音楽
担当:石橋
■活動の様子
半年ぶりのKさん。覚えてくれているだろうかと心配でしたが、挨拶をすると、少し笑ってくれたようでホッとしました。
なんだか少しお姉さんになったようなスッキリした表情を見せてくれたので、「Kさん、きれいになったね。」というと、ヘルパーさんが「ちょっとKちゃん、『キレイになったね』だって~! どうする~? あら、嬉しそうね。」とツッコミを入れてくれました。お陰で緊張もほぐれて、Kさんもニコニコ嬉しそうでした。
さて、お年頃のKさんにと、初めに白雪姫の「いつか王子様が」を歌ったら、ジッと聴いてくれている様子でした。ヘルパーさんが、ディズニーの歌だと気づいてくれたので、今度はアラジンの「A whole new world」を。「アラジン」は映画を観たことがあるそうで、これもジッと聴いてくれました。
次に、映画繋がりの歌で「Over the rainbow」も。この曲は「オズの魔法使い」という古い映画の中で歌われた曲で、登場人物やあらすじをお話したら、ヘルパーさんが、「前に似たようなキャラクターが出てくるお話があったよね。」とのこと。そのせいか、お話にも興味を持ってくれた様子でした。
どちらかと言うとアップテンポの曲が好きらしいのですが、綺麗なメロディーのバラードも今日は機嫌よく聴いてくれました。そろそろアップテンポの曲をとなり、テンポのある明るい曲で、初めてラテンの「マチルダ」を歌ってみました。すると「何これ?」というような不思議そうな顔。残念ながら、思っていた曲と、ちょっとノリが違うようでした。そこで、前に聴いてもらっていた「パプリカ」やブルースを歌ってみたら思い出してくれたようでした。
久々にKさんの大好きな「嵐」の「ハッピネス」も歌ってみたら、ヘルパーさんも一緒に「やっぱりいい曲だねえ。」と盛り上がりました。ここで「嵐」に変わり、最近よく聴いているらしい旧ジャニーズの動画配信を見せていただきました。映し出された「なにわ男子」の調子の良い曲に合わせて、エイサー太鼓を叩いてみることにしました。音を聴きながら、まず私が叩いてみると、16ビートのかなり複雑な展開で、細かく刻むのは難しいけど、そこはノリが良いダンスミュージック、1小節に1拍だけでもリズムに乗れば一緒に楽しめると思ったので、1小節の中の4拍目に「タン」と入れてみることにしました。これを一緒にやれば、Kさんもできるかなと思いました。
最初は小さなバチを持って叩いてみようとしたのですがしっくりいかなかったので、次に握り拳を太鼓に落とす方法で音を出してみることにしました。Kさんの手を私が持って、「イチ、二ッ、サン、ハイ」の「ハイ」で手を離すと、Kさんの拳が太鼓の上に落ちて、「トコ」と小さい音がします。
まだKさんの腕に力が入っていて、拳がストンと落ちないので太鼓の音は小さいのですが、実は力を入れるより力を抜く方が難しいのです。
何度もやっているうちに、だんだんやろうとしている事がわかってきたようでした。でも少し興味を持ってくれたところで、残念ながらお時間となりました。自分の動き一つで、様々な音が出る楽器の楽しさに気が付いてくれたら嬉しいなと思います。