音楽
担当:石橋
■活動の様子
今回もピアノを弾き始めると、T君がピッタリ寄り添ってくれて嬉しかったです。
早速、前にT君のお気に入りだと言っていたNHK教育番組「クインテット」の中から、「シャツとパンツ」を弾いてみたらお母様が一緒に歌ってくれました。軽快な楽しい曲で、続いてスコットジョプリンの「エンターテイナー」も弾いてみたら、興味を示してくれたものの、まだ今一つの様子。
やはりクリスマスソングが良いとのリクエストで、「ジングルベル」や「きよしこの夜」、「サンタが街にやってくる」、「赤鼻のトナカイ」他、いわゆる定番曲を歌いました。本当に季節に関係なく、いつ聞いても楽しめる曲だなと思います。いつも聴いているというCDには、私の知らないクリスマスソングも入っていて、勉強になりました。
続いてサッチモで覚えたというディズニーソングの、白雪姫の「ハイホー」、「いつか王子様が」、「星に願いを」なども、楽しそうに聴いてくれました。
もちろん、お約束の連弾も。T君はピアノは好きなようなのですが、高音をバンバン叩くわけではなく、どちらかと言うと聞きながらチョッと鍵盤に手を落とす感じ。最後は、お腹をピアノにくっつけて振動を聴いているようでした。電子ピアノは、今回はほとんど興味を示さず、模擬演奏のラグタイムのピアノに興味を示していた様子でした。
前回のジミヘンをアレンジしたギルエバンスの曲を聴いた時の反応をみて、リズムのしっかりした電子楽器の音と一緒に音を出せないかと思い、手持ちのミニピアノの中の16ビートの模擬演奏を流しながら、上から音を重ねようとしましたが、思いのほか反応はなく、前回のような振り振りダンスは見られませんでした。お母様曰く、「電子音だからかも」とのことでしたが、やはり音色の厚みや迫力のあるリズムの音圧などを感じ取っているのかなと思いました。次回はジャズアレンジでなく、ジミヘンのロックそのものを聴いてみるのも良いかなと思いました。
いくつか打楽器もあり、音源に合わせて鳴らしたりしましたが、あまり興味は示さず、ピアノに戻ることに。今度は、T君がピアノの下にもぐって響きを聴こうとしているようだったので、なんとお母様がわざわざ鍵盤下の羽目板を外して、T君が、より音の出方を感じられるようにしました。中のハンマーの動く様子もよく見えるようになり、ペダルを踏むと響くことや、踏まない時との音の違いを聴いてもらいました。お母様が、そのうち、あれよあれよという間にピアノの上方部の羽目板も取って、T君にズラリと並んで張られているピアノの弦を見せてあげました。物理的に弦をハンマーでたたいて音が出る仕組みを知るのは、大切なことだと思います。圧倒的なお母様の愛情が伝わって来たようで感動しました。ジッと覗き込んでいたT君は、何を感じていたのかなと思いました。
T君のピアノに対する興味はかなりありそうですが、T君が自分の音を出すにはどの楽器が一番いいのか、より深い音楽との関り方など、まだまだこれからも、あれこれ探してみたいと思います。