音楽
担当:石橋
■活動の様子
今回は私が伺う前に、Tさんが自分から積極的にピアノを弾こうとしたらしく、それを聞いて1年以上前にお母様が見せて下さった動画を思い出しました。
それは、初めてTさんがピアノの前に膝まずいて、どう扱ったら良いのか思案している様子で、恐る恐る鍵盤に手を伸ばしている動画でした。拝見した時に、「やっとピアノに興味を持ってくれたんだ!」という驚きと感激は忘れられません。あの頃から考えると、驚くほど積極的に自分から音を出していて嬉しい限りです。
今年初めてだったこともあり、ご挨拶がてらお正月らしい「春の海」のメロディーを頭の部分だけ弾いてみたら、Tさんが興味を示してくれました。お母様の話では、この曲をTさんは学校でも習ったそうで、なんと琴を弾いたこともあるそう。素晴らしい体験だなと思いました。その影響か、日本の音階にも興味があるそうです。日本の音階の歌を少し探してみようかなと思いました。
さて、ピアノの前にお母さんと一緒に座ったTさん、やはり最初は「ハロードリー」から。
6連符のイントロを弾き出すと、早速嬉しい楽しい時のフリフリダンスを見せてくれました。
最初は私が歌っていたのですが、途中からお母様がTさんの手を取って一緒にメロディを弾いて下さいました。Tさんは味わうように、お母様と一緒に何度も何度も繰り返しメロディーを弾いていました。Tさんもお母様も楽しそうでした。
今度は、クリスマス曲以外でちょっと明るめの曲をとのことで、「Alright,OK,You win」と「Good times」を。Tさんは、時々チョロッと合いの手風にピアノを弾きながらも、気に入ってくれた様でした。ここでTさんは、自分から電気ピアノの方へ移動。少し落ち着いた曲でSmile を歌ってみました。ここでも途中でお母様がメロディーを弾いて下さいました。
Tさんは、オルガンの音色を使って、どこを弾けばいいかと探していましたが、自分ですぐにちょうど良い音を見つけて、「これこれ!」と言うように悦に入り首を振っていました。
私の方を見て、「どうよ?」と言う感じでしたが、ちゃんと曲に合った音が伸びていて、違和感はなく良い感じ。「いいね!」と返しました。
さらに、「What a wonderful world」では、お互いに顔を見合わせながら、丁寧に音を聞き合っているセッションが出来たかもで、ちょっと感動的でした。
続いて「聖者の行進」では、お母様がメロディを弾いて下さいました。この曲もメロディはシンプルなのに、リズムがハッキリしている曲で、そこにTさんのオルガンの伸びる音が入って、これまた素敵なセッションとなりました。
Tさんは、明らかに生ピアノと電気ピアノと、楽器によって弾き方を変えている様に感じました。
しかも、ちゃんとメロディと合う音を見つけ出し、これだと思ったら、ずっと伸ばしながら和音を味わう感じでした。だんだんセッションのスタイルが進化してくる様で楽しみです。正に音楽で自分を表現し始めている様な気がします。
最後に、大活躍だったお母様が、「今日、楽しかったヒト~?」と聞いたら、Tさんが手を上げてくれた様で嬉しかったです。もちろん、私も手を上げました!