音楽
担当:石橋
■活動の様子
今回は伺った時、起きていて調子が良さそうだったので、ヘルパーさんがベッドから車椅子に移動して下さいました。時々、小さな発作はあったものの、全体を通して機嫌も良く、歌をたくさん聴いてくれました。
最初にアンパンマンの作者、やなせたかしさんが詞を書いた「手のひらを太陽に」を歌おうとしたら、
「アンパンマンは知らないんじゃないかな。」との事。ちょっと驚いたら、ずっと教育テレビを見て育ったからだそうでした。でも歌ったら、少し反応してくれて、学校で習ったのかも知れないとの事でした。
という事で、「NHK みんなの歌」から「大きな古時計」「パプリカ」。そして前回、この歌だけは目を開けて聴いてくれた「南の島のハメハメハ大王」を。
Kさんは、左手に木の卵型シェーカーを持って、右手首にも木の鈴の輪っかをはめて、ヘルパーさんと一緒に鳴らしてくれました。
続けて、リズムのある「五匹のこぶたとチャールストン」も。次にディズニー映画の「白雪姫」から「いつか王子様が」と、「アラジン」から「A Whole new world」を。
ちなみに「アラジン」のお姫様はジャスミンと言う名前ですが、この日の誕生花はジャスミンで、花言葉は「優雅、愛らしさ」とのこと。サクラ、ユリなど女の子に花の名前を付けるのは世界共通みたいで、そういえばKさんも?という話をしました。
ここで、久しぶりに嵐の「Happiness」を。なんと好評につき2回歌いました。
さて今年は沖縄本土返還50周年という事で、親はいつも子供の事を思ってくれているという沖縄の唄「てぃんさぐぬ花」を。独特の言葉と音階の歌をジッと聴いてくれていました。
この唄は、その場で次々と歌う人が歌詞を作って繋げていくらしくて、戦いを憂える歌詞もありました。
本当に世界中から戦争がなくなるとイイねと、次は「星に願いを」へ。
そして、続いて「小さな世界」を歌い始めた時、Kさんの顔が急にパッと明るくなったかと思うと、力を入れながら両手を前に伸ばし、自分で背中を起こしだしたのです。驚いたことに、そのまま背中を伸ばしたまま、歌う間中その姿勢でずっと、楽しそうにニコニコしていました。
実は今までは、笑ったように見えても口元だけだったりしましたが、今度はパッチリ見開いた目も笑っていて、口角をあげた口も歌うように開いていて、顔全体、体全体で喜んでいる感じでした。
私には、今までで一番楽しそうに見えたのですが、「こんな表情が出来るのか。」とヘルパーさんも驚いていたくらいです。
私は感動して嬉しくて、調子に乗って、間奏に中国風のメロディやアラビア風のメロディも入れて演奏しました。
そして、これまた2回も歌いました。なにせ嵐の歌よりも喜んでくれた様子でしたし。。。
最後は、「はらぺこあおむし」を絵本なしで聴いて頂いたのですが、絵を思い出している様にニコニコと宙を見つめながらジッと聴いてくれました。
スッキリしたKさんの表情を見て、コンディションさえ良ければ、いろんなことを受け止めてくれるのだなと、心から感謝した次第です。
これから、少しづつでもコンディションの良い状態が増えてくると良いなと思いました。