Wednesday 22 February 2023 KS

NewJeans「Ditto」の英語と韓国語の聞き取り

日本史「飛鳥時代2」

 

担当:奥山

【活動の様子】

外がとても暖かくて春がすぐそこまで来ている話をしました。

そしてBluetoothミニキーボードを改造して作ったスイッチインターフェイスを使ってKSさんが大好きな「Switch Box Invaders」を設定する方法をお母様にお伝えしました。

そして今日の学習の予定の説明。

いつもでしたら最新音楽情報を紹介するのですが、今回はNewJeansのDittoの聞き取りについて紹介させていただきました。この授業でも学校の授業でもDittoのPVを視聴しているKSさんは楽曲が始まると表情が明るくなりました。本当に結構クセになる楽曲とダンスです。聞き取りができない状態では「んーんーんー」とハミングすることしかできないのですが、聞き取りができるようになってくるとPVで聞いた音のまま(CDを頭の中で再生するように)音が聞こえてくるようになります。このことは運動に制約があって自分で音楽を選んで再生することが難しい方たちにとっては「大きなこと」ではないかと考えて、ずっと取り組んでいることでもあります。KSさんも以前は「中高生のうちに聞いておきたい洋楽ロック」というテーマでビートルズ等のナンバーの英語の歌の聴き取りに取り組んでいました。今回久しぶりに振ってみました。ちなみにこの記録を書いている時点では「Apple Music東京ベスト25」の2位が「Ditto」です。KSさんは注意を向けて聞き取りに取り組んでいらっしゃった様子でした。デレビからDittoのメロディが聞こえてくると多分KSさんはビクンと体幹を動かして「知ってる」とおっしゃると推察しています。

 続いて日本史の飛鳥時代の学習は前回の続きです。最初に前回の復習からはじめた方がよいか、どんどん進んだ方がよいか尋ねました。何度か繰り返し尋ねると、「どんどん」と言おうとしたところで体幹にグッと力が入ったので、復習をせずに先に進むことにしました。

 それと、日本史の学習を組み立てていくにあたり、高校の教科書を手に入れた話をしたときにKSさんの体幹に力が入りました。特別支援学校に就学する際に教育課程、特に教科書については説明、あるいは確認が十分にされているとは言い難いと考えています。大半のお子さんが学齢相当の教科書にアクセスできないと受け止めていますし、そのためにデジタル教科を活用する恩恵に触れられずにいます。デジタル教科を使う場合、「準ずる教育課程」で教科の学習に取り組んでいることを前提とされるからです。

Keynote教材を作りながらおおよその授業の内容や流れを検討していくのですが、毎回その中で学ぶことがとても多く、自分自身の中高生の時の勉強って本当に残念だったなと思い知るとともに、気づきや学びをえることになります。テストで評価するために人名や年号と事柄のみの暗記と再生を強いるやり方ではなく、例えば30分の説明をした後に、「今日の授業の中で面白いと思ったことや疑問に思ったこと、またはつまらなかったところ」を生徒ひとつずつに簡単に話してもらうような組み立ての方が、本当に歴史の学習で必要な要素を学ぶことができるとともに、自分自身の主体的な興味にも気づくことができるのではと考えています。

 今回は、この時代の権力争いの様相と大化の改新の内容についてお伝えしました。KSさんは時々体幹をピクンと動かしたり体幹や首に力を入れてご自身の興味や感想を伝えてくれるのですが、あとで記録を書くときにはそれがいつだったのかはすっかり忘れてしまうことが多いです。ごめんねKSさん。

 また、「打って打ち返す」ようなやりとりのタイミングが誰にとってもわかりやすいコミュニケーションは、特に運動の制約が大きい方にはとても難しいですか、その時間のスパンを「数秒」ではなく「数ヶ月」単位で考えることによって、お子さんの興味や関心、緻密で深い精神的な世界を教えてもらえるのではと考えています。最後に「乙巳(いっし)の変」と大化の改新、改新の詔に関するNHK for Schoolのショートの動画を見ることをまとめにかえて終わりました。

 次回は飛鳥時代のもうひとつの権力争いについて取り上げる予定です。飛鳥時代はまだまだ続きます。