がキラキラしていらっしゃいました。

Sunday 9 Nov. 2025 TS

操作・コミュニケーション

担当:小山

教具・教材の使用と子どもの様子

母が持参してくださったひらがなマグネットを用いてひらがなアセスメントを行いました。黒地8キー板にて「と」「な」「さ」をランダムに提示したところ、「さ」は確実に選択できました。「な」は正反応が見られましたが、「と」は誤反応が見られ、数字との1/2選択でも誤りがありました。

「しゃべるんです」を用いたVOCAアセスメントでは、6キー上に「さ」「と」「な」を配置して提示しました。「さ」は正反応が見られましたが、操作時に面を使って(添わせていく)コントロールするため誤作動が増える傾向がありました。次回はカバーの使用を試行します。あわせて、くだものイラストでは「ぶどう」を1/4選択で右上を正反応し、食事写真の1/2選択では誤作動はありませんでした。

太チェーン抜き・小チェーン抜き・棒抜き・回転ハンドルでは、左右の手の使用促進、たぐり寄せ、連続的な操作の観点で様子を確認しました。右手をゴムで固定して取り組んだところ、チェーンを引ききった後にたぐり寄せが見られました。一方で、操作を数回行った後にサイドテーブルにあるひらがなマグネットを指さして要求することが多く、本人の関心がひらがな教材に強く向いている様子がうかがえました。

ひらがなマグネットは本人の希望に基づいて取り組み、マグネットを自分で取ってボードに貼ろうとする行動が見られました。握りの保持は可能でしたが、リリースの際には4指が開くものの親指が開きにくく、苦労する様子がありました。

銀円盤3穴入れでは操作性のアセスメントを行いました。マグネットに比べ、円盤の厚みにより適度に手指が開きやすく、さらに重みがリリースを助ける様子が確認できました。穴への見当付けがあり、面を用いて滑らせながら入れる操作が見られ、一部のみ援助で入れることができました。

Sunday 9 Nov. 2025 MH

操作・コミュニケーション

担当:小山

教具・教材の使用と子どもの様子

VOCA(あいさつ/先生からの報告を伝える)では、担任より丁寧なメッセージが録音されており、Sさんは表出を聞いてとても喜ぶ様子が見られました。

丸カルタ・写真の1/2選択・1/3選択では、SP:PC条件で「りんご」の1/2選択は誤反応でしたが、「りんごをコロコロ」の歌とくすぐりを行うと1/2選択は正反応となり、選び直しが多くなる傾向が見られました。さらに1/3選択でも正反応となりました。丸カルタが天板を滑って動くと、肘をなめらかに動かして追う様子が見られました。

太チェーン引き、スライドチェーン(木製持ち手+ゴム)、長きのこ抜き、T字バー、コの字バーでは、方向性のある操作、連続した線の動き、肘の動きの促し、連続的な操作、目と手の協応の観点で確認しました。手指での引きから手首、さらに肘の動きへと変化が見られ、動きの高次化がうかがえました。ピンクゴムがノイズになるため外すこととしました。リングにはしっかり指がかかり、「オーエス」のひっぱりっこでもパワーアップが見られましたが、リングを外すと取手の把持は難しくなり、方向の分散が見られました。持ち手については、じっくり脇部分から触れて回ることに気づくと、さまざまな指で回す様子が確認できました。ガイドを用いることでバーをしっかり握ることが増えました。また、「自分の方向に引いて抜く」という一連の動きが、3点の途切れた動きから連続した動きへと推移していることが確認できました。

銀円盤+正方形小台/銀円盤+正方形大台では、視覚と運動感覚によるマッチングの観点で確認しました。円盤を動かして入れようとする操作は見られましたが、周囲の面積が広い条件では難易度が上がり、誤反応となりました。右小指と薬指で穴のライン、中指で円盤下のラインをなぞる様子があり、主に親指と人差し指で円盤を操作するなど、指の役割の分散が見られました。

平面小玉落としでは、久しぶりに取り組みました。右方および中央部分の玉への定位が高まり、人差し指でのプッシュが見られました。視野の拡大や目的的な操作の持続の向上がうかがえました。

3穴落としでは、連続的な操作の観点で確認しました。横方向は右から左へ、縦方向は上から下へと、規則的で連続的な操作が高まっていました。穴への感覚的な探索時間はとても短く、見当付けを伴ったスムーズな連続操作が見られました。