Sunday 5 Dec 2020(FKK)

目と手の協応/文字

担当:松本健太郎

■目と手の協応/文字

・スライディングブロックを上下左右の位置で取り組みました。右手で下方向に引く動きはすぐに引き出せました。上に押し出す動きや右に開く動きも教材を動かしながら誘うと最後に穴に入れるところはご本人が上手に行なっていました。左の動きは力を入れて動かそうとすると右に開く動きになってしまうので、外に開かないように手を支え教材を動かしながら一緒に行いました。身体の力の入れ方で動かそうとする意思ははっきりと伝わってきました。

・その後、自分の名前の凸文字なぞりをしました。横に開く動きがよく出ていて表情から考えながら字形をなぞっていることがよくわかりました。書見台などを使いすくし斜めに提示した文字を書くことが重要であることもお伝えしました。机の上では、上は奥、下は手前という変換が頭の中で必要ですが、傾けることで上は上、下は下になります。

・このようにわかりやすい教材を使って机上での上下左右などの空間的位置関係が捉えられるようになることが、空間を捉える力の土台になりそれは例えば教室や初めての場所でもパッと見て全体を把握して安心できる力に繋がることをお伝えしました。

■Keynote学習コンテンツの紹介

・どのように学習を進めれば良いかkeynoteプレゼンを使ったやり方を体験してもらいながら紹介しました。

・その日に学習したい内容を、Keynoteプレゼンに落とし込んでスライドを進めていけば誰が支援者になっても流れるように学習が進められるようになっています。

・「それからそれから」と録音したVOCA(録音した音声を再生できる機器)をご本人がスイッチ操作して、次のスライドに行く合図を出してもらいました。

・iPadの画面を直接操作しても良いのですが、ある程度の誤操作は防げても防ぎきれないことがあるので「iPadの操作」と「スライドめくりの合図」を分離して行う方法を採用することもあります。

・途中、右手で握った握るスイッチがうまく作動しないと左手で直接VOCAを押す場面がありました。次を早くみたいという意思を伝えてくれました。素晴らしい!!!

・最初に「ことば」の勉強。今回は「大阪弁」を題材にスマイリングホスピタルジャパンの科学アーティスト北野先生による大阪弁講座をYoutubeスマイリングチャンネル動画をスライドにリンクさせておきました。

・「ちゃうちゃうちゃう」という定番のセリフをVOCAに入れてスイッチを押し言ってみたり結構ご本人も楽しんでいました。

・次に物語。作者の説明や題名の説明をスライドに入れてあります。途中必要に応じて動画をリンクしてあります。お母様が最近は長めの動画も集中して見ているので十分楽しめると伝えてくれました。

・所々に「○:よくわかった;知ってた」「×:難しかった;知らなかった」と聞きながら進めました。手を握るとyesなので途中お母様が聞き取りながら進めてくれました。大阪弁は「○:よくわかった」方を選んでくれました。

・学習中ずっと画面に集中し、終わった時には手にたっぷり汗をかいていました。